MX2:究極の機動性を誇るオーストラリア製アクロバット機

空を自在に舞うアクロバット飛行の世界において、圧倒的なパフォーマンスを誇る機体があります。西オーストラリア州パースのMX Aircraft社が開発したMX2は、カーボンファイバー製の軽量かつ強靭なボディを持つ2座タンデム(前後座席)スポーツ機です。その卓越した機動力から、世界的に有名な「レッドブル・エアレース世界選手権」などの過酷な競技シーンでもその名を知られています。

主要スペックと特徴

MX2は、アクロバット訓練機であるGiles G-202をベースに開発されました。2002年5月に最初のプロトタイプが初飛行し、その後2005年5月には量産第一弾の機体が空へ舞い上がりました。機体構造は低翼片持ち式(カンチレバー)の単葉機で、翼全体にわたるエルロン(補助翼)を備えており、極めて鋭いロール性能を実現しています。

操縦席はリクライニングシートを採用した密閉型コクピットとなっており、シングルピースのキャノピーで覆われています。心臓部には260馬力を出力するLycoming IO-540水平対向6気筒ピストンエンジンを搭載し、3枚羽根のトラクタープロペラを駆動させます。

Gary Ward MX2

驚異的な機動性と実績

この機体の最大の武器は、アクロバット飛行に最適化された設計による高いG負荷耐性です。プラスマイナス14Gという極限の状態に耐えうる設計がなされており、これにより急激な旋回やループなど、複雑でダイナミックな機動を可能にしています。

その性能は数々の大会で証明されており、パイロットのロブ・ホランド氏はMX2を駆って2008年の世界アドバンスド・アクロバット選手権および2018年の全米アクロバット選手権で優勝を果たしました。また、ユニークな試みとして、スピットファイアの製造70周年を記念し、ワイト島周辺でスピットファイアと速度競走を行ったエピソードも残っています(結果はスピットファイアの勝利でした)。

MX2 詳細仕様まとめ

MX2 基本性能一覧
項目 詳細仕様
乗員 2名
全長 / 全幅 / 全高 6.55m / 7.32m / 1.83m
翼面積 9.5平方メートル
自重 / 最大離陸重量 584kg / 975kg
エンジン Lycoming IO-540 (260 hp)
最大速度 407 km/h
失速速度 108 km/h
ロールレート 420°/秒
G制限 ±12G

Key Facts

  • カーボンファイバー製: 軽量化と高剛性を両立した先進的な素材で構成されています。
  • 極限の耐G性能: 最大±14Gの負荷に耐え、タイトなターンやループを可能にします。
  • 競技実績: レッドブル・エアレースや世界選手権で優勝機として使用された実績があります。
  • 高速ロール: 秒間420度という驚異的なロールレートを誇ります。

Frequently Asked Questions

MX2はどのような機体をベースに開発されましたか?

Giles G-202というアクロバット訓練機をベースに開発されました。最初のプロトタイプはG-202を改良したもので、2002年に初飛行しています。

エンジンの性能はどうなっていますか?

Lycoming IO-540水平対向6気筒ピストンエンジンを搭載しており、260馬力(194kW)の出力を発揮します。

最大速度と失速速度はどのくらいですか?

最大速度は時速407km(220ノット)、失速速度は時速108km(58ノット)となっています。

どのような素材で造られていますか?

機体には主にカーボンファイバーが使用されており、これによりアクロバット飛行に必要な強度と軽さを実現しています。

座席の配置はどうなっていますか?

2名が前後に並んで座るタンデム方式を採用しており、パイロットの負担を軽減するためにリクライニングシートが導入されています。