コンピュータでタイ語を正しく表示させるためには、文字コード(文字に固有の番号を割り当てる規格)の正確な理解が不可欠です。標準的な規格であるISO/IEC 8859-11をベースにしつつ、IBMやMicrosoft、Appleといった各ベンダーが独自の拡張を加えた「コードページ」が存在します。これらの微細な違いが、データの互換性に影響を与えることがあります。
Key Facts
- IBM CP874/9066は、ISO/IEC 8859-11と9つの記号のみが異なります。
- CP1161はIBM CP874の派生であり、ユーロ記号(€)が追加されています。
- Windows-874 (CP1162)は、ISO/IEC 8859-11に9つの特殊記号を追加した形式です。
- Mac OS Thaiは、Classic Mac OSで採用されていた独自のタイ語バリアントです。
IBMによるタイ語コードページの展開
IBMが提供するコードページ874(別名:CP874, IBM-874, x-IBM874)およびコードページ9066(IBM-9066)は、国際規格のISO/IEC 8859-11と非常に近い構成ですが、一部の記号において異なる定義を持っています。具体的には、9つのシンボルが標準規格とは異なる割り当てとなっています。
さらに、このIBM CP874をベースに開発されたのがコードページ1161(CP1161, IBM-1161)です。このバージョンにおける唯一の変更点は、16進数表記の「DE」位置(222番)にユーロ記号(€)が配置されたことです。
Microsoft Windowsにおける実装
Microsoft Windowsで広く利用されているのが、Windowsコードページ874(windows-874, MS874, x-windows-874)です。これはIBMのコードページ1162(CP1162, IBM-1162)としても知られています。
この規格はISO/IEC 8859-11を基礎としていますが、利便性を高めるために9つの記号が追加されています。追加された文字には、ユーロ記号(€)や三点リーダー(…)、各種引用符(‘ ’ “ ”)、中点(•)、およびダッシュ(– —)が含まれます。
Classic Mac OSのタイ語仕様
かつてのClassic Mac OSでは、独自のタイ語バリアントが採用されていました。この仕様は他のベンダーとは異なる文字配置を持っており、特殊な制御文字や記号(®や©など)が特定の領域に割り当てられているのが特徴です。
また、Mac OS Thaiでは、ゼロ幅スペース(ZWSP)やワードジョイナー(WJ)といった、テキストレイアウトを制御するための特殊な文字定義も含まれています。
タイ語エンコーディング比較表
各ベンダーのコードページと標準規格との主な関係性を以下にまとめます。
| コードページ名 | ベース規格 | 主な特徴・差異 |
|---|---|---|
| IBM CP874 / 9066 | ISO/IEC 8859-11 | 9つの記号が標準と異なる |
| IBM CP1161 | IBM CP874 | ユーロ記号(€)を導入 |
| Windows-874 / CP1162 | ISO/IEC 8859-11 | ユーロ記号や引用符など9文字を追加 |
| Mac OS Thai | 独自仕様 | Classic Mac OS向け。独自の記号配置と制御文字を保持 |
Frequently Asked Questions
IBM CP874とISO/IEC 8859-11の決定的な違いは何ですか?
大部分は共通していますが、9つの特定のシンボルにおいて定義が異なっています。
Windows-874で追加された主な文字は何ですか?
ユーロ記号(€)、三点リーダー(…)、スマートクォート(‘ ’ “ ”)、中点(•)、および2種類のダッシュ(– —)の計9文字が追加されています。
CP1161とCP874(IBM)の違いを教えてください。
唯一の違いは、16進数のDE(222番)の位置にユーロ記号(€)が配置されている点だけです。
Mac OS Thaiの特徴はどのような点にありますか?
Classic Mac OS向けに設計されており、他の規格とは異なる文字配置を持つほか、ゼロ幅スペースなどのテキスト制御文字が含まれている点が特徴です。
CP1162はどの規格と同じですか?
IBMのコードページ1162(CP1162)は、Microsoft Windowsのコードページ874(Windows-874)と同じ仕様です。