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プンタ・デ・バカス・リーフイヤードマウスPhyllotis vaccarumアンデス山脈高山動物最高標高

プンタ・デ・バカス・リーフイヤードマウス世界最高地点に生息する哺乳類

🗓 2026年8月12日

南米のアンデス山脈には、生物にとって極めて過酷な環境が存在します。その中でも、驚異的な適応能力を持つ小型哺乳類がプンタ・デ・バカス・リーフイヤードマウス(学名:Phyllotis vaccarum)です。このネズミの一種は、酸素が薄く植生がほとんどない超高標高地という、生命の限界に近い場所で生き抜いています。

主要な事実(Key Facts)

  • 生息地:アルゼンチンおよびチリのアンデス山脈。
  • 最高到達記録:海抜6,739メートルという、哺乳類として世界最高レベルの地点で生息が確認されている。
  • 生息範囲:最低でも海抜3,651メートルから、超高標高の山頂まで幅広く分布。
  • 分類:ネズミ目(Rodentia)のクリケト科(Cricetidae)に属する。
  • 科学的発見:かつては人間による運搬と考えられていた山頂のミイラ化した遺骸が、実際には野生個体であったことが判明した。

極限環境への適応と謎の解明

アンデス山脈の山頂付近は、植物がほとんど生えていない不毛の地です。そのため、これまで山頂で発見されたこのマウスのミイラ化した遺骸は、インカ帝国時代の埋葬儀式などで人間によって運ばれたものだと考えられてきました。

しかし、近年の科学的な分析がこの定説を覆しました。放射性炭素年代測定の結果、遺骸はインカ時代よりもずっと新しいものであることが判明し、さらに遺伝子解析によって、これらの個体が遠方から運ばれたのではなく、その地域の個体群の一部であることが証明されました。これにより、彼らが自力で超高標高地まで到達し、そこで生活していることが明らかになったのです。

実際に、海抜6,739メートルという驚異的な高さで生きた個体が捕獲されており、哺乳類の中でも世界で最も高い場所に住む動物の一つであると考えられています。

生物学的分類と分布

プンタ・デ・バカス・リーフイヤードマウスは、分類学上、ネズミ目クリケト科のシグモドンティン亜科に属し、フィロティス属(Phyllotis)に分類されます。彼らの分布域は標高差が非常に大きく、3,651メートルから6,000メートルを超える山頂まで、広範な高度勾配に適応しています。

プンタ・デ・バカス・リーフイヤードマウスの基本データ
項目 詳細
学名 Phyllotis vaccarum
科名 クリケト科 (Cricetidae)
主な生息地域 アルゼンチン、チリ(アンデス山脈)
確認された最高標高 6,739メートル
確認された最低標高 3,651メートル

よくある質問(FAQ)

プンタ・デ・バカス・リーフイヤードマウスとはどのような動物ですか?

南米のアンデス山脈に生息する、クリケト科に属する小型のネズミの一種です。非常に高い標高の環境に適応していることが最大の特徴です。

なぜ以前は人間が運んだと考えられていたのですか?

山頂付近には餌となる植生がほとんどないため、そこにマウスの遺骸があることは自然現象としては不自然に見え、儀式などの目的で人間が持ち込んだと推測されていたためです。

人間による運搬ではないとどうやって証明されましたか?

遺骸の年代測定によってインカ時代よりも新しいことが分かり、また遺伝子解析によって、その場所の野生個体群としての特性を持っていることが証明されたためです。

どのくらいの高さまで生息していることが分かっていますか?

海抜6,739メートルという、哺乳類としては極めて異例の高地で生きた個体が確認されています。

生息している国はどこですか?

主に南米のチリとアルゼンチンの国境付近にまたがるアンデス山脈に生息しています。

References

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  2. "Phyllotis vaccarum O. Thomas, 1912". The Mammal Diversity Database.
  3. Liphardt, Schuyler; Bautista, Naim M.; Quiroga-Carmona, Marcial; Herrera, Nathanael D.; Blumer, L. Moritz; Opazo, Juan C.; Hoffmann, Federico G.; Saleem, Ranim; Somo, Derek A.; Del Basto Llancaqueo, Francisco; Thurman, Timothy J.; Wheeler, Timothy B.; Shaw, Daniel E.; Walt, Hunter K.; Harter, Till S. (2026-07-09). "Adaptation across an extreme elevational gradient in Andean leaf-eared mice, the world's highest-dwelling mammal". Science. 393 (6807). :10.1126/science.aec8347.  0036-8075.
  4. Storz, Jay F.; Liphardt, Schuyler; Quiroga-Carmona, Marcial; Bautista, Naim M.; Opazo, Juan C.; Wheeler, Timothy B.; D’Elía, Guillermo; Good, Jeffrey M. (2023). "Genomic insights into the mystery of mouse mummies on the summits of Atacama volcanoes". Current Biology. 33 (20): R1040–R1042. :10.1016/j.cub.2023.08.081.  10652914.  37875074.