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ドリス・デイ『Latin for Lovers』ボサノヴァとラテンの調べに浸る名盤

🗓 2026年8月15日

1960年代、世界的に人気を博したシンガーであり女優のドリス・デイが、ラテンアメリカの情熱的かつ洗練されたリズムに挑戦したアルバムが『Latin for Lovers』です。1965年にリリースされた本作は、当時の音楽トレンドであったボサノヴァ(ブラジル発祥のジャズとサンバを融合させたスタイル)などのエッセンスを取り入れ、彼女の透明感のある歌声を最大限に活かした作品となりました。

本作はコロンビア・レコードより、モノラル盤(CL-2310)とステレオ盤(CS-9110)の2形式で発売されました。録音は1964年11月のわずか1週間(2日から9日まで)という短期間で行われ、効率的かつ濃密なセッションを経て完成しています。

Key Facts

  • リリース日:1965年3月22日
  • 録音期間:1964年11月2日〜11月9日
  • レーベル:Columbia
  • プロデューサー:Allen Stanton
  • 編曲・指揮:Mort Garson
  • 音楽的特徴:ラテンアメリカ音楽およびボサノヴァを中心とした構成

音楽的アプローチと制作の舞台裏

アルバムの音楽的な方向性を決定づけたのは、編曲とオーケストラ指揮を務めたモート・ガーソンです。彼の緻密なアレンジにより、ラテンのリズムがドリス・デイの柔らかなヴォーカルと見事に調和しました。

収録曲の多くはラテンアメリカをルーツに持っていますが、特筆すべきは「Fly Me to the Moon」の収録です。この曲自体はラテン起源ではありませんが、当時流行していたボサノヴァ・ダンスへの適応が進んでいたため、当時のリスナーにはラテン音楽の一環として親しまれていました。

また、アルバム発売に合わせて「How Insensitive」をA面、「Meditation」をB面とした45回転のシングル盤(#4-43278)もリリースされました。チャート入りこそ果たしませんでしたが、アルバムのコンセプトを象徴する楽曲選びとなっていました。

収録曲の詳細

アルバムには、アントニオ・カルロス・ジョビンなどの巨匠による名曲が数多く盛り込まれています。以下に全収録曲をまとめます。

『Latin for Lovers』トラックリスト
曲名 作詞・作曲者 録音日 時間
Corcovado A.C. Jobim, G. Lees 1964/11/2 2:54
Fly Me to the Moon Bart Howard 1964/11/5 2:33
Meditation A.C. Jobim, N. Mendonça, N. Gimbel 1964/11/2 2:54
Dansero R. Hayman, L. Daniels, S. Parker 1964/11/9 2:22
Summer Has Gone G. DiNovi, B. Comstock 1964/11/2 2:16
How Insensitive A.C. Jobim, V. de Moraes, N. Gimbel 1964/11/9 3:39
Slightly Out of Tune (Desafinado) A.C. Jobim, N. Mendonça, J. Hendricks, J. Cavanagh 1964/11/2 2:49
Our Day Will Come M. Garson, B. Hilliard 1964/11/5 2:40
Be True to Me (Sabor a Mí) M. Mitchell, Alarcon Carillo 1964/11/5 3:04
Perhaps, Perhaps, Perhaps O. Farrés, J. Davis 1964/11/5 2:31
Be Mine Tonight (Noche De Ronda) M.T. Lara, S. Skylar 1964/11/9 3:22
Por Favor J. Sherman, N. Sherman 1964/11/9 2:22

後世への影響と再評価

本作はリリースから数十年を経て、2001年にCDとして再販されました。その際は、同じく1965年に発表された『Doris Day's Sentimental Journey』と合本される形となり、改めて彼女の多彩な音楽性を堪能できる構成となりました。

Frequently Asked Questions

このアルバムの主な音楽ジャンルは何ですか?

主にラテンアメリカ音楽で構成されており、特に当時流行していたボサノヴァのスタイルが強く反映されています。

「Fly Me to the Moon」はラテン曲ではないのに、なぜ収録されているのですか?

もともとはラテン起源の曲ではありませんが、当時ボサノヴァ風にアレンジして踊るスタイルが普及していたため、ラテン音楽の文脈で捉えられていたためです。

アルバムの編曲者は誰が担当しましたか?

モート・ガーソンが編曲およびオーケストラの指揮を担当し、アルバム全体のサウンドを構築しました。

シングルとしてリリースされた曲はありますか?

はい。「How Insensitive」をA面、「Meditation」をB面とした45回転シングルが発売されました。

現在、このアルバムを聴く方法はありますか?

2001年に『Doris Day's Sentimental Journey』とのコンピレーションCDとして再リリースされています。

References