工業製品の表面仕上げや研磨において、研削材の「粒度(粒子の大きさ)」は仕上がり品質を左右する極めて重要な要素です。ISO 6344は、サンドペーパーなどのコーテッドアブレーシブ(被覆研削材)に使用される粒子の定義と測定方法を定めた国際規格です。
この規格は、主に酸化アルミニウム(コランダム)や炭化ケイ素といった研削粒子のサイズを標準化することで、世界中で一貫した品質管理と製品指定を可能にしています。また、欧州研削材製造業者連盟(FEPA)が定める規格とも密接な関係にあります。
Key Facts
- 対象素材:酸化アルミニウム(コランダム)および炭化ケイ素の研削粒子。
- 適用範囲:サンドペーパーなどのコーテッドアブレーシブに使用される粒子のサイズ測定と指定。
- 規格構成:現在は粒子サイズに応じて「マクログリット」と「マイクログリット」の2つのパートに分かれている。
- 関連規格:FEPA(欧州研削材製造業者連盟)の基準と整合性が取られている。
ISO 6344の構成と詳細
ISO 6344は、粒子の大きさに応じて異なる基準を設けています。かつて存在したISO 6344-1:1998はすでに廃止されており、現在は以下の2つのパートが運用されています。
ISO 6344-2:2021(マクログリット)
このパートでは、比較的粒子の大きいマクログリットについて規定しています。対象となるサイズ範囲はP12からP220までであり、粗い研磨作業に使用される粒子の分布測定と指定方法を定義しています。
ISO 6344-3:2021(マイクログリット)
一方、非常に細かい粒子を扱うのがマイクログリットの規格です。こちらはP240からP5000までの範囲をカバーしており、精密な仕上げや研磨工程に不可欠な微細粒子の基準を定めています。
これらの規格に基づき、粒度分布(粒子サイズのばらつき具合)を正確に測定することで、製造メーカーは製品の性能を均一に保つことができます。
| 規格番号 | 区分 | 対象粒子サイズ(粒度) | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| ISO 6344-2:2021 | マクログリット | P12 ~ P220 | 粗研磨・削り出し |
| ISO 6344-3:2021 | マイクログリット | P240 ~ P5000 | 精密研磨・仕上げ |
Frequently Asked Questions
ISO 6344は何を定義する規格ですか?
サンドペーパーなどの被覆研削材に使用される、酸化アルミニウムや炭化ケイ素といった研削粒子のサイズ定義およびその測定方法を定めた国際規格です。
マクログリットとマイクログリットの違いは何ですか?
粒子の大きさによる区分です。P12からP220までの比較的大きな粒子を「マクログリット(ISO 6344-2)」、P240からP5000までの微細な粒子を「マイクログリット(ISO 6344-3)」と呼びます。
この規格はどの素材に適用されますか?
主に、工業的に広く利用されている酸化アルミニウム(コランダム)および炭化ケイ素の粒子に適用されます。
FEPA規格との関係はありますか?
はい、ISO 6344は欧州研削材製造業者連盟(FEPA)が定義する規格と密接に関連しており、整合性が図られています。
ISO 6344-1は現在も利用できますか?
いいえ、ISO 6344-1:1998はすでに撤回(廃止)されており、現在はパート2とパート3が運用されています。