Taylor & Francis:学術出版界を牽引する歴史と展開
19世紀半ばに設立されたTaylor & Francis(テイラー・アンド・フランシス)は、現代の学術研究を支える世界有数の出版グループです。英国に本拠を置き、科学、技術、人文科学、社会科学など、極めて広範な分野で査読付きのジャーナルや書籍を提供しています。現在は大手メディアグループであるInformaの傘下で、伝統的な出版形式から最新のデジタルプラットフォームまで、知識の普及に不可欠な役割を果たしています。
Key Facts
- 設立:1852年(創業170年以上の歴史を持つ)
- 親会社:Informa
- 主要ブランド:Routledge(人文・社会科学系)、CRC Press(STEM系)
- 出版規模:2,700以上のジャーナルを刊行し、年間約7,000冊の新刊を出版
- 財務状況:2024年度の収益は6億9,800万ポンド、調整後営業利益は2億5,600万ポンドを記録
- 従業員数:約1,600名
創業から拡大への歩み
同社は1852年、ウィリアム・フランシスとリチャード・テイラーによって設立されました。その後、リチャード・タントン・フランシスが1917年から1930年まで単独パートナーとして経営を担うなど、家族経営の時代を経て成長を遂げました。

長い歴史の中で、同社は数多くの専門出版社を統合することで、その専門領域を拡大してきました。特に、人文科学や教育学に強いRoutledge(ラウトレッジ)や、科学・技術・工学・数学(STEM)分野に特化したCRC Pressなどの有力なインプリント(出版ブランド)を擁していることが大きな特徴です。

現代の事業展開とデジタル戦略
現在のTaylor & Francisは、単なる書籍出版にとどまらず、デジタルリソースの拡充に注力しています。2017年にはデジタルリソース専門のColwizを買収し、2020年にはオープンリサーチ出版プラットフォームであるF1000 Researchを傘下に収めることで、研究成果の迅速な公開と透明性の向上を図っています。

また、世界的な流通ネットワークを構築しており、欧州、アジア、アフリカ、オーストラリアではBookpointを通じて、南北アメリカ大陸では自社流通体制を用いて、世界中の研究者や学生にコンテンツを届けています。

企業概要まとめ
以下に、Taylor & Francisの基本情報をまとめます。
| 項目 | 詳細内容 |
|---|---|
| 本社所在地 | 英国 オックスフォードシャー州 アビンドン・オン・テムズ |
| 主な出版形態 | 査読付き書籍および学術ジャーナル |
| 専門領域 | 非フィクション(学術・専門書全般) |
| バックリスト数 | 140,000タイトル以上(印刷・デジタル併用) |
| 主要買収先(例) | Ashgate, PeerJ, Transaction Publishers など多数 |
Frequently Asked Questions
RoutledgeとCRC Pressの違いは何ですか?
どちらもTaylor & Francisのブランドですが、専門分野が異なります。Routledgeは主に人文科学、社会科学、行動科学、法学、教育学を扱い、CRC Pressは科学、技術、工学、数学(STEM)分野に特化しています。
F1000 Researchとはどのようなプラットフォームですか?
2020年に買収されたオープンリサーチ出版プラットフォームです。従来の出版プロセスとは異なり、研究成果を迅速に公開し、その後の査読プロセスをオープンに行う仕組みを提供しています。
同社はどのような規模で出版を行っていますか?
2,700以上の学術ジャーナルを運営し、毎年約7,000冊の新しい書籍を出版しています。また、14万冊を超える膨大な過去の出版物(バックリスト)をデジタルおよび印刷形式で保持しています。
親会社であるInformaとの関係はどうなっていますか?
InformaはTaylor & Francisの親会社であり、同社を学術出版部門として運営しています。2024年度の財務報告では、グループ全体で高い営業利益率を達成していることが示されています。
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