世界中の図書館や博物館、アーカイブなどの文化機関をデジタル的に一意に識別するための仕組みとして、ISIL (International Standard Identifier for Libraries and Related Organisations)が存在します。ISO 15511として規格化されているこの識別子は、機関同士のデータ連携や管理を効率化するための重要な基盤となっています。
Key Facts
- 正式名称: ISO 15511 (ISIL)
- 対象機関: 図書館、アーカイブ、博物館などの関連組織
- 構成: 最大16文字の英数字および特定記号(/、-、:)
- 構造: 発行機関を示す「接頭辞」と、個別の「識別子」で構成
- 特徴: 既存の識別システムを統合して活用する設計
ISILの構造と技術的な仕様
ISILは、ゼロから新しい番号体系を構築するのではなく、世界各地で既に運用されている識別システムを統合して統一的に管理することを目指しています。これにより、既存のインフラを活かしながら国際的な互換性を確保しています。
コードの形式は最大16文字の英数字で構成されており、使用可能な文字は AからZ、0から9のほか、スラッシュ (/)、ハイフン (-)、コロン (:) に限定されています。
識別子の組み立て方
ISILは大きく分けて「接頭辞(プレフィックス)」と「識別子(サフィックス)」の2つのパートに分かれ、それらがハイフンで結ばれる形式をとります。
- 国別接頭辞: ISO 3166-1 alpha-2(2文字の国名コード)が割り当てられ、その国の国立図書館などの権限機関が識別子を付与します。
- グローバル接頭辞: 特定の国に属さない組織向けに割り当てられます。例えば、OCLC(オンラインコンピュータ図書館センター)には「oclc-」という接頭辞が使用されています。
管理体制の変遷
これまで、この国際標準の維持およびレジストリ(登録簿)の管理は、デンマーク文化・宮殿庁(Danish Agency for Culture and Palaces)が国際的な権限を持って担ってきました。しかし、同庁は登録機関としての役割を終了することを発表しています。
ISILの概要まとめ
| 項目 | 詳細内容 |
|---|---|
| 規格番号 | ISO 15511 |
| 最大文字数 | 16文字 |
| 使用可能文字 | A-Z, 0-9, /, -, : |
| 接頭辞の基準 | ISO 3166-1 alpha-2 またはグローバルコード |
| 主な目的 | 図書館・博物館等の世界的な一意識別と既存システムの統合 |
Frequently Asked Questions
ISILとは具体的にどのような機関に割り当てられるものですか?
主に図書館だけでなく、アーカイブ(公文書館)や博物館など、資料を収集・保存・提供する文化関連組織に割り当てられます。
ISILのコードはどのように作成されますか?
発行機関を特定する接頭辞(国コードなど)にハイフンを加え、その後に各機関が発行した固有の識別子を繋げることで作成されます。
既存の識別番号は使えないのでしょうか?
ISILは既存のシステムを統合することを目的としているため、多くの場合、既に運用されている識別システムをサフィックスとして利用することが可能です。
現在の登録管理機関はどこですか?
以前はデンマーク文化・宮殿庁が国際的な登録権限を持っていましたが、現在はその役割を停止しています。