Ensign(エンサイン)誌:末日聖徒イエス・キリスト教会の公式刊行物の歴史

1971年から2020年まで、末日聖徒イエス・キリスト教会(LDS教会)の公式な声として発行されていたのがEnsign(エンサイン)誌です。この月刊誌は、教会の指導者による教えや信仰を深める物語を届ける重要なメディアとして、半世紀にわたり世界中の会員に親しまれました。

Key Facts

  • 発行期間:1971年1月から2020年12月まで。
  • 目的:信仰の促進、伝道情報の提供、教会指導者のメッセージの伝達。
  • 特徴:広告を一切掲載しない純粋な教会刊行物であった。
  • 後継誌:2021年より英語圏の『Liahona(リアホナ)』誌に統合・移行。
  • デジタル化:全号のテキストが公式サイトで公開され、2001年以降はPDF形式でも閲覧可能。

創刊の背景と役割

Ensign誌は1971年1月に、青少年向けの『New Era』、子供向けの『Friend』と共に創刊されました。これらの雑誌は、それまで発行されていた『The Improvement Era』や『Relief Society Magazine』、『The Instructor』、『Millennial Star』といった旧来の刊行物を統合・刷新する形で導入されました。

本誌の主な役割は、教会の指導者による説教や記事を通じて、会員の信仰心を高めることでした。特に5月号と11月号は、年2回開催される総大会(教会の最高指導者と会員が集う会議)の報告書としての役割を担い、全説教の内容や、当時の総管権能者および総幹幹部の写真付き名簿が掲載される重要な号となっていました。

時代の変化に伴う編集の変遷

教会の運営体制やプログラムの変化に伴い、誌面の内容も時代に合わせて調整されました。例えば、長年掲載されていた「第一次大管 presidency(最高評議会)からのメッセージ」は、2018年4月に廃止されました。このメッセージは、かつての「ホームティーチング」という訪問指導のレッスン教材として活用されていましたが、プログラムが「ミニストリング(奉仕)」へと刷新されたことに伴い、役割を終えました。

歴代の編集責任者

誌面の質を維持するため、多くの指導者が編集に携わりました。初期のドイル・L・グリーンから始まり、ディーン・L・ラーセン以降の編集者は、いずれも教会の総管権能七十人(General Authority Seventies)が務めました。最終的に2020年まで編集を担ったのはランディ・D・ファンク氏でした。

刊行の終了とグローバル展開への移行

2020年8月、LDS教会はEnsign誌の刊行終了を発表しました。これは、世界的な展開を強化し、言語ごとの壁を越えて統一的なコンテンツを提供するため、英語圏の読者も『Liahona(リアホナ)』誌へ移行させるという戦略的な決定によるものです。これにより、2020年12月号をもってEnsign誌はその歴史に幕を閉じました。

Ensign誌の基本概要
項目 詳細
発行頻度 月刊
発行国 アメリカ合衆国
使用言語 英語
ISSN 0013-8606
代替誌 Liahona(リアホナ)

Frequently Asked Questions

Ensign誌はなぜ発行を終了したのですか?

世界的な出版体制を効率化し、英語圏を含む全言語で『Liahona(リアホナ)』誌という統一されたグローバル誌に移行するためです。

過去の号を読むことはできますか?

はい、教会の公式サイトにて全号のテキストが公開されています。また、2001年1月以降の号についてはPDF形式での閲覧も可能です。

この雑誌に広告は掲載されていましたか?

いいえ、Ensign誌は以前のいくつかの刊行物とは異なり、広告を一切掲載していませんでした。

総大会の内容はどこに掲載されていましたか?

主に毎年5月と11月の号に、総大会の全説教や議事録、指導者の名簿などが詳細に掲載されていました。

「第一次大管 presidencyからのメッセージ」とは何でしたか?

雑誌の巻頭に掲載されていた最高指導者による記事で、かつてのホームティーチング(家庭訪問指導)におけるレッスンの教材として利用されていました。