世界中で愛される名曲「Rivers of Babylon」は、単なるポップソングではなく、深い宗教的背景と音楽的な変遷を持つ楽曲です。ジャマイカのレゲエから始まり、ヨーロッパのディスコシーンを席巻するまで、この曲がどのように形を変え、世界に広がったのかを紐解きます。
Key Facts
- 原曲:1970年にジャマイカのグループ「ザ・メロディアンズ」が発表。
- 歌詞の源泉:旧約聖書の「詩篇19篇」および「詩篇137篇」に基づいている。
- 世界的普及:1978年のボニー・エム(Boney M.)によるカバー版が爆発的ヒットを記録。
- 記録:ボニー・エム版は英国で200万枚以上のセールスを記録し、史上最も売れたシングルの一つとなった。
聖書の嘆きを音楽へ:楽曲のルーツ
この楽曲の精神的な核となっているのは、ヘブライ聖書の詩篇です。特に詩篇137篇1節から4節の内容が色濃く反映されており、これは紀元前586年にエルサレムがバビロンによって征服された後、捕囚となったユダヤの人々が故郷を想い嘆き悲しむ様子を描いた賛美歌です。
このような「喪失」と「祈り」のテーマは、ジャマイカのラスタファリ運動の精神性と共鳴し、レゲエというリズムに乗せて再解釈されました。

ザ・メロディアンズによる誕生とレゲエの普及
1970年、ブレント・ダウとトレバー・マクノートンらによるジャマイカのレゲエグループ「ザ・メロディアンズ」がこの曲を書き上げ、録音しました。当初はラスタファリの信仰を背景とした楽曲でしたが、1972年の映画『ハードが来る(The Harder They Come)』のサウンドトラックに収録されたことで、国際的な注目を集めることになります。この映画は、レゲエという音楽ジャンルを世界に知らしめた重要な作品とされています。
その後も、1999年の映画『ブリンギング・アウト・ザ・デッド』や2010年の『ジャック・ゴーズ・ボートイング』、さらにはドラマ『アウターバンクス』など、多くの映像作品に採用され、時代を超えて愛され続けています。
ボニー・エムによるディスコ化と世界的な大成功
1978年、ドイツを拠点とするディスコグループ、ボニー・エムがこの曲をカバーし、楽曲の方向性を大きく変えました。彼らのバージョンは、レゲエの精神性を保ちつつも、ダンスフロア向けの華やかなディスコサウンドへと昇華されました。
このカバー版は英国で5週連続1位を記録し、カナダや南アフリカ、西ドイツなど世界各国でチャートの頂点に立ちました。特に英国では、200万枚以上のセールスを達成したわずか7曲のうちの一つに数えられています。また、B面の「Brown Girl in the Ring」もヒットし、グループの黄金時代を象徴する作品となりました。
ボニー・エム版の基本データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| リリース日 | 1978年4月3日 |
| ジャンル | ディスコ |
| 収録アルバム | Nightflight to Venus |
| 主な作詞・作曲 | Brent Dowe, Trevor McNaughton, Frank Farian, Reyam |
| 世界累計売上 | 約1,000万枚 |
その後の展開とリミックス
ボニー・エムは1986年に一度解散しますが、1988年の再結成に合わせて「Rivers of Babylon」のリミックス版をリリースしました。このリミックスはアルバム『Greatest Hits of All Times – Remix '88』に収録され、当時のファンに届けられましたが、シングルとしてのチャート入りは果たしませんでした。
Frequently Asked Questions
この曲の歌詞はどこから来ているのですか?
主に旧約聖書の「詩篇137篇」から引用されており、バビロン捕囚となった人々が故郷エルサレムを想って嘆く内容に基づいています。また、「詩篇19篇」の要素も取り入れられています。
誰が最初にこの曲を作ったのですか?
ジャマイカのレゲエグループ、ザ・メロディアンズのブレント・ダウとトレバー・マクノートンが1970年に制作しました。
ボニー・エム版がこれほど成功した理由は?
当時の世界的なディスコブームに乗ったことと、キャッチーなメロディ、そして聖書に基づいた普遍的なテーマが融合したためと考えられます。特にヨーロッパで絶大な支持を得ました。
この曲は映画やドラマでも使われていますか?
はい。1972年の『ハードが来る』をはじめ、『ブリンギング・アウト・ザ・デッド』や、近年のTVシリーズ『アウターバンクス』など、多くの作品で使用されています。
ボニー・エム版の売上実績はどのくらいですか?
世界累計で約1,000万枚を売り上げており、特に英国では200万枚を超えるセールスを記録した歴史的なヒットシングルとなっています。
References
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