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ISO 639-2とは?言語表記のための3文字コード規格を解説

🗓 2026年8月13日

世界には数多くの言語が存在し、それらをコンピュータや図書館のシステムで正確に識別させるためには、共通のルールに基づいた「コード」が必要です。その重要な役割を担っているのがISO 639-2です。これは、言語名を3文字のアルファベットで表現する国際規格であり、データの管理や文書の分類において世界的に利用されています。

Key Facts

  • Alpha-3コードと呼ばれる3文字の識別子を用いて言語を表記する。
  • 全487のエントリが登録されており、個別の言語から言語グループまでをカバーする。
  • 管理運営(登録権限)は米国議会図書館(LOC)が担っている。
  • 一部の言語には、英語名ベースの「Bコード」と自国語名ベースの「Tコード」の2種類が存在する。
  • 現在はより包括的なISO 639-3へ移行が進んでいるが、依然として重要な規格である。

ISO 639-2の成り立ちと他規格との関係

この規格の開発が始まったのは1989年のことです。それまで利用されていたISO 639-1(2文字コード)では、世界中の多様な言語をすべて網羅するには容量が不足していたため、より多くの言語を定義できる3文字形式のISO 639-2が1998年に正式にリリースされました。

その後、2007年にはさらに詳細な分類を可能にしたISO 639-3が登場しました。ISO 639-3は、ISO 639-2に含まれる個別の言語をすべて包含しつつ、さらに多くの言語を追加した設計になっています。ただし、ISO 639-2にある「集合言語(Collective languages)」はISO 639-3には含まれず、主にISO 639-5で管理されるという役割分担がなされています。

BコードとTコードの使い分け

ISO 639-2のユニークな点として、20の言語において2種類のコードが割り当てられていることが挙げられます。これらは以下のように区別されます。

  • Bコード(Bibliographic):書誌用コード。主に英語での言語名に基づいた表記で、過去の互換性を維持するために導入されました。
  • Tコード(Terminological):用語用コード。その言語自体の名称に基づいた表記であり、ISO 639-1の2文字コードに近い形式になっています。

現代の運用では、より論理的なTコードが推奨されており、後継のISO 639-3でもこのTコードが採用されています。なお、かつて存在したsccおよびscrのBコードは現在は廃止されています。

コードの分類と適用範囲

ISO 639-2で定義されるコードは、単一の言語だけではなく、その性質に応じてさまざまな「意味範囲(Scope of denotation)」に分類されています。

言語のタイプ別分類

個別の言語は、その状態によって以下のように細分化されます。

  • 現存する言語(Living languages)
  • 絶滅した言語(Extinct languages)
  • 古代言語(Ancient languages)
  • 歴史的言語(Historic languages)
  • 人工言語(Constructed languages)

特殊なコードの定義

特定の言語を指すのではなく、状況に応じて使用される汎用コードも用意されています。

  • mis:コードが割り当てられていないその他の言語。
  • mul:複数の言語が混在しており、個別に指定することが困難な場合。
  • und:言語が特定できない場合。
  • zxx:言語的な内容が含まれない場合(例:動物の鳴き声など)。

また、「qaa」から「qtz」までの範囲はローカル利用予約済みとなっており、標準規格にまだ登録されていない言語を私的に管理するために利用されます。例えば、Microsoft Windowsではソフトウェアのローカライズテスト用に「qps」というコードを擬似ロケールとして使用しています。

集合言語(Collective Languages)について

ISO 639-2には、特定の1つの言語ではなく、関連する言語グループをまとめて表現する「集合言語コード」が存在します。これらはISO 639-3からは除外されています。

ISO 639-2における主要な集合言語コードの例
コード 言語グループ名(日本語訳) 分類
afa アフロ・アジア語族 剰余グループ
gem ゲルマン語派 剰余グループ
ine 印欧語族 剰余グループ
apa アパッチ諸語 包括グループ
sgn 手話 包括グループ
art 人工言語 剰余グループ

ここでいう「剰余グループ」とは、個別のコードを持つ言語を除いた残りの言語群を指し、「包括グループ」は指定された範囲の言語をすべて含むグループを指します。

Frequently Asked Questions

ISO 639-2とISO 639-1の最大の違いは何ですか?

最大の違いはコードの文字数です。ISO 639-1は2文字で主要な言語を表現しますが、ISO 639-2は3文字(Alpha-3)を使用することで、より多くの言語や言語グループを識別できるように設計されています。

BコードとTコードのどちらを使うべきですか?

一般的にはTコードの使用が推奨されます。Tコードは言語自体の名称に基づいており、後継規格であるISO 639-3でも採用されているため、将来的な互換性が高いからです。

ISO 639-2は現在も使われていますか?

はい、使われています。多くの部分でISO 639-3に取って代わられていますが、特に「集合言語」の表記が必要な場合や、古いシステムとの互換性を維持する必要がある場面で引き続き利用されています。

「qaa」から「qtz」までのコードは何に使われますか?

これらは「ローカル利用予約済み」のコードであり、国際標準に登録されていない独自の言語を一時的に定義したり、ソフトウェア開発におけるテスト用の擬似言語を指定したりするために利用されます。

この規格の管理者は誰ですか?

米国議会図書館(Library of Congress)が登録権限を持つ管理機関(RA)となっており、コードの変更申請の審査や維持管理を行っています。

References

  1. "Terms of Reference of the ISO 639 Maintenance Agency (ISO 639/MA)" (PDF). ISO. Retrieved 23 July 2025.
  2. "Development of ISO 639-2". Language Coding Agency. Library of Congress. 19 July 2024. Retrieved 5 October 2025.
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  4. "Codes for the representation of names of languages - Part 3: Alpha-3 code for comprehensive coverage of languages". Slovenski inštitut za standardizacijo. 6 November 2008. Retrieved 5 October 2025. .Likewise, elements other than collections listed in ISO 639-2 are a subset of those listed ISO 639-3; each non-collective element in ISO 639-2 is included in ISO 639-3, but not necessarily vice versa. ... The language code in this part of ISO 639 does not include collective language code elements.
  5. "ISO 639-2 Language Code List - Codes for the representation of names of languages". Library of Congress.
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