コロンビア大学におけるガザ紛争抗議活動の全貌と経緯
2023年10月に激化したガザ紛争を受け、米国ニューヨーク市の名門コロンビア大学では、学生や教職員による大規模な抗議活動が展開されました。この動きは単なるデモに留まらず、キャンパス内でのテント設営による占拠や、大学の投資方針を問う「ダイベストメント(投資撤退)」の要求へと発展し、全米の大学キャンパスにおける抗議活動の象徴的な事例となりました。
主要な事実(Key Facts)
- 活動期間:2023年10月9日から現在まで継続的に発生。
- 主な要求:ガザでの停戦、およびイスラエル関連企業からの大学資産のダイベストメント。
- 象徴的な出来事:「ガザ連帯キャンプ」の設営と、ハミルトン・ホールの占拠(Hind's Hall)。
- 大学側の対応:学生の停学・除名処分、NYPD(ニューヨーク市警)による強制排除。
- 政治的影響:トランプ政権による連邦資金の削減脅迫と、それに伴う大学運営方針の変更。
抗議活動の始まりと初期の展開
紛争開始直後の2023年10月、キャンパス内では対立する二つの感情が激突しました。イスラエルへの連帯を示す集会が開かれる一方で、パレスチナ支持派の学生による初の抗議デモが10月12日に実施されました。


その後、大学側がイベントポリシーを密かに変更したり、反ユダヤ主義を訴えるトラックがキャンパス周辺を走行したりするなど、緊張状態が高まりました。11月には「Students for Justice in Palestine (SJP)」などの団体が不適切に停学処分を受ける事態となり、学生たちの反発をさらに強める結果となりました。
エスカレーション:キャンプ設営と施設占拠
2024年4月、抗議活動は新たな局面に入ります。学生たちはキャンパスの東側芝生にテントを張り、「ガザ連帯キャンプ」を構築しました。これは単なる抗議の場ではなく、パレスチナへの連帯を示す「解放区」としての意味合いを持っていました。

大学側はNYPDを投入してこのキャンプを強制的に排除しましたが、学生たちはすぐに西側芝生に再集結し、以前よりも大規模な第2のキャンプを設営しました。そこでは60張り以上のテントが並び、独自のコミュニティが形成されました。







さらに激化したのは、ハミルトン・ホールの占拠です。学生たちはここを「Hind's Hall」と名付け、大学側に強い圧力をかけました。これに対し、大学側は再び警察を投入し、装甲車(Lenco BearCat)などを用いて強制排除を行い、多くの学生を逮捕しました。
![NYPD officers clear a crowd by force from Columbia's gates on Amsterdam Avenue.[194]](/images/6b/09/6b09e2443f8da09b4f291977bc2e7d88731a18323e46d5b8e13c567a643d4428.jpg)
![NYPD officers preparing to raid Hamilton Hall line up aboard a Lenco BearCat, evening of April 30.[195]](/images/f9/e3/f9e3165e027d65d2cd094e76835a2d4b278d928f4ca51c028cedcf3807e32754.jpg)
学術的自由と大学運営への影響
抗議活動の影響は、学生の行動だけでなく学術的な領域にも及びました。コロンビア・ローレビューがパレスチナに関する論文を掲載した直後、理事会がウェブサイトを閉鎖した出来事は、表現の自由を巡る激しい論争を巻き起こしました。
![The board of directors of the Columbia Law Review took down its entire website[233] hours after its editorial staff published Rabea Eghbariah's article "Toward Nakba as a Legal Concept".[234][235] The website was reinstated after a 20-5 majority of staff editors voted to strike.[236]](/images/48/a3/48a375699234c4eb0e7bb3ea3e4a4a152e85c1332c365f188ba70cdb4b3c8da2.png)
また、2024年秋学期の開始日には、大学の象徴である「Alma Mater」像に赤い塗料が撒かれるなど、抗議の形態は多様化しました。

政治的圧力と制度的変化
2025年に入ると、抗議活動は米国の政治状況と密接に結びつきました。トランプ政権はコロンビア大学に対し、連邦資金の削減をちらつかせて圧力をかけ、大学側は最終的に政府の要求に屈する形で方針転換を余儀なくされました。これにより、多くの学生が除名や学位取り消しなどの厳しい処分を受けることとなりました。
また、ICE(移民・関税執行局)による学生の拘束に対する抗議デモも発生し、キャンパス内外で混乱が続きました。


まとめ:抗議活動の概要
| 時期 | 主要な出来事 | 結果・影響 |
|---|---|---|
| 2023年秋 | 初期デモと団体停学 | キャンパス内の分断が表面化 |
| 2024年春 | ガザ連帯キャンプ・ホール占拠 | NYPDによる強制排除と大量逮捕 |
| 2024年夏 | 学長辞任と新体制移行 | 運営陣の交代と混乱の継続 |
| 2025年 | 連邦政府による資金圧力 | 大学の政策変更と学生への厳罰化 |
Frequently Asked Questions
学生たちが求めていた「ダイベストメント」とは何ですか?
大学が保有する基金や投資先から、イスラエル政府やその軍事活動に関与している企業への投資を撤退させることを指します。これは経済的な圧力を通じて政治的な変化を促す手法です。
大学側はなぜNYPD(警察)を投入したのですか?
大学側は、キャンプ設営や施設の占拠が大学の安全規定に違反し、学術活動を妨げていると判断しました。また、一部で反ユダヤ主義的な言動が見られたとして、秩序維持のために警察の介入を要請しました。
トランプ政権は大学にどのような影響を与えましたか?
4億ドルの連邦資金削減を脅しとして使い、大学に特定の政策変更や学生への厳格な処置を迫りました。結果として、大学は多額の和解金を支払い、政府の要求を受け入れることとなりました。
抗議活動の結果、大学の体制はどう変わりましたか?
ミヌーシュ・シャフィク学長が辞任し、その後、理事会共同議長のクレア・シップマンらが就任しました。また、IHRA(国際ホロコースト記憶同盟)による反ユダヤ主義の定義を採用するなど、より保守的な方針へとシフトしました。
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![NYPD officers clear a crowd by force from Columbia's gates on Amsterdam Avenue.[194]](/images/6b/09/6b09e2443f8da09b4f291977bc2e7d88731a18323e46d5b8e13c567a643d4428.jpg)
![NYPD officers preparing to raid Hamilton Hall line up aboard a Lenco BearCat, evening of April 30.[195]](/images/f9/e3/f9e3165e027d65d2cd094e76835a2d4b278d928f4ca51c028cedcf3807e32754.jpg)
![The board of directors of the Columbia Law Review took down its entire website[233] hours after its editorial staff published Rabea Eghbariah's article "Toward Nakba as a Legal Concept".[234][235] The website was reinstated after a 20-5 majority of staff editors voted to strike.[236]](/images/48/a3/48a375699234c4eb0e7bb3ea3e4a4a152e85c1332c365f188ba70cdb4b3c8da2.png)


