This 1921 advertisement for the Encyclopedia Americana suggests that other encyclopedias are as out-of-date as the locomotives of 90 years earlier.
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エンサイクロペディア・アメリカナの歴史と変遷北米初の本格的百科事典

🗓 2026年8月8日

北米において、大規模な総合百科事典の先駆けとなったのがエンサイクロペディア・アメリカナ(Encyclopedia Americana)です。この事典は、ブリタニカ百科事典やコリアーズ百科事典と並び、英語圏における「三大百科事典(ABCs of encyclopedias)」の一つとして君臨しました。アメリカとカナダの地理や歴史に特化した詳細な記述に加え、科学技術分野や充実した参考文献リストで高く評価されてきました。

かつては30巻に及ぶ壮大なプリント版として家庭や図書館に普及していましたが、時代の変化とともにデジタル化が進み、現在は教育プラットフォームである「Scholastic GO!」の一部としてその命脈を繋いでいます。

Key Facts

  • 北米初の大規模な総合百科事典として誕生。
  • 45,000以上の記事を収録し、最大で30万語を超える詳細な解説(米国編)を持つ。
  • 6,500人の専門家が執筆し、1,200枚の地図や4,500点以上の図版を搭載。
  • 2006年に最終的な印刷版が発行され、現在はデジタルデータベースへ移行。
  • 2018年にスコラスティック社の「Scholastic GO!」に統合された。

百科事典としての構成と特徴

エンサイクロペディア・アメリカナは、単なる知識の集積ではなく、学術的な信頼性を重視した構成となっていました。多くの主要記事には執筆した権威ある学者の署名があり、15万件の相互参照や1,000以上の表、680のファクトボックスが効率的な情報検索をサポートしていました。

特に、アメリカ合衆国およびカナダに関する記述の深さは随一であり、国際的な視点を持ちつつも北米のアイデンティティを強く反映した内容となっていました。

三つの「アメリカナ」:複雑な系譜

歴史的に見ると、「エンサイクロペディア・アメリカナ」という名称の著作は、独立した3つの異なるプロジェクトとして存在していました。

1. フランシス・リーバーによる先駆的な試み(1829年〜)

最初のアメリカナは、ドイツ系アメリカ人の学者フランシス・リーバーによって1829年に創刊されました。当初はドイツの著名な百科事典『Brockhaus(ブロックハウス)』の翻訳を計画していましたが、次第に米国の知識人によるオリジナル記事を追加し、ドイツとアメリカの二つの文化が融合したハイブリッドな形式へと進化しました。例えば、最高裁判事のジョセフ・ストーリーは、第1版に120ページを超える法学的な知見を提供しています。

2. J.M.ストダートによる補完版(1883年〜1889年)

2番目の作品は、ブリタニカ百科事典(第9版)の米国再版を補完することを目的としてJ.M.ストダートが発行したものです。これは4巻のクォート判で構成されていましたが、リーバーの作品とは一切の関係はありませんでした。

3. サイエンティフィック・アメリカン主導の近代版(1902年〜)

私たちが今日「アメリカナ」として認識しているのは、1902年に雑誌『サイエンティフィック・アメリカン』の編集監督下で誕生した16巻の事典です。編集長フレデリック・コンバース・ビーチのもと、物理科学や生命科学の分野が大幅に拡充されました。その後、1918年から1920年にかけて、ジョージ・エドウィン・ラインズ編集長により、最後となる完全な新版(30巻構成のインターナショナル版)が刊行されました。

当時の広告では、最新の知識を提供することを強調し、古い百科事典を時代遅れの機関車に例えて、情報の更新性の重要性を訴えていました。

This 1921 advertisement for the Encyclopedia Americana suggests that other encyclopedias are as out-of-date as the locomotives of 90 years earlier.

出版社の変遷とデジタル時代への移行

1936年、アメリカナ社はグロリアー社(The Grolier Society)に買収されました。グロリアー社は訪問販売や通信販売を駆使し、1960年代後半には米国百科事典市場の30%という圧倒的なシェアを誇るまでに成長しました。

その後、所有権はフランスのメディア大手アシェット(Hachette)、そしてラガルデール・グループへと移ります。1990年代に入ると、1995年にCD-ROM版、1997年にオンライン版が登場し、物理的な書籍からデジタルデータへの転換期を迎えました。2002年には、障害を持つユーザー向けのテキスト専用バージョン(ADA準拠)を導入するなど、アクセシビリティの向上にも取り組みました。

2000年、スコラスティック社がグロリアー社を4億ドルで買収。これにより、アメリカナは他の教育リソースと共に「Grolier Online(現 Scholastic GO!)」へと統合されました。コスト削減による人員削減などの困難もありましたが、2004年時点ではオンライン記事の年次改訂が行われており、現在はデジタルデータベースとしてその知識が継承されています。

概要まとめ

エンサイクロペディア・アメリカナの基本データ
項目 詳細
主な執筆者 フランシス・リーバー(初期)、他6,500名の寄稿者
収録規模 45,000以上の記事、9,000以上の参考文献
主要出版社 アメリカナ社 → グロリアー社 → アシェット → スコラスティック
形態の変遷 印刷版(最大30巻) → CD-ROM → オンライン → 統合データベース
最終印刷版 2006年発行

Frequently Asked Questions

エンサイクロペディア・アメリカナは現在も利用できますか?

独立した書籍や単独のオンラインサービスとしては提供されていませんが、現在はスコラスティック社の教育用データベース「Scholastic GO!」の一部として統合されており、そのコンテンツを利用することが可能です。

この事典の最大の特徴は何でしたか?

北米初の本格的な総合百科事典である点に加え、アメリカとカナダの地理・歴史に関する極めて詳細な記述と、科学技術分野における高い専門性が特徴でした。

「三大百科事典」とは具体的に何を指しますか?

英語圏で最も影響力のあった「エンサイクロペディア・アメリカナ」「コリアーズ百科事典」「ブリタニカ百科事典」の3つを指し、総称して「ABCs of encyclopedias」と呼ばれていました。

印刷版はいつまで発行されていましたか?

最終的な印刷版は2006年にリリースされました。2008年時点でスコラスティック社が印刷版の将来について検討していましたが、最終的にデジタル移行となりました。

初期の版はどのように作られましたか?

1829年にフランシス・リーバーが創刊した第1版は、ドイツの『Brockhaus』の翻訳から始まりましたが、次第に米国の著名な学者や知識人によるオリジナル記事を組み込んだハイブリッドな構成となりました。

References

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