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MicroPDF417バーコードの仕組みと活用方法高密度データ格納の規格

🗓 2026年8月13日

現代の物流や在庫管理において、限られたスペースに多くの情報を詰め込む技術は不可欠です。MicroPDF417は、1996年にSymbol Technologies社の開発チーム(Frederick Schuessler、Kevin Hunter、Sundeep Kumar、Cary Chu)によって考案された2次元スタック型バーコードの一種です。PDF417の設計思想を継承しつつ、よりコンパクトなサイズで効率的にデータを格納できるよう最適化されています。

この規格は、2006年にISO/IEC 24728:2006として国際標準化されました。レーザースキャナーとカメラベースのリーダーの両方で読み取りが可能であり、高いデータ密度と強力なエラー訂正能力を兼ね備えているのが特徴です。

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Key Facts

  • 開発元: Symbol Technologies社(1996年特許取得)
  • 国際規格: ISO/IEC 24728:2006
  • 最大容量: 最大4列構成で150バイト(英数字では250文字)
  • エラー訂正: リード・ソロモン符号を採用し、破損した画像からも復元可能
  • 主な用途: 線形バーコードへの拡張データの付加、GS1コンポジットシンボルとしての利用

MicroPDF417の構造と設計

MicroPDF417は、行番号を特定するためのRAP(Row Address Patterns:行アドレスパターン)列と、実際の情報を保持するデータ列で構成されています。データ列の数によって1列から4列までの4つのバージョンが存在し、用途に応じて選択可能です。

バーコードの全体構造は、左右のクワイエットゾーン(空白領域)に挟まれ、左端と右端にRAP列が配置されます。3列または4列のバージョンでは、さらに中央にRAP列が追加され、読み取り精度を高めています。

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データ列の数によって、設定可能な行数と構造が異なります。行の高さは、最小モジュール幅の2倍から5倍の範囲で設計される必要があります。

MicroPDF417の列数別構成
データ列数 許容される行数 構造の詳細
1列 11, 14, 17, 20, 24, 28 データ列 × 1
2列 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26 データ列 × 2
3列 6, 8, 10, 12, 15, 20, 26, 32, 38, 44 データ列1 + 中央RAP + データ列2
4列 4, 6, 8, 10, 12, 15, 20, 26, 32, 38, 44 データ列2 + 中央RAP + データ列2
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RAP列の役割と仕組み

RAPは10個のモジュール(黒いバーと白いスペースが各3つずつ)で構成され、行番号を識別するインジケーターとして機能します。左右の列には52種類の値があり、中央列には別の52種類の値が割り当てられています。これらの組み合わせ(RNA:Row Number Assignments)によって、バーコードのバージョンと現在の行番号が定義されます。

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データコードワードと符号化

データは「コードワード」と呼ばれる単位で格納されます。1つのコードワードは幅17モジュールの構成で、0から928までの数値を表現します。このうち0〜899がデータ用、900〜928がモード切り替えなどの特殊機能用に割り当てられています。

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データエンコードのモード

MicroPDF417では、格納するデータの種類に応じて複数のエンコードモードを使い分けることができます。これにより、限られた容量を最大限に活用することが可能です。

汎用モード(Common Modes)

  • 数値モード: 0〜9の数字を効率的に符号化します。
  • テキストモード: ANSI文字セットの約100文字(英数字、記号など)に対応しています。
  • バイトモード: 0〜255のバイト値をそのまま格納します。
  • Unicodeモード: 拡張チャネル解釈(ECI)を用いて多言語テキストを扱います。

産業用特殊モード(Special Modes)

特定の業界標準に最適化したモードも用意されています。例えば、GS1アプリケーション識別子を効率的に格納するUCC/EAN-128モードや、線形バーコードと連携させるための「Linked」モード、さらにはCode 128をエミュレートするモードなどが含まれます。

エラー訂正と信頼性

MicroPDF417はリード・ソロモン符号を用いた強力なエラー訂正機能を搭載しています。シンボル容量の28%から67%がエラー訂正専用のコードワードに割り当てられており、汚れや一部の欠損がある画像からでも正確にデータを復元できます。

訂正能力は、データの欠落(消去エラー)の場合は「訂正コードワード数 - 1」まで、値の書き換わり(置換エラー)の場合は「(訂正コードワード数 - 1) / 2」まで対応可能です。

構造化アペンド(Structured Append)

必要に応じて、バーコード本体にメタデータを付加する「構造化アペンド」機能が利用可能です。容量制限があるため使用頻度は低いですが、複数のバーコードを一つのファイルとして管理する場合に役立ちます。

  • 必須項目: セグメントインデックス(順序)、ファイルID(一意識別子)
  • 任意項目: ファイル名、セグメント数、タイムスタンプ、送信者、宛先、ファイルサイズ、チェックサム

Frequently Asked Questions

MicroPDF417とPDF417の違いは何ですか?

MicroPDF417はPDF417の拡張版であり、より小さなスペースにデータを格納できるように設計されています。基本的な符号化原理は同じですが、サイズがコンパクトであるため、主に線形バーコードに付随する追加情報の格納などに利用されます。

最大でどれくらいのデータを格納できますか?

最大構成である4列バージョンを使用した場合、150バイト、または英数字で最大250文字まで格納することが可能です。

どのような環境での利用が推奨されますか?

高密度な設計であるため、高品質な印刷物や鮮明な画像での利用が推奨されます。低品質な印刷では読み取り精度が低下する可能性があります。

どのような業界で利用されていますか?

主に在庫管理や商品のラベリングにおいて、EAN.UCCコンポジットシンボルやGS1コンポジットバーコードの一部として活用されています。

どのようなリーダーで読み取れますか?

従来のレーザースキャナーおよび、カメラを用いたイメージスキャナーの両方で読み取りが可能です。

References

  1. Frederick Schuessler; Kevin Hunter; Sundeep Kumar; Cary Chu (16 October 1996). "United States Patent US5811787A by Symbol Technologies LLC "Two-dimensional bar code symbology using implicit version information encoding"". patents.google.com. United States Patent and Trademark Office.
  2. Theodosios Pavlidis; Yajium P. Wang; Jerome Swartz (5 January 1990). "United States Patent US5811787A by Symbol Technologies LLC "High density two-dimensional bar code symbol"". patents.google.com. United States Patent and Trademark Office.
  3. ISO/IEC (2020). "ISO/IEC 24728:2006 "Information technology Automatic identification and data capture techniques MicroPDF417 bar code symbology specification"". iso.org. . ISO/IEC 24728.
  4. "Beginners Guide to 2-D Barcodes" (PDF). www.identifydirect.com. Identify Direct Ltd. p. 19.
  5. ISO/IEC (2023). "ISO/IEC 24723:2010 "Information technology Automatic identification and data capture techniques GS1 Composite bar code symbology specification"". iso.org. International Organization for Standardization(ISO). ISO/IEC 24723.
  6. Hiroko Kato (2005). "2D-barcode for mobile devices". Theses: Honours. Edith Cowan University: 23.
  7. "AIMstore". www.aimglobal.org. Archived from the original on 2002-06-14.
  8. "Stacked Bar Code Symbologies". www.aimglobal.org. Archived from the original on 2002-08-18.
  9. "Composite Overview". www.aimglobal.org. Archived from the original on 2002-06-15.
  10. "Barcode Printer TSC BARCODE PRINTER Series" (PDF). tscprinters.com.

📸 フォトギャラリー

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