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ダグラス・ピーターソンS&Pグローバルの変革を導いたリーダーの軌跡

🗓 2026年8月8日

金融業界におけるデータと分析のあり方を根本から変え、世界的なインテリジェンス企業へと進化させた人物が、ダグラス・ピーターソン氏です。彼は長年にわたりS&Pグローバルのトップとして、大胆な事業再編と戦略的な買収を指揮し、現代の金融市場に不可欠なインフラを構築しました。

Key Facts

  • S&Pグローバルの元CEO:2013年から2024年まで同社を率い、社名変更や事業ポートフォリオの刷新を完遂。
  • 戦略的M&Aの推進:440億ドル規模のIHS Markit買収など、業界最大級の統合を実現。
  • 金融キャリアの基盤:シティグループに26年間勤務し、日本法人CEOや最高監査責任者を歴任。
  • 国際的な影響力:日米経済協議会(U.S.-Japan Council)の会長や国連グローバル・コンパクト理事を務める。

S&Pグローバルにおける大胆な経営改革

ピーターソン氏は2011年にスタンダード&プアーズ(S&P)格付サービスの社長として入社し、2013年11月に最高経営責任者(CEO)に就任しました。彼のリーダーシップの最大の特徴は、企業のアイデンティティを「格付会社」から「金融インテリジェンス企業」へと転換させた点にあります。

就任後、彼はまず事業の選択と集中を断行しました。McGraw Hill ConstructionやJ.D. Powerといった非中核事業を売却する一方で、SNL Financialなどの金融データ分析企業の買収を推進しました。2016年には、128年の歴史を持つ「マクグロウヒル・フィナンシャル」から、現在の「S&Pグローバル」へと社名を変更し、ブランドの近代化を図りました。

さらに、テクノロジーへの投資を加速させ、AI企業のKenshoや貿易データ企業のPanjivaを買収。また、環境・社会・ガバナンス(ESG)データの重要性に着目し、Trucostの買収やRobecoSAMのESGツールの導入を通じて、持続可能な投資分析の基盤を整備しました。

彼の任期における最大のハイライトは、2020年に発表され2022年に完了したIHS Markitとの合併です。全株式交換による440億ドルという巨額の取引は、金融データ業界における歴史的な統合となりました。

グローバルな視点と日本との深い縁

ピーターソン氏のキャリアを語る上で欠かせないのが、日本を含む国際的な経験です。彼はシティグループに26年間在籍し、2004年から2010年までシティグループ・ジャパンのCEOを務めました。また、ウルグアイやコスタリカのカントリーマネージャーを歴任するなど、新興国市場での経験も豊富です。

こうした背景から、彼は日米間の経済・文化交流にも深く関わっており、2020年には日米経済協議会(U.S.-Japan Council)の会長に就任しました。また、日本協会(Japan Society)の理事を務めるなど、多方面で日米関係の強化に寄与しています。

公的活動と社会貢献

ビジネスの世界のみならず、ピーターソン氏は国際社会の課題解決にも取り組んできました。G7のインパクト・タスクフォースにおいて、サステナビリティの測定・評価に関する世界共通基準の策定を推進し、民間資本の動員を提唱しました。また、国連グローバル・コンパクトの理事として、企業の責任ある行動を支援しています。

教育分野への貢献も顕著であり、母校であるクレアモント・マッケナ大学の評議会メンバーや、クラビス・リーダーシップ研究所の顧問を務めています。また、ポール・テイラー・ダンスカンパニーなどの芸術団体への支援も行っています。

プロフィールまとめ

ダグラス・ピーターソン氏の経歴概要
項目 詳細
最終学歴 クレアモント・マッケナ大学(学士)、ペンシルベニア大学ウォートン校(MBA)
主な役職 S&Pグローバル元CEO、シティグループ・ジャパン元CEO
主要な実績 S&Pグローバルのリブランディング、IHS Markitの買収、ESGデータ事業の拡大
外部活動 日米経済協議会 会長、国連グローバル・コンパクト理事
退任後の役割 S&Pグローバル取締役(2025年5月まで)、特別顧問(2025年12月まで)

Frequently Asked Questions

ダグラス・ピーターソン氏はいつS&PグローバルのCEOを退任しましたか?

2024年11月にCEOを退任しました。後任には、S&Pグローバル・レーティングスの社長であったマルティナ・チャン氏が就任しています。

S&Pグローバルでの主な戦略的転換は何でしたか?

非中核事業を売却して金融インテリジェンス事業に集中し、AIやESGデータなどの先端分野への投資を拡大したことです。また、社名をマクグロウヒル・フィナンシャルからS&Pグローバルに変更し、ブランドの近代化を実現しました。

シティグループ時代にどのような役割を担っていましたか?

26年間にわたり勤務し、日本法人のCEO(2004-2010年)や、キャリアの転機となった最高監査責任者(2001-2004年)、さらにシティバンクのCOO(2010-2011年)などを歴任しました。

IHS Markitの買収規模はどのくらいでしたか?

全株式交換による約440億ドルの取引であり、S&Pグローバルにとって過去最大規模の買収となりました。

日本との関わりについて教えてください。

シティグループ・ジャパンのCEOを務めたほか、日米経済協議会の会長や日本協会の理事を務めるなど、長年にわたり日米の経済・文化的な橋渡し役を担っています。

References

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