アルゼンチン北西部のカタマルカ州、プナ・デ・アタカマ地域には、世界でも有数の高さを誇る火山、ウォルター・ペンク山(別名:セロ・カサデロ、セロ・ティパス)が鎮座しています。世界最高峰の火山であるオホス・デル・サラドの南西に位置し、活火山としては世界で3番目に高い山であると考えられています。
主要データ(Key Facts)
- 標高: 約6,670メートル
- 山種: 複合火山(成層火山、溶岩ドーム、溶岩流で構成)
- 所在地: アルゼンチン共和国カタマルカ州ティノガスタ県
- 親ピーク: オホス・デル・サラド
- 初登頂: 1970年12月14日(セルヒオ・クンストマン、ペドロ・ロセンデ、竹下高也)
地質学的特徴と火山活動
ウォルター・ペンク山は、約25平方キロメートルの広範囲にわたる複合火山です。これは、単一の火口ではなく、成層火山や溶岩ドーム、そして広がる溶岩流が組み合わさって形成された複雑な構造を指します。マグマの組成はアンデス地方の成層火山に典型的な特徴を持っており、過去にはデイサイトやライオライト(流紋岩)による活動が見られたティパス・セロ・バヨ複合体(約290万年前〜120万年前)の影響を受けています。
近年の研究では、完新世(約1万年前から現在まで)に活動していた可能性が指摘されています。2013年には硫黄の臭いが漂う火口湖が報告されており、地殻下の地震波減衰パターンを示すトモグラフィー調査からも、地下の活動的な状態が示唆されています。

標高の測定と地理的特性
この山の正確な高さについては、測定手法によっていくつかの数値が存在します。公式には6,658メートルとされていますが、SRTM(6,663m)やTanDEM-X(6,699m)などのデジタル標高モデル、および2013年に行われたGPSによる実測値(6,688m)に基づき、現在は約6,670メートルと見なされるのが一般的です。
地理的な独立性を示す「プロミネンス(独立標高)」は651メートルで、これは隣接する主要な鞍部(コル)の標高が6,019メートルであることに由来します。また、親ピークであるオホス・デル・サラドからは約9.8キロメートルの距離に位置しています。
| 項目 | 詳細内容 |
|---|---|
| 正式名称 | Cerro Walther Penck (Tipas / Cazadero Grande) |
| 標高 | 約6,670 m |
| プロミネンス | 651 m |
| 岩石年代 | 完新世 (Holocene) |
| 最易ルート | 東側エル・アレナルからのハイキングルート |
登山とアクセス
1970年にチリと日本の登山家によって初めて登頂されました。現在、最もアクセスしやすいルートは東側のエル・アレナルからアプローチするハイキングコースとされています。極めて標高が高いため、高度順応などの厳格な準備が不可欠な山岳地帯です。
Frequently Asked Questions
ウォルター・ペンク山の別名は何ですか?
主に「セロ・カサデロ(Cerro Cazadero)」や「セロ・ティパス(Cerro Tipas)」という名称で呼ばれています。
この山は現在も活動していますか?
正確な最終噴火時期は不明ですが、完新世に活動していたと考えられています。2013年には硫黄の臭いがする火口湖が報告されており、潜在的な活動性が示唆されています。
世界的に見てどのくらいの高さの山ですか?
標高約6,670メートルであり、活火山としては世界で3番目に高い山である可能性があります。
誰が最初に登頂しましたか?
1970年12月14日に、チリのセルヒオ・クンストマン氏とペドロ・ロセンデ氏、そして日本の竹下高也氏の3名によって初登頂されました。
どのような地質構造をしていますか?
成層火山、溶岩ドーム、溶岩流が組み合わさった「複合火山」という構造を持っており、アンデス山脈特有のマグマ組成を示しています。
References
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