Rome Burning:ローマ帝国が存続した現代を描く架空戦記の衝撃

もしも古代ローマ帝国が滅亡せず、高度な文明を維持したまま現代まで存続していたら――。そんな大胆な想像力に基づいた代替歴史(オルタナティブ・ヒストリー)小説が、ソフィア・マクドゥーガルによる三部作です。その第2作にあたる『Rome Burning』は、政治的陰謀と国際的な緊張が交錯する、スリリングな物語を展開します。

前作『Romanitas』で提示された独特の世界観をさらに深化させ、今作では帝国内部の権力闘争だけでなく、極東の国家との外交問題というグローバルな視点へとスケールを広げています。

Key Facts

  • 著者:ソフィア・マクドゥーガル(Sophia McDougall)
  • ジャンル:代替歴史小説(Alternate history novel)
  • 出版年:2007年(イギリス、Orion Books刊)
  • 構成:三部作の第2巻(前作:『Romanitas』、後作:『Savage City』)
  • 舞台設定:ローマ帝国が現代まで存続している架空の世界

物語のあらすじ:崩壊の危機に瀕する帝国

前作から3年後、ローマ帝国は深刻な危機に直面していました。国内では原因不明の山火事が相次ぎ、国外では「ニオニア(日本)」との間で戦争の足音が聞こえ始めています。そんな中、皇帝ファウストゥスが突如病に倒れたことで、若き後継者マルクス・ノウィウスが摂政として政権を担うことになります。

マルクスは、かつての知己であるヴァリウスに助言を求めますが、ヴァリウスは前作での悲劇的な経験(妻の喪失や反逆罪の濡れ衣)から、政治の世界に戻ることを拒絶します。しかし、物語は彼を再び運命の渦へと巻き込んでいきます。

一方で、マルクスの恋人であるウナは、野心的な従兄弟ドルススが仕組んだ陰謀の真相を追っていました。ドルススはマルクスの両親やヴァリウスの妻を殺害した黒幕でしたが、決定的な証拠を欠いていたため、法的な処罰を逃れようと画策します。

物語の転換点は、ローマ近郊のヴェイイにある兵器工場で起きた壊滅的な爆発事故です。この事件に巻き込まれたヴァリウスと、ウナの弟スリエンは死線を潜り抜けます。この出来事をきっかけに、ヴァリウスは再び政治的な闘争に身を投じる決意を固めます。

さらに物語は、中国(シノア)の首都・汴京(かいきょう/ビアンジン)で開催される和平交渉へと舞台を移します。マルクスとウナは、シノアの女帝が主宰する会談に臨みますが、そこでニオニアが開発している「超兵器」の存在が明らかになります。しかし、正体不明の暗殺者がニオニア側の代表を殺害したことで、交渉は決裂。マルクスは皇帝によって事実上の拘束状態に置かれ、ローマに強制送還されることになります。

絶望的な状況の中、マルクスはウナとヴァリウスをニオニア側への「人質」として差し出します。これは表面上は誠意の証でしたが、実際には彼らをドルススの魔の手から遠ざけ、命を守るための苦肉の策でした。拘束された身でありながら、ウナとヴァリウスはシノアの女帝やニオニアの王女と協力し、ドルススが引き起こそうとする世界大戦を阻止するために奔走します。

作品詳細データ

本書の書誌情報および構成を以下の表にまとめます。

『Rome Burning』作品概要
項目 詳細内容
言語 英語
ページ数 336ページ(ハードカバー初版)
ISBN 0-7528-6079-8
OCLC番号 76851874
メディア形式 ハードカバーおよびペーパーバック

Frequently Asked Questions

この小説はどのような設定の世界観ですか?

古代ローマ帝国が崩壊せず、現代まで存続し続けたという「代替歴史」の設定です。現代的なテクノロジーとローマ的な社会構造が共存する独特の世界が描かれています。

物語の主な対立構造は何ですか?

大きく分けて二つの軸があります。一つは、帝国の権力を狙うドルススと、それを阻止しようとするマルクス、ウナ、ヴァリウスらの内部抗争。もう一つは、ローマ帝国とニオニア(日本)という国家間の外交的緊張と戦争の危機です。

「ニオニア」や「シノア」とは何を指していますか?

作中の設定において、ニオニアは日本を、シノアは中国を指しています。これらの国々はローマ帝国と並ぶ国際的な影響力を持つ勢力として登場します。

前作『Romanitas』を読んでいなくても理解できますか?

本作は三部作の第2巻であり、登場人物の過去のトラウマや人間関係が物語の重要な鍵を握っています。そのため、前作から読み始めることが強く推奨されます。

物語の結末はどうなりますか?

ウナとヴァリウスがニオニアの人質となりながらも、外部からドルススの陰謀を阻止しようと試みる展開となります。詳細な結末については、完結編である『Savage City』へと続きます。