地球の地殻内では、マグマが冷却・固化してさまざまな種類の火成岩が形成されます。その中でも、地表付近の浅い場所で固まった亜火山岩(subvolcanic rock、またはhypabyssal rock)は、地表で急冷される火山岩と、地下深くでゆっくりと冷える深成岩の両方の性質を併せ持つ非常に興味深い岩石です。
一般的に、亜火山岩は地殻の深さ2km未満という比較的浅い領域に貫入して形成されます。この絶妙な深度により、結晶の大きさが中程度になる傾向があり、大きな結晶と微細な結晶が混在する斑状組織(porphyritic texture)がしばしば見られるのが特徴です。
Key Facts
- 形成深度: 地殻内、深さ2km未満の浅い場所で形成される。
- 結晶サイズ: 火山岩(微細)と深成岩(粗大)の中間的な粒径を持つ。
- 代表的な岩石: ダイアベース(ドレライト)、ポルフィリー、石英ドレライト、微花崗岩などが含まれる。
- 組織的特徴: 結晶の大きさが不揃いな斑状組織を呈することが多い。
化学組成による亜火山岩の分類
火成岩は、主成分である二酸化ケイ素(SiO2)の含有量によって、大きく4つのグループに分類されます。亜火山岩においても、この化学組成の違いによって名称や性質が異なります。
例えば、SiO2が少ないマフィック(苦鉄質)な組成を持つものはダイアベースとなり、逆にSiO2が豊富なフェルシック(珪長質)な組成を持つものは微花崗岩として分類されます。このように、同じ「浅い場所での固化」というプロセスを経ても、元のマグマの成分によって多様な岩石が生まれます。
| 化学的分類 (SiO2含有量) | 火山岩 (噴出) | 亜火山岩 (浅い貫入) | 深成岩 (深い貫入) |
|---|---|---|---|
| 超マフィック (<45%) | コマタイアイト | キンバーライト | かんらん岩 |
| マフィック (45–52%) | 玄武岩 | ダイアベース (ドレライト) | 斑れい岩 |
| 中間的 (52–63%) | 安山岩 | 微閃緑岩 | 閃緑岩 |
| フェルシック (>63%) | 流紋岩 | 微花崗岩 | 花崗岩 |
地質学的な構造と形態
亜火山岩は、マグマが既存の岩層に割り込む「貫入」というプロセスを経て形成されます。その形状は多様で、岩層に垂直に突き刺さる岩脈(dike)や、岩層に平行に広がる岩床(sill)、あるいは円錐状の形態を持つコーンシート(cone sheet)などの構造を作ることがあります。
Frequently Asked Questions
亜火山岩と火山岩の決定的な違いは何ですか?
最大の違いは「固まった場所」です。火山岩は地表に噴出した後に急速に冷却されますが、亜火山岩は地表下(2km未満)で冷却されるため、火山岩よりもわずかに結晶が成長し、中間的な粒径を持つことになります。
「斑状組織」とはどのような状態を指しますか?
大きな結晶(斑晶)の中に、非常に細かい結晶やガラス質(石基)が充填されている組織のことです。これは、マグマが地下でゆっくり冷え始めた後に、浅い場所へ移動して急冷されたことを示唆しています。
ダイアベースとドレライトは同じものですか?
はい、基本的に同じ岩石を指します。地域や学術的な慣習によって呼び方が異なりますが、どちらもマフィックな組成を持つ代表的な亜火山岩です。
亜火山岩はどのような場所で見つかりますか?
かつての火山活動があった地域の地殻浅部や、浸食によって地下の貫入岩体が地表に露出した場所で観察することができます。
References
- "7 Plutons and Plutonic Rocks – Open Petrology". Retrieved 2023-05-15.
- "Examples of rocks with different names". . Retrieved 12 June 2015.
- "Igneous rock types". . Retrieved 14 June 2015.