アメリカ合衆国の歴史において、現在のルイジアナ州の大部分(サビン川以西を除く)は、かつてオーリンズ準州と呼ばれていました。この地域が正式に州として昇格するまでの短い期間、連邦議会における権利を確保するために特別な選挙区が設けられていました。
1806年から1812年まで存在したこの選挙区は、いわゆる「アットラージ(at-large)」形式、つまり準州全域を一つの選挙区として代表者を選出する仕組みを採用していました。ここで選出された代表者は、下院での議論に参加できましたが、投票権を持たない「非投票代表」という特別な立場にありました。
Key Facts
- 期間:1806年から1812年まで運用された。
- 性質:投票権を持たない非投票代表(Delegate)を1名選出するアットラージ選挙区であった。
- 地理的範囲:サビン川以西を除く、現在のルイジアナ州の大部分に相当する。
- 消滅理由:1812年にルイジアナ州が正式に州に昇格したため。
代表者の変遷と政治的背景
オーリンズ準州の代表として最初に就任したのはダニエル・クラークでした。彼は1806年8月1日に任期満了に伴う補欠選挙で選出され、その後9月10日の選挙で再選を果たしました。クラークは第9回および第10回議会において、準州の利益を代表しました。
その後、1808年の選挙で選出されたジュリアン・ド・ラランド・ポイドラスが、1809年3月4日から1811年3月3日まで第11回議会の代表を務めました。
しかし、1811年から1812年にかけて、この議席は空席となりました。これは、ルイジアナの州昇格が間近に迫っていたため、1810年には選挙が実施されなかったことが原因です。この空白期間中、アラン・B・マグルーダーとエリギウス・フロマンタンの2名が、下院における「代理人(agents)」として実務的な役割を担っていました。
最終的に1812年、ルイジアナが正式に州となったことで、準州としての選挙区は役割を終え、消滅しました。
オーリンズ準州代表者のまとめ
| 代表者名 | 任期 | 該当議会 | 備考 |
|---|---|---|---|
| ダニエル・クラーク | 1806年12月1日 〜 1809年3月3日 | 第9回、第10回 | 1806年に初当選および再選 |
| ジュリアン・ド・ラランド・ポイドラス | 1809年3月4日 〜 1811年3月3日 | 第11回 | 1808年に当選 |
| (空席) | 1811年3月3日 〜 1812年4月29日 | 第12回 | 州昇格準備のため選挙未実施 |
Frequently Asked Questions
オーリンズ準州の代表者は投票権を持っていましたか?
いいえ。彼らは「非投票代表(non-voting delegate)」として派遣されており、議会での発言はできましたが、法案への投票権は与えられていませんでした。
なぜ1810年には選挙が行われなかったのですか?
ルイジアナが準州から正式な「州」へ昇格することが見込まれていたため、準州としての代表を選ぶ選挙は実施されませんでした。
「アットラージ(at-large)」選挙区とはどのような意味ですか?
特定の狭い地域に分けるのではなく、準州全体を一つの大きな選挙区として扱い、全域から代表者を1名選出する方式のことです。
オーリンズ準州は現在のどの地域に当たりますか?
サビン川より西側の地域を除いた、現在のルイジアナ州の大部分に相当します。
州昇格後、この選挙区はどうなりましたか?
1812年にルイジアナ州が成立したことで、準州時代の非投票代表枠は消滅し、州としての正式な連邦下院議員枠へと移行しました。
References
- ↑ Lebreton, Marietta (1969). A History of the Territory of Orleans, 1803-1812. (Parts I and II) (Ph.D. thesis). Baton Rouge, Louisiana: Louisiana State University. :10.31390/gradschool_disstheses.1554.
- ↑ "Our Campaigns - Orleans Territorial Delegate - Final Election Race - Sep 10, 1808". www.ourcampaigns.com. Retrieved June 9, 2021.