映画界の巨匠チャールズ・チャップリンが作曲した「Smile」は、時代を超えて世界中で愛され続けている名曲です。もともとはインストゥルメンタル(歌のない楽曲)でしたが、後に歌詞が付け加えられたことで、多くのアーティストが自身の解釈を込めてカバーするスタンダードナンバーとなりました。
Key Facts
- 原曲の誕生:チャールズ・チャップリンが作曲し、後にジョン・ターナーとジェフリー・パーソンズが作詞を担当。
- 初の歌詞付きバージョン:ナット・キング・コールが録音し、1954年に世界的なヒットを記録。
- マイケル・ジャクソンの解釈:1995年に録音。商業リリースは限定的だったが、彼の愛した楽曲として知られる。
- 多様なカバー:トニー・ベネット、バーブラ・ストライサンド、レディー・ガガなど、ジャンルを問わず多くの歌手が歌唱。
ナット・キング・コールによる金字塔的なカバー
この楽曲に初めて歌詞を乗せて録音したのが、ナット・キング・コールでした。1954年にリリースされた彼のバージョンは、アメリカのBillboardチャートで10位、イギリスのシングルチャートでは2位という驚異的な成績を収めました。また、1975年の映画『スマイル』のオープニング曲としても採用され、楽曲のイメージを決定づけました。

その後、サミー・デイヴィス・ジュニアが1965年に発表したトリビュートアルバム『The Nat King Cole Songbook』の中で、コールのバージョンをリスペクトしたカバーを披露しています。
マイケル・ジャクソンが込めた想いと評価
ポップスの帝王マイケル・ジャクソンも、この曲を自身の至高の一曲として大切にしていました。1995年にニューヨークのヒット・ファクトリー・スタジオで録音され、アルバム『HIStory: Past, Present and Future, Book I』に収録されました。デヴィッド・フォスターとマイケル自身がプロデュースを手がけ、ソウルフルなアレンジが施されています。
1997年にシングルとしてのリリースが計画されましたが、最終的に商業的な一般販売は見送られ、プロモーション用としてのみ限定的に配布されました。しかし、ラスベガスのショー『Michael Jackson: ONE』で披露されるなど、彼のパフォーマンスにおける重要な楽曲となりました。
批評家の反応は分かれており、Entertainment Weekly誌が「ディズニー映画にふさわしい」と評した一方で、Rolling Stone誌のジェームズ・ハンターは、オーケストラポップの構成や表現方法について否定的な見解を示しました。なお、2009年のマイケル追悼式では、実兄のジャーメイン・ジャクソンが弟への敬意を込めてこの曲を歌い上げました。
時代を彩ったその他の主要カバー
「Smile」の普遍的な魅力は、数多くのアーティストを惹きつけてきました。1950年代にはサニー・ゲイルやデヴィッド・ウィットフィールドがチャート入りを果たし、1959年にはトニー・ベネット、1961年にはティミ・ユーロがBillboard Hot 100にランクインさせています。
また、1964年にはジェリー・バトラーとベティ・エヴェレットによるデュエット版が制作されました。俳優のロバート・ダウニー・Jr.も、映画『チャップリン』のサウンドトラックや自身のアルバム『The Futurist』で2つの異なるバージョンを録音しています。
現代においても、バーブラ・ストライサンドが2003年の映画『モナ・リザ・スマイル』のサウンドトラックで歌唱し、2004年にはウエストライフがカバー。さらに2024年にはレディー・ガガが、映画『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』のコンパニオンアルバム『Harlequin』に収録するなど、その生命力は衰えていません。
「Smile」主要バージョンのチャート実績まとめ
| アーティスト | リリース年 | US Billboard | UK Chart | その他 |
|---|---|---|---|---|
| ナット・キング・コール | 1954 | 10位 | 2位 | ベルギー 2位 |
| サニー・ゲイル | 1954 | 19位 | - | - |
| デヴィッド・ウィットフィールド | 1954 | 25位 | - | - |
| トニー・ベネット | 1959 | 73位 | - | - |
| ティミ・ユーロ | 1961 | 42位 | - | - |
| マイケル・ジャクソン | 2009(再浮上) | 56位(Digital) | 74位 | ドイツ 71位 / スイス 70位 |
Frequently Asked Questions
「Smile」の原曲は誰が作ったのですか?
映画監督であり俳優のチャールズ・チャップリンが作曲しました。もともとはインストゥルメンタル曲でしたが、後にジョン・ターナーとジェフリー・パーソンズによって歌詞が書き加えられました。
ナット・キング・コールのバージョンはどのような影響を与えましたか?
1954年にリリースされ、アメリカとイギリスの両方でトップ10入りする大ヒットとなりました。このバージョンが、後の多くのアーティストによるカバーの基礎となりました。
マイケル・ジャクソンのバージョンは正式に発売されましたか?
アルバム『HIStory』には収録されていますが、1997年に予定されていたシングルとしての商業リリースは撤回されました。そのため、シングル盤はプロモーション用として限定的に配布されたのみとなっています。
最近のアーティストによるカバーはありますか?
はい。2024年にレディー・ガガが、映画『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』に関連するアルバム『Harlequin』の中でこの曲を録音しています。
ロバート・ダウニー・Jr.はどのような形でこの曲を歌いましたか?
彼は2つのバージョンを録音しています。一つは映画『チャップリン』のサウンドトラック用で、イギリスでシングルとしてリリースされ68位を記録しました。もう一つは自身のアルバム『The Futurist』に収録されています。