Home aviary, Néthen, Belgium, non-commercial wooden construction
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鳥類飼育施設(アビアリー)の歴史と多様な形態

🗓 2026年8月7日

アビアリーとは、鳥類を飼育するための大規模な囲い施設のことです。一般的な鳥籠(バードケージ)との決定的な違いは、鳥が自由に飛び回ることができる十分な空間が確保されている点にあります。そのため、イギリスなどでは「フライトケージ(飛行用ケージ)」と呼ばれることもあります。内部には植物や低木が配置されることが多く、可能な限り自然に近い環境を再現することが一般的です。また、稀にコウモリの展示に使用される場合もあります。

Key Facts

  • 定義: 鳥が飛行可能な広さを備えた大型の飼育施設。
  • 目的: 動物園での展示、研究機関での鳥類学研究、個人の愛好家による繁殖など。
  • 構造: 公共施設では金属製が多く、家庭用では木材やPVCが主流。
  • トレンド: 近年では人間が内部に入って体験できる「ウォークスルー型」の巨大施設が増加している。

アビアリーの種類と利用形態

公共施設と専門的な展示

世界各地の動物園(ロンドン動物園やサンディエゴ動物園など)には、大規模なアビアリーが設置されています。また、シンガポールの「バードパラダイス」や香港の「エドワード・ユード・アビアリー」のように、鳥類専門のパークとして運営されているケースもあります。アメリカでは、動物園に属さない独立した施設としてピッツバーグの「ナショナル・アビアリー」や、カナダ最古の公共アビアリーであるハミルトン・アビアリーなどが知られています。

さらに、水族館(オレゴンコースト水族館など)において、水辺の鳥類を展示するための「水辺アビアリー」が設けられていることもあります。

家庭用アビアリーの構造

鳥の愛好家やブリーダーの間でもアビアリーは人気があり、特に繁殖目的の場合、狭いケージよりも広い空間の方が成功率が高まるとされています。家庭用には大きく分けて2つの形式があります。

  • 地上設置型(Grounded): コンクリートの土台を持ち、ネズミなどの害獣の侵入を防ぐ構造。主に木材やPVCフレームで構築されます。
  • 吊り下げ・高床型(Suspended): 脚部のみを地面に固定し、底面を浮かせて設置する構造。金属製フレームが採用されることが多く、土台工事が不要です。
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アビアリーの歴史的変遷

初期の起源と貴族の文化

アビアリーの歴史は古く、1521年にエルナン・コルテスが記録したアステカの都市テノチティトランに既に存在していたと考えられています。また、17世紀後半のヨーロッパでは、貴族が希少な外来種を展示することで、自らの権力や富、社会的地位を誇示する習慣がありました。

19世紀になると、この文化が再燃します。例えば、イギリスのワデスドン・マナーにあるフェルディナンド・ド・ロスチャイルド男爵のアビアリー(1889年建設)は、フランスのヴェルサイユ宮殿にあるトレリス様式のパビリオンを模して作られました。

The Bali Myna, otherwise known as the Rothschild Myna, is one of the seven EAZA species at Waddesdon Manor's Aviary in Buckinghamshire, UK.

近代から現代への進化

19世紀末から20世紀にかけて、動物園におけるアビアリーは巨大化し、建築的な挑戦が続きました。1880年のロッテルダム動物園に初の大型施設が登場し、その後、1904年のセントルイス万博では当時世界最大だった飛行ケージが建設されました。1937年にはサンディエゴ動物園に、鳥の飛行を妨げないよう梁やワイヤーを排除した巨大な鋼鉄製構造物が完成しています。

現代では、より没入感のある展示へと進化しています。フランクフルト動物園では、ガラス張りのミニチュア生息地や、潜水して狩りをする鳥を観察できる展示を導入しました。また、ブロンクス動物園の「ワールド・オブ・バーズ」では、砂漠から熱帯雨林まで25の異なる環境を再現した屋内フリーフライト展示を実現しています。

近年では、南アフリカの「バーズ・オブ・エデン」や、インドの「デカン・バーズ・アビアリー」のように、数千羽の鳥を収容し、人間がその中を歩いて回れる超大型のウォークスルー施設が登場しています。

Proposed architectural design for a French military aviary to house swallows as messenger birds, based upon a scheme by Jean Desbouvrie, 1889

主要な公共アビアリーの規模比較

世界的な主要アビアリーの例
施設名 所在地 面積(概算)
ウェルトフォーゲルパーク・ワルスローデ ドイツ 240,000 m²
バードパラダイス シンガポール 170,000 m²
パルケ・ダス・アヴェス ブラジル 160,000 m²
クアラルンプール鳥類園 マレーシア 85,000 m²
デカン・バーズ・アビアリー インド 24,280 m²
バーズ・オブ・エデン 南アフリカ 23,000 m²

Frequently Asked Questions

アビアリーと普通の鳥籠は何が違うのですか?

最大の違いは「空間の広さ」です。鳥籠は個体やペアを閉じ込めるためのものですが、アビアリーは鳥が実際に羽ばたいて飛行できる十分なスペースを提供することを目的としています。

家庭でアビアリーを作る際の注意点はありますか?

主に害獣対策が重要です。地上設置型の場合はコンクリートの土台を作ることでネズミなどの侵入を防ぎます。また、飼育する鳥の種類に合わせて、木材やPVC、金属などの適切な素材を選択する必要があります。

ウォークスルー型」とはどのような施設ですか?

人間がアビアリーの内部に入ることができ、鳥たちが頭上や周囲を自由に飛び回る環境を体験できる形式の施設です。自然に近い状態で鳥を観察できるため、現代の多くの動物園で採用されています。

世界で最大級のアビアリーはどこにありますか?

面積や収容数によって異なりますが、ドイツのウェルトフォーゲルパーク・ワルスローデや、インドのデカン・バーズ・アビアリーなどが世界最大級の規模を誇る施設として知られています。

References

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  9. "European zoos", , Vol. 25, No. 23, 6 December 1948.
  10. Petzold, Dirk, "Zoologischer Garten Frankfurt am Main", in Encyclopedia of the World's Zoos, Bell, Catharine E. (ed.), Fitzroy Dearborn, Chicago, 2001, Vol.3, pp.1452–1457.  ;
    Scherpner, Christian, "Walk-through Bird aviaries at Frankfurt Zoo", International Zoo Yearbook, Vol. 5, No. 1, 1965, pp. 244–246.

📸 フォトギャラリー

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