自然災害は、時に甚大な人的被害や経済的な損失をもたらします。こうした脅威に対し、世界が一体となって対策を講じるため、国際連合は1990年代を国際自然災害軽減十年(IDNDR)と定めました。この取り組みは、単なる一時的な支援ではなく、長期的な視点から災害による被害を最小限に抑えるための世界的な枠組みを目指したものです。
Key Facts
- 期間:1990年から1999年までの10年間。
- 根拠:1989年12月22日に採択された国連総会決議44/236に基づく。
- 主目的:自然災害による死者数、財産の破壊、および社会的・経済的な混乱の軽減。
- 重点地域:特に開発途上国における国際的な連携を重視。
- 運営体制:ジュネーブの国連事務所に事務局を設置し、UNDRO(国連災害救済調整事務所)と密接に連携。
IDNDRの設立背景と目的
1989年末、国連総会は決議44/236を可決し、翌1990年から10年間にわたる特別な期間を設けました。この計画の核心は、世界的な協調体制を構築することで、自然の猛威による被害を構造的に減らすことにありました。
対象となった災害は多岐にわたります。地震や津波、洪水、土砂崩れといった地質学的・気象学的現象から、火山噴火、干ばつ、さらにはバッタの大量発生(locust infestations)のような生物学的災害まで、自然由来のあらゆる脅威が含まれていました。
国際的な連携と実施体制
この10年間の取り組みを実効的なものにするため、国連は組織的なサポート体制を整備しました。具体的には、スイスのジュネーブにある国連事務所に専用の事務局を設置し、災害救済の調整を担うUNDROと連携して活動を展開しました。
特に、インフラや資源が不足している開発途上国において、いかにして人的被害や経済的損失を抑えるかが重要な課題とされました。国際社会が知見と資源を共有し、地域ごとのリスクに応じた軽減策を講じることが推奨されました。
IDNDRの概要まとめ
| 項目 | 詳細内容 |
|---|---|
| 正式名称 | International Decade for Natural Disaster Reduction |
| 実施期間 | 1990年 〜 1999年 |
| 根拠決議 | 国連総会決議 44/236 |
| 主な目標 | 生命の保護、財産被害の抑制、社会経済的混乱の回避 |
| 重点対象 | 開発途上国を中心とした国際協力 |
Frequently Asked Questions
国際自然災害軽減十年(IDNDR)とは何ですか?
1990年から1999年まで、国連総会によって指定された期間のことです。自然災害による犠牲者や経済的損失を減らすため、世界規模で対策を推進することを目的としていました。
どのような災害が対象となっていましたか?
地震、津波、洪水、土砂崩れ、火山噴火、干ばつ、そしてバッタの大量発生など、自然現象に起因するあらゆる災害が対象となっていました。
なぜ開発途上国が重視されたのですか?
開発途上国は自然災害に対する脆弱性が高く、被害が出た際の社会的・経済的な打撃が大きいため、国際的な協調による支援と対策の導入が不可欠だったからです。
この取り組みはどのように運営されましたか?
ジュネーブの国連事務所に事務局が置かれ、UNDRO(国連災害救済調整事務所)と密接に連携しながら、世界的な活動の調整が行われました。
References
- , Resolution 44/236, International Decade for Natural Disaster Reduction, A/Res/44/236 (March 1990), https://digitallibrary.un.org/record/82536. Retrieved 2023-06-22.
- "About the International Decade for Natural Disaster Reduction" (PDF). shf-lhb.org.