Romanitas:ローマ帝国が現代まで存続した世界を描く架空歴史小説

もしも古代ローマ帝国が滅亡せず、現代までその支配を維持していたら世界はどうなっていたでしょうか。ソフィア・マクドゥーガルによる小説『Romanitas』は、そんな大胆な想像力に基づいた架空歴史(オルタナティブ・ヒストリー)小説です。本作は三部作の第一作目であり、高度な文明を持ちながらも帝国主義的な構造を残した、ユニークな現代ローマの世界観を提示しています。

Key Facts

  • 作品名: Romanitas(ロマニタス)
  • 著者: ソフィア・マクドゥーガル
  • ジャンル: 架空歴史小説(Alternate History)
  • 分岐点: 西暦193年のペルティナクス帝暗殺計画の失敗
  • 評価: 2005年サイドワイズ賞(架空歴史小説部門)にノミネート
  • 続編: 『Rome Burning』へ続く

歴史の分岐点と世界設定

本作の物語を支えるのは、現実の歴史とは異なる「分岐点」の設定です。現実の世界では西暦193年に皇帝ペルティナクスが暗殺されましたが、この物語の中ではその陰謀が阻止されました。生き延びたペルティナクス帝が断行した一連の改革により、ローマ帝国は崩壊を免れ、現代に至るまで世界の大半を支配し続ける強大な国家として存続することになったのです。

物語のあらすじ:陰謀と逃亡のドラマ

物語の主人公は、皇帝の甥であり次期後継者である少年、マルクス・ノウィウス・ファウストゥス・レオです。彼は両親の葬儀に参列した際、衝撃的な事実を告げられます。父レオが目論んでいた「奴隷制の廃止」という野心的な改革を恐れた陰謀団によって、両親が殺害されたというのです。

混乱の中、マルクスは父の秘書ヴァリウスの助けを借りて、スペインにある反奴隷制活動家の隠れ家へと逃れます。一方、物語は別の視点からも展開します。他人の心を読み取る能力を持つイギリス人奴隷のウナは、冤罪で十字架刑に処せられた兄スリエンを救い出します。運命に導かれたマルクス、ウナ、スリエンの3人はガリアで合流し、互いに協力して生き延びる道を模索します。

しかし、彼らを追う陰謀団の魔の手は執拗でした。拘束されたヴァリウスが拷問によって隠れ家の場所を漏らしたことで、彼らは再び危機に陥ります。マルクスは自らの生存を公にすることで陰謀を暴こうとローマへ向かいますが、そこで巧妙な罠にかけられます。陰謀団は彼に幻覚剤を投与し、皇帝ファウストゥスの前で彼を「狂人」に見せかけました。帝国の一族に遺伝的な精神疾患が多かったため、皇帝は彼を隔離することに同意してしまいます。

絶望的な状況の中、ウナとスリエンがローマに到達し、精神病院に拘束されていたマルクスを救出。最終的にマルクスは、ヴァリウスの無実と、皇帝を狙う恐ろしい陰謀の全貌を突き止めることに成功します。また、親族であるマカリアの機転により、真の黒幕として皇帝の妻トゥリオラへの疑いが向けられることとなりました。

作品詳細データ

『Romanitas』書籍情報まとめ
項目 詳細内容
出版社 Orion Books(イギリス)
刊行年 2005年
ページ数 448ページ(初版ハードカバー)
ISBN 0-7528-6078-X
メディア形式 ハードカバーおよびペーパーバック

Frequently Asked Questions

『Romanitas』はどのようなジャンルの小説ですか?

歴史上の特定の出来事が異なる結果になった世界を描く「架空歴史(オルタナティブ・ヒストリー)」小説です。ローマ帝国が現代まで存続しているという設定で物語が展開します。

物語の歴史的な分岐点はどこにありますか?

西暦193年、皇帝ペルティナクスの暗殺計画が失敗し、彼が生き残って改革を行ったことが分岐点となっています。

主人公のマルクスはどのような人物ですか?

皇帝の甥であり、本来は帝国の後継者となる立場にある少年です。奴隷制廃止を望んでいた父の意志を継ぎ、陰謀に立ち向かいます。

この作品に超自然的な要素は含まれていますか?

登場人物の一人である奴隷のウナが「他人の心を読み取る能力」を持っており、それが物語の展開に影響を与えます。

この小説に続きはありますか?

はい。本作は三部作の第一作目であり、続編として『Rome Burning』が刊行されています。