ABCグレートサザン:西オーストラリア州を支える地域ラジオ放送の歴史と役割
オーストラリア西部の広大な地域に根ざしたABCグレートサザンは、アルバニーを拠点とする公共ラジオ放送局です。グレートサザン地域およびウィートベルト地域の一部をカバーし、アルバニー、デンマーク、カタニング、ナロギンといった町々に不可欠な情報を届けています。地域密着型のトーク番組を中心に、住民の生活に寄り添った放送を展開しています。
主要ファクト
- 放送拠点:西オーストラリア州アルバニー
- 放送周波数:AM 558 kHz または 630 kHz
- 運用開始日:1936年12月7日
- 所有者:オーストラリア放送協会(ABC)
- 送信出力:最大50kW(6WA)および5kW(6AL)
放送局の歩みと変遷
黎明期と戦時下の運用
本局の構想は世界恐慌の最中であった1930年に遡ります。当初「6WA」として計画されたこの送信所は、西オーストラリア州南西部におけるABC初の送信施設となり、地域住民から熱烈に歓迎されました。1935年までに、制御増幅器、バッテリー室、送信室、ワークショップ、そして電力を供給するためのエンジンルームを備えた施設が完備されました。
1936年12月7日には盛大な開局式が行われ、スタジオやパース経由のバンド演奏、さらにはキャンベラからの祝辞が放送されました。しかし、この祝祭の裏では、出演バンドの車両が事故を起こし、ABCスタッフが負傷者の救護にあたるという不測の事態も発生しています。
第二次世界大戦中、放送の継続は国家的な重要事項とされ、スタッフは軍への徴兵が免除されたほか、施設には護身用の火器が配備されました。また、万が一パースが日本軍に占領された場合に備え、ウェーギンにある民家に簡易スタジオを設置し、緊急情報を発信し続ける体制を整えていました。
近代化と施設の再編
1957年には送信出力が50kWに増強され、1961年にはディーゼル発電から商用電源への切り替えが行われました。これにより運用効率が向上し、人員配置の見直しがなされました。
その後、1994年に無人化計画が浮上しましたが、地方議会との交渉難航により実現しませんでした。最終的に別の無人施設が建設されたことで、旧送信所は2002年に解体され、現在は個人の住宅地へと姿を変えています。
ウェーギンスタジオの興亡
2003年、地域へのサービス向上を目的にウェーギンに新スタジオが開設されました。旧コモンウェルス銀行の建物を利用したこの施設には、かつての金庫がそのまま残されていました。当初はシェーン・フォーリー氏による2時間の朝番組が唯一の地元向けプログラムでしたが、次第にパーソナリティが増え、施設内の宿舎に居住するスタッフも現れました。
しかし、2007年頃から利用頻度が低下し、イベント時のみの限定的な運用となりました。そして2014年、予算削減の影響でウェーギンスタジオは閉鎖され、すべての業務がアルバニーのスタジオへ統合されました。建物は2016年6月に20万ドルで売却されました。これに伴い、旧「ABCサウスコースト」は、カバーエリアをより正確に反映させるため「ABCグレートサザン」へとリブランドされました。
現在の番組構成と体制
現在はアルバニーのスタジオから、地域のニーズに合わせた以下の番組を放送しています。その他の時間帯はパースのABC放送をリレー形式で配信しています。
| 番組名 | 放送時間 | 担当パーソナリティ |
|---|---|---|
| グレートサザン・ルーラルレポート | 6:15 AM - 6:30 AM | - |
| ブレックファスト(平日) | 6:35 AM - 8:00 AM | ポール・クック |
| モーニングス | 10:00 AM - 11:00 AM | ピーター・バー |
| サタデー・ブレックファスト | 6:00 AM - 9:00 AM | アンジェラ・ブリストロウ=ボーム |
| リージョナルWAドライブ | 午後(時間帯変動) | アンドリュー・コリンズ |
2021年時点でのスタッフ構成は、12名のフルタイム職員と数名のカジュアルスタッフで運営されています。
Frequently Asked Questions
ABCグレートサザンの主な放送エリアはどこですか?
西オーストラリア州のグレートサザン地域およびウィートベルト地域の一部をカバーしており、具体的にはアルバニー、デンマーク、カタニング、ナロギンなどの町が含まれます。
かつてのウェーギンスタジオはどうなりましたか?
2014年に予算削減により閉鎖され、すべての活動拠点がアルバニーに移されました。建物自体は2016年に売却されています。
第二次世界大戦中にどのような対策が取られていましたか?
スタッフの徴兵免除や施設への火器配備が行われたほか、パースが陥落した場合に備えてウェーギンに予備の簡易スタジオを設置し、緊急放送を維持する計画がありました。
現在の放送形式は何ですか?
AM放送(558 kHz または 630 kHz)を用いており、地域密着型のトーク形式の番組を提供しています。
リブランドはいつ、なぜ行われましたか?
2016年に行われました。ウェーギンスタジオの閉鎖後、カバーしている地域の実態をより適切に表現するために「ABCサウスコースト」から「ABCグレートサザン」へと名称が変更されました。