Nightglow is since 2022 considered the most likely candidate for the ashen light, visible as bright line along the limb of Venus in this visible light near-infrared image. The surface and its features, like the visible Ovda Regio plateau of Aphrodite Terra as the dark patch, is much less discernible by the human eye, though some people reporting ashen light might be seeing the surface due to higher sensitivity in the spectrum that the surface glows.
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金星の「灰色の光」とは?400年にわたる謎と最新の科学的解明

🗓 2026年8月11日

夜空に輝く金星の暗い側(夜側)に、かすかな光が漂っているという報告が古くからありました。この現象は「灰色の光(Ashen Light)」と呼ばれ、天文学者の間でも長年議論の的となってきました。しかし、この光が実際に存在するのか、あるいは観測者の錯覚なのかは、現代に至るまで完全な合意が得られていません。

本記事では、17世紀から続く観測の歴史から、最新の探査機がもたらした科学的な仮説まで、この神秘的な現象の正体に迫ります。

Key Facts

  • 定義:金星の夜側に観測されるとされる、かすかな灰色の光のこと。
  • 歴史:1638年頃から報告されており、初期は望遠鏡の光学的な不備(色収差)と考えられていた。
  • 主要な説:雷による発光、太陽活動によるオーロラ、大気光(ナイトグロウ)、あるいは視覚的な錯覚。
  • 最新知見:パーカー・ソーラー・プローブのデータにより、大気光(ナイトグロウ)が最も有力な候補とされている。

観測の歴史:錯覚か、実在か

この現象の最初の記録は、1638年にドイツの司祭アタナシウス・キルヒャーが残したとされるものに遡ります。その後、1643年にイタリアの天文学者ジョヴァンニ・バッティスタ・リッチョーリが詳細な記録を残しましたが、彼はこの光を望遠鏡のレンズ内で光が屈折して起こる現象、つまり現代で言う色収差によるものだと結論づけました。

19世紀後半になると、この光が地球照(地球からの反射光)に似た灰色の色調であることから、「lumière cendrée(灰色の光)」という名称が定着しました。ウィリアム・ハーシェルやパトリック・ムーアといった著名な天文学者たちも、同様の観測報告を行っています。

しかし、近代的な観測では否定的な結果も多く出ています。2001年や2015年に、月が金星の前を横切るタイミングを利用して高精度な望遠鏡やビデオカメラで観測が行われましたが、夜側の光を確認することはできませんでした。このため、一部の専門家は、明るい三日月形の天体を凝視した際に起こる生理的な錯覚である可能性を指摘しています。

光の正体を巡る科学的仮説

金星の夜側に光が存在すると仮定した場合、その光源としていくつかの理論が提唱されてきました。

1. 雷による発光説

1980年代には、金星の雲の中で発生する雷が光の正体であると考えられていました。ソ連のベネラ計画や米国のパイオニア・ビーナスなどの探査機が、電磁波や光学的な証拠から雷の存在を示唆したためです。しかし、その後のシミュレーションにより、雷で発生した光が厚い大気を突き抜けて地球まで届く可能性は極めて低いことが判明し、この説は支持を失いました。

2. 化学反応とオーロラ説

太陽からの紫外線が金星の大気中の二酸化炭素(CO2)を分解し、酸素(O2)などが再結合する際に緑色の光を放つという説があります。また、太陽風などの荷電粒子が金星の上層大気に衝突することで、地球のオーロラのような現象が起きているという考え方もあります。実際に、大規模な太陽嵐の後に、金星全域で557.7nmの波長(酸素の緑色線)を持つ発光が検出された事例があります。

3. 最新の知見:ナイトグロウ(夜光)

2022年、パーカー・ソーラー・プローブのWISPR(広角撮像装置)が捉えた可視光画像により、金星の夜側において雲を通して表面がかすかに光っている様子が確認されました。最新の研究では、この現象がナイトグロウ(夜光と呼ばれる大気現象である可能性が最も高いとされています。

人間が目にする「灰色の光」は、このナイトグロウであるか、あるいは赤外線に近い波長で光る表面の熱放射を、視覚的に敏感な人が捉えたものである可能性があります。

Nightglow is since 2022 considered the most likely candidate for the ashen light, visible as bright line along the limb of Venus in this visible light near-infrared image. The surface and its features, like the visible Ovda Regio plateau of Aphrodite Terra as the dark patch, is much less discernible by the human eye, though some people reporting ashen light might be seeing the surface due to higher sensitivity in the spectrum that the surface glows.

