ウォルフォード完全ガイド:ドラマ『イーストエンダーズ』の舞台を徹底解説

BBCの人気ソープオペラ(連続テレビドラマ)『イーストエンダーズ』の物語が展開されるウォルフォードは、ロンドン東部に位置する架空の区です。現実の世界には存在しませんが、緻密に設計された街並みと設定により、視聴者に強い実在感を与えています。本記事では、この物語の心臓部であるウォルフォードの地理的背景から、象徴的なスポットまでを詳しく紐解きます。

主要な事実(Key Facts)

  • 設定:ロンドン東部の架空の区。郵便番号はE20。
  • 撮影地:実際にはハートフォードシャー州ボアハムウッドのスタジオおよび近隣のワトフォードで撮影。
  • 名称の由来:制作者トニー・ホランドの出身地(ウォルサムストウ)とストラトフォードを掛け合わせ、実在の通り名(ウォルフォード)を参考にしたもの。
  • 象徴的な場所:コミュニティの拠点となるパブ「クイーン・ヴィクトリア」や、物語の中心地「アルバート・スクエア」。

ウォルフォードの成り立ちと舞台裏

ウォルフォードという名称は、単なる創作ではなく、制作者の個人的な背景が反映されています。イギリスでよく見られる「-ford(川を渡れる場所)」という接尾辞を使い、ロンドン東部の地名をブレンドして誕生しました。また、劇中に登場する地下鉄駅「ウォルフォード・イースト駅」は、実際の路線図ではブロムリー・バイ・ボウ駅の位置に配置されています。

興味深いことに、屋外シーンの多くはワトフォードで撮影されています。これは、撮影スタジオに近いことだけでなく、「ワトフォード」と「ウォルフォード」という名前が非常に似ているためです。そのため、背景に映り込んだ実際の道路標識などが、編集によってウォルフォードに見えるよう工夫されています。

街の構造と象徴的なエリア

アルバート・スクエア:物語の交差点

ドラマのメインステージとなるのがアルバート・スクエアです。この広場は、ダルストンのファセット・スクエアをモデルに設計されました。中心にある庭園には、故アーサー・ファウラーを偲ぶベンチがあり、登場人物たちが悲しみに暮れる場所として「涙のベンチ」の愛称で親しまれています。

広場の南側には、住民たちの社交場であるパブ「クイーン・ヴィクトリア(通称:クイーン・ヴィック)」が位置しています。また、広場周辺には住宅やB&B、中古車販売店などが密集しており、住民たちの密接な人間関係を象徴する構造になっています。

ブリッジ・ストリート:商業の拠点

活気あるストリートマーケットや商店が集まるのがブリッジ・ストリートです。特にカフェは、オーナーが何度も交代し、店名も「アルズ・カフェ」から「キャシー・カフェ」まで変遷してきた、ドラマの歴史を物語る重要な場所です。

The fruit and veg stall from Bridge Street Market

また、パパドポロス家が代々経営していたコインランドリーもこの通りにあり、後にフィル・ミッチェルとキャット・スレーターの手へと渡りました。

ターピン・ロードとジョージ・ストリート

ターピン・ロードは、かつての強盗ディック・ターピンにちなんで名付けられた通りで、ナイトクラブやバー、葬儀屋などが並んでいます。特にナイトクラブは、時代に合わせて「コブラ・クラブ」「e20」「R&R」などと名称を変え、多くの事件やドラマの舞台となってきました。

The exterior of the R&R nightclub as it looked in 2009

一方、ジョージ・ストリートにはイタリア料理店やインド料理店などの飲食店が並び、ウォルフォード・イースト駅への入り口もここにあります。

The Argee Bhajee restaurant on George Street

ウォルフォードの主要スポットまとめ

ウォルフォードの主要エリアと特徴
エリア名 主な施設・スポット 役割・特徴
アルバート・スクエア クイーン・ヴィクトリア、涙のベンチ 物語の中心地であり、住民の交流拠点
ブリッジ・ストリート カフェ、コインランドリー、市場 商業活動と日常的な会話が集まる場所
ターピン・ロード ナイトクラブ(Peggy'sなど)、バー 夜の社交場であり、事件が起きやすいエリア
ジョージ・ストリート ウォルフォード・イースト駅、レストラン 外部との接続点および飲食街
ターピン・ウェイ ガレージ(The Arches)、コミュニティセンター 地域のインフラや公共施設が集まる通り

Frequently Asked Questions

ウォルフォードは実在する場所ですか?

いいえ、ウォルフォードはドラマ『イーストエンダーズ』のために作られた架空の街です。ただし、ロンドン東部の雰囲気を再現しており、撮影には実際のロンドンの街並みやワトフォードのロケーションが使用されています。

「クイーン・ヴィクトリア」という名前の由来は何ですか?

このパブが位置する「アルバート・スクエア」が、ヴィクトリア女王の夫であるアルバート公にちなんで名付けられたため、それに合わせてクイーン・ヴィクトリアと命名されました。

劇中の郵便番号「E20」には意味がありますか?

現実のロンドンでは、2011年に2012年ロンドンオリンピックのパークを運営するために導入された実際の郵便番号です。ドラマの設定に組み込まれることで、現代のロンドン東部のリアリティを高めています。

ウォルフォード・イースト駅はどこにありますか?

劇中の設定ではジョージ・ストリートに位置しています。実際のロンドン地下鉄路線図でいうところの「ブロムリー・バイ・ボウ駅」に相当する位置に配置されています。

「涙のベンチ」とは何ですか?

アルバート・スクエアの庭園にある、故アーサー・ファウラーを記念して設置されたベンチのことです。登場人物たちが悩みや悲しみを抱えて泣くシーンが多いため、このように呼ばれています。