毎年9月26日は、ヨーロッパ全土で言語の多様性を称え、学習を促進する「欧州言語の日」として制定されています。この記念日は、2001年の「欧州言語年」の締めくくりとして、欧州評議会によって宣言されました。単に新しい言葉を学ぶことだけでなく、異なる文化への理解を深め、相互尊重の精神を養うことを目的としています。
Key Facts
- 制定日:毎年9月26日(2001年に欧州評議会が宣言)
- 主な目的:言語学習の重要性の啓発、多言語主義の推進、文化的多様性の保護
- 欧州の言語数:約225の土着言語が存在し、世界の全言語の約3%を占める
- 学習の傾向:英語が最も人気のある外国語だが、英語以外の言語学習も強く推奨されている
- EUの目標:子供たちが幼少期から少なくとも2つの外国語を習得することを目指している
欧州言語の日が目指すビジョン
この記念日の核心にあるのは、多言語主義(Plurilingualism)、つまり複数の言語を操る能力を高めることで、異文化間の相互理解を促進するという考え方です。具体的には、以下の3つの柱を掲げています。
- 言語学習がもたらす重要性と、ヨーロッパに存在する多様な言語の価値を社会に周知すること。
- 学校教育の枠にとらわれず、生涯を通じて言語を学び続ける習慣を奨励すること。
- 豊かな言語的・文化的遺産を次世代に継承し、促進すること。
特に、英語以外の言語を学ぶことの価値が強調されており、あらゆる世代の人々が自分の持つ言語スキルに誇りを持ち、新しい言語に挑戦することが期待されています。
イベントの展開と運営体制
欧州言語の日には、子供向けのワークショップ、テレビやラジオの特別番組、言語講座、カンファレンスなど、多種多様なイベントが各地で開催されます。興味深いのは、これらの活動が欧州評議会や欧州連合(EU)によって直接的に管理・資金提供されているわけではない点です。
各国やパートナー団体が自由な裁量で企画を運営しており、欧州評議会は調整役として、各国に「ナショナル・リレー・パーソン(国内連絡責任者)」の指名を依頼することで、活動の連携を図っています。
ヨーロッパにおける言語の現状
ヨーロッパには約225の土着言語があり、その多くはインド・ヨーロッパ語族に属しています。18世紀末以降、地理的な広がりと話者数の両面でロシア語が最も普及した言語となりました。
主要言語の話者数(ネイティブスピーカー)
日常的に使用しているネイティブスピーカーの数で見ると、ロシア語が約1億5,000万人で最多となり、それにドイツ語(約9,500万人)、トルコ語(約8,000万人)が続きます。英語とフランス語は約6,500万人で並び、イタリア語(6,000万人)、スペイン語とポーランド語(各4,000万人)、ウクライナ語(3,000万人)、ルーマニア語(2,600万人)と続きます。
外国語としての人気
学習者が選ぶ外国語としては、英語が圧倒的な人気を誇ります。次いでドイツ語、フランス語、イタリア語、ロシア語、スペイン語の順に需要が高い傾向にあります。
| 言語 | ネイティブ話者数 | 外国語としての人気順位 |
|---|---|---|
| ロシア語 | 約1億5,000万人 | 5位 |
| ドイツ語 | 約9,500万人 | 2位 |
| トルコ語 | 約8,000万人 | - |
| 英語 | 約6,500万人 | 1位 |
| フランス語 | 約6,500万人 | 3位 |
現代の多言語社会とEUの戦略
EUの調査(2006年)によると、EU市民の56%が母国語以外の言語を話せると回答しており、うち28%は2つ以上の外国語を習得しています。特に学生や管理職、あるいは親の言語が居住国の公用語と異なる環境で育った人々において、多言語能力が高い傾向にあります。
また、移民や難民の増加により、都市部の多言語化が加速しています。例えばロンドンでは約300もの言語が話されており、モスクワやサンクトペテルブルグでもウクライナ語、ルーマニア語、中国語など多様な言語が飛び交っています。
EUは、労働者の流動性向上や経済発展のために多言語主義を重要な政策として位置づけています。1990年の「Lingua」プログラムを皮切りに、「Socrates」や「Leonardo da Vinci」といったプログラムを通じて、年間3,000万ユーロ以上の予算を言語学習と多様性の促進に投じています。
Frequently Asked Questions
欧州言語の日は誰が制定したのですか?
2001年12月6日に、欧州評議会(Council of Europe)によって宣言されました。これは、欧州評議会と欧州連合(EU)が共同で実施した「欧州言語年(2001年)」の成果を継続させるための取り組みです。
この日の主な目的は何ですか?
言語学習の重要性を世に広め、ヨーロッパの豊かな言語的・文化的多様性を促進することです。また、学校内外での生涯学習を奨励し、多言語主義による異文化理解を深めることを目指しています。
ヨーロッパで最も話されている言語は何ですか?
ネイティブスピーカーの数ではロシア語が最も多く、約1億5,000万人が日常的に使用しています。一方で、外国語として学習される言語としては英語が最も人気があります。
EUは多言語主義に対してどのような支援を行っていますか?
EUは、子供たちが幼少期から少なくとも2つの外国語を学ぶ目標を掲げています。また、「Socrates」や「Leonardo da Vinci」などのプログラムを通じて、年間3,000万ユーロ以上の予算を投じて言語学習を支援しています。
イベントの運営はどのように行われていますか?
欧州評議会やEUが直接的にイベントを企画したり資金を提供したりするのではなく、各加盟国やパートナー団体が自由に活動を計画します。欧州評議会は「ナショナル・リレー・パーソン」を通じて各国の活動を調整する役割を担っています。
References
- "Recommendation 1539 (2001) Final version: European Year of Languages". assembly.coe.int. 2001. Retrieved 2017-10-03.
- "European Day of Languages 2012 / Journée européenne des langues 2012". Ecml.at. Retrieved 2012-09-26.
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- "European Day of Languages". Cilt.org.uk. Archived from the original on 2009-03-24. Retrieved 2012-09-26.
- "Languages of Europe There are about 225 indigenous languages in Europe – roughly 3% of the world's total. Most of the European languages are of Indo-European. - PPT download".
- "Europeans and their Languages" (PDF). Ec.europa.eu. Retrieved 2012-09-26.
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