パーカー・ソーラー・プローブが捉えた夜側の映像では、雲の隙間から熱を持つ表面がかすかに光っているのが分かります。昼側では厚い雲に遮られて不可能な、夜側ならではの観測結果です。

WISPR of the Parker Solar Probe took this visible light footage of the nightside in 2021, showing the hot faintly glowing surface, and its Ovda Regio plateau of Aphrodite Terra as large dark patch, through the clouds, which prohibit such observations on the dayside when they are illuminated.[30][31]

金星の光に関する仮説まとめ

金星の「灰色の光」に関する主な説の比較
仮説 原因 現在の評価
色収差 望遠鏡のレンズによる光の屈折 初期の観測における主要因とされる
雲間での放電現象 大気による遮蔽のため、地球からは不可視と判断
オーロラ/大気光 太陽粒子と上層大気の相互作用 太陽活動時に検出されており、有力な説
ナイトグロウ 大気中の化学反応による微弱な発光 最新の探査機データにより最有力候補とされる
視覚的錯覚 強いコントラストによる生理的反応 一部の天文学者が主張する現実的な可能性

Frequently Asked Questions

「灰色の光」は誰でも見ることができますか?

いいえ、非常に微弱な光であるため、肉眼や一般的な望遠鏡で明確に捉えることは困難です。多くの報告は主観的なものであり、科学的に再現可能な観測結果は得られていません。

なぜ「灰色」と呼ばれているのですか?

19世紀後半の観測者が、この光を地球の暗い部分が太陽光を反射して光る「地球照(earthshine)」のような、淡い灰色に見えたと記述したことに由来します。

日本の探査機「あかつき」は何かを発見しましたか?

JAXAの探査機「あかつき」は、雷および大気光カメラ(LAC)を用いて夜側の観測を行いました。2019年までの観測では、可視光スペクトルにおける雷の検出には至っていません。

最新の科学では、この光は「本物」だと考えられていますか?

完全に「本物」と断定はされていませんが、パーカー・ソーラー・プローブなどの最新データにより、大気光(ナイトグロウ)や表面の熱放射といった物理的な発光現象が存在することは確認されています。それが過去に報告された「灰色の光」と同一のものかは、個人の視覚感度の差などが影響していると考えられています。

References

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  2. Russell, C. T.; Phillips, J. L. (1990). "The Ashen Light". Advances in Space Research. 10 (5): 137–141. :1990AdSpR..10e.137R. :10.1016/0273-1177(90)90174-X. Archived from the original on 2015-12-08. Retrieved 2006-05-30.
  3. V. A. Krasnopol'skii, Lightning on Venus according to information obtained by the satellites Venera 9 and 10. Kosmich. Issled. 18, 429-434 (1980).
  4. Williams, Mark A.; Thomason, Larry W.; Hunten, Donald M. (October 1982). "The transmission to space of the light produced by lightning in the clouds of Venus". Icarus. 52 (1): 166–170. :1982Icar...52..166W. :10.1016/0019-1035(82)90176-2.
  5. Vergano, Dan (November 12, 2014). "'Solar Sneezes' May Trigger Auroras Around Venus". National Geographic. Archived from the original on May 4, 2021.
  6. Royer, Emilie; Gray, Candace; Brecht, Amanda; Gorinov, Dmitry; Bougher, Stephen (2021-03-18). "Importance of airglow and auroral emissions as tracers of Venus' upper atmosphere dynamics and evolution". Bulletin of the American Astronomical Society. 53 (4): 015. :2021BAAS...53d.015R. :10.3847/25c2cfeb.265c70b6.  236739731.
  7. Gray, Candace; Kovac, Sarah; Nordheim, Tom; Stemock, Bryson; DeColibus, David (2021-10-03). "The Venusian Oxygen Green Line — A Proton Aurora?". Bulletin of the AAS. 53 (7).
  8. University, New Mexico State. "Astronomers discover new clues to the 40-year-old mystery behind Venus's green glow". phys.org. Retrieved 2022-04-01.
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  10. Fletcher, John Edward (2011). A Study of the Life and Works of Athanasius Kircher. Brill. pp. 36–38.  . Retrieved 14 July 2023.

📸 フォトギャラリー

Nightglow is since 2022 considered the most likely candidate for the ashen light, visible as bright line along the limb of Venus in this visible light near-infrared image. The surface and its features, like the visible Ovda Regio plateau of Aphrodite Terra as the dark patch, is much less discernible by the human eye, though some people reporting ashen light might be seeing the surface due to higher sensitivity in the spectrum that the surface glows.
WISPR of the Parker Solar Probe took this visible light footage of the nightside in 2021, showing the hot faintly glowing surface, and its Ovda Regio plateau of Aphrodite Terra as large dark patch, through the clouds, which prohibit such observations on the dayside when they are illuminated.[30][31]