Forma(フォルマ):フランク・ゲーリー設計によるトロントの革新的超高層ビル
カナダ・トロントのエンターテインメント地区に、都市の景観を塗り替える独創的な建築プロジェクトForma(旧称:Mirvish+Gehry)が登場します。世界的な建築家フランク・ゲーリー氏が手掛けるこの複合施設は、従来の直線的なビル設計を覆すダイナミックな造形が特徴です。
Key Facts
- 設計者:建築界の巨匠フランク・ゲーリー氏とAdamson Associates Architects。
- 構造:84階建てと74階建ての2棟からなる複合タワー。
- 最高高さ:東タワーは266.5メートルに達し、カナダ屈指の高さを誇る。
- 建築様式:断片化や歪みを特徴とするデコンストラクティビズム(脱構築主義)を採用。
- 現状:2023年6月7日に東タワーの着工が開始され、2028年の完成を目指している。
建築コンセプトとデザインの特筆点
Formaの最大の特徴は、その不規則でねじれたフォルムにあります。これは、あえて伝統的な剛直な構造を否定する「デコンストラクティビズム」という建築手法に基づいています。完成後、高い方のタワーはトロントのみならずカナダ全体でもトップクラスの高さとなり、名高いFirst Canadian Placeを上回る規模となる見込みです。
また、もう一方のタワーについても、トロントの現時点での最高層コンドミニアムであるAuraに迫る高さ(わずか6メートルの差)に設計されており、地域のランドマークとしての存在感を放ちます。その前衛的な外観は、ニューヨークにあるIACビルなどのゲーリー作品を彷彿とさせます。
プロジェクトの変遷と開発の歴史
このプロジェクトは、2012年の当初計画から何度も修正を経て現在の形になりました。当初は3棟のタワーを計画していましたが、歴史的建造物や劇場の取り壊しに対する強い批判を受け、市当局との協議を経て2棟への縮小と文化遺産の保存へと方針を転換しました。2014年に新計画が承認され、2017年には開発主体がGreat Gulf Corporationへと移管されました。
高さに関する調整も繰り返されており、一時は300メートルを超える「スーパートール」クラスへの延長が申請されましたが、最終的には現在の高さに落ち着きました。また、計画段階で盛り込まれていたホテルやOCAD大学のキャンパス、パブリックアートギャラリーなどの構成要素も、設計の更新に伴い変更されています。
施設概要と立地
本施設は、トロントのキング・ストリート・ウェストとダンカン・ストリート(エド・ミルヴィッシュ・ウェイ)の交差点に位置しています。2棟合わせて2,038戸のユニットが提供される予定です。
| 項目 | 詳細内容 |
|---|---|
| 所在地 | カナダ オンタリオ州トロント キングストリート・ウェスト 266 |
| 建築様式 | デコンストラクティビズム |
| 階数 | 84階および74階 |
| 延床面積 | 約57,310平方メートル(616,900平方フィート) |
| 開発業者 | Great Gulf |
| 完成予定 | 2028年 |
今後の展望
2023年に東タワーの建設が始動し、プロジェクトは着実に前進しています。西タワーについても建設されることは確定していますが、開発側は市場環境の改善を待って着工タイミングを判断する方針を示しています。トロント出身のフランク・ゲーリー氏にとって、オンタリオ美術館に続く地元への大きな貢献となる作品として期待が集まっています。
Frequently Asked Questions
Formaとはどのような建物ですか?
フランク・ゲーリー氏が設計した、トロントのエンターテインメント地区に建設中の2棟からなる超高層複合施設です。独創的なねじれた形状が特徴の住宅および商業ビルです。
いつ完成する予定ですか?
現在の推定完了時期は2028年となっています。
デコンストラクティビズムとは何ですか?
伝統的な建築の対称性や直線的な構造を意図的に崩し、断片化や歪みを持たせることで、視覚的なダイナミズムを生み出す現代建築のスタイルです。
2棟のタワーは同時に建設されますか?
いいえ。東タワーは2023年6月に着工しましたが、西タワーについては市場状況を見極めてから建設を開始する計画となっています。
歴史的な建物への影響はありましたか?
初期計画では一部の歴史的建造物の取り壊しが検討されていましたが、市民や政府の要望を受け、現在はプリンセス・オブ・ウェールズ劇場などの保存を優先した設計に変更されています。