ニューヨーク州オールバニに拠点を置くキャピタル・レパートリー・シアター(通称:Capital Rep または theREP)は、地域社会と深く結びついた芸術創造をミッションに掲げるプロフェッショナルな地域劇場です。309席を擁するこの劇場は、キャピタル・ディストリクトにおいて唯一、全米の主要な地域劇場ネットワークであるLORT(League of Resident Theatres)に加盟しており、俳優組合(Actors' Equity Association)などの労働組合との団体協約に基づいた運営を行っています。
現在はプロクターズ・コラボラティブ(Proctors Collaborative)に所属する3つの会場の一つとして、2021年に移転したノース・パール通り251番地の新施設で活動しています。

Key Facts
- LORT加盟: キャピタル・ディストリクトで唯一のLORT加盟劇場であり、高い専門性を維持している。
- 女性の活躍: 経営陣の多くを女性が務めるほか、伝統的に男性中心だった舞台技術職においても女性に多くの機会を提供している。
- 世界初演の実績: トニ・モリスンやニール・セダカなどの著名な作家・アーティストによる作品の世界初演を数多く手がけてきた。
- 新体制へ: 長年指揮を執ったマギー・マンシネリ=ケーヒルに続き、2025年9月よりミリアム・ワイスフェルドが芸術監督に就任する。
劇場の歴史と変遷
ルーツとなったレキシントン保存劇場
本劇団の前身は、1976年にオークリー・ホール3世によって設立されたレキシントン保存劇場(Lexington Conservatory Theatre)です。しかし、1978年にホールが脳外傷を負い、キャリアを断念せざるを得なくなったことで、スタッフはオールバニへの拠点移転を模索し始めました。

1979年4月、マイケル・ヴァン・ランディンガムとエイブラハム・テテンバウムによって、オールバニ中心部に「キャピタル・レパートリー・カンパニー(Capital Rep)」を設立することが発表されました。彼らは、冬場にプロの劇場が不足していることや、多くの観客がすでにキャピタル・ディストリクトから訪れていたことを理由に、都市部への進出を決断しました。
オールバニへの定着と試行錯誤
1980年3月、エッグ・シアターにてジョージ・M・コーハン作『The Tavern』を上演し、Capital Repとしての本格的な活動を開始しました。その後、ニューヨーク州立大学(SUNY)オールバニ校のページ・ホールにて、学生や教職員への教育機会提供と引き換えに無料の公演スペースを得て活動を展開しました。
しかし、1981年には深刻な債務問題に直面し、当時の執行責任者であるヴァン・ランディンガムが辞任するという困難な時期を迎えました。
マーケット・シアター時代と成長
危機の最中、当時のエラスタス・コーニング2世市長の支援により、ノース・パール通りにある元スーパーマーケットの店舗(グランド・キャッシュ・マーケット)を市から無償で借り受けることが決定しました。多額の運営資金調達という課題はありましたが、大規模な改修を経て1982年3月5日に「マーケット・シアター」としてオープンしました。

このマーケット・シアターがその後39年間にわたり劇団の拠点となりました。1995年にマギー・マンシネリ=ケーヒルが芸術監督に就任すると、プロクターズ・コラボラティブとの連携を深め、地域的な影響力をさらに拡大させました。
芸術的成果と評価
キャピタル・レパートリー・シアターは、単なる上演にとどまらず、新しい作品の創出に尽力しています。トニ・モリスンの『Dreaming Emmett』や、パセク&ポールによる『Edges: A Song Cycle』など、数々の世界初演作品を世に送り出しました。
| 受賞年 | 賞名・団体名 |
|---|---|
| 1983年 | オールバニ/コロニー地域商工会議所:Outstanding New Enterprise |
| 1984年 | Business Committee for the Arts:全米1位 |
| 1984, 86, 87年 | Foundation of the Dramatists Guild/CBS Awards |
| 1988, 92年 | ケネディセンター:Fund for New American Play Award |
| 1993年 | ピュー慈善信託:National Theatre Artist Residency Program Award |
| 1996年 | アメリカマーケティング協会:Mark of Excellence Award |
| 1997年 | Theatre Communications Group:Playwright in Residence Award |
Frequently Asked Questions
LORTとはどのような組織ですか?
League of Resident Theatres(居住劇場連盟)の略称で、北米の主要なプロフェッショナル地域劇場のネットワークです。ここに加盟していることは、業界標準の運営体制と高い芸術的水準を備えていることの証明となります。
現在の劇場はどこにありますか?
2021年より、ニューヨーク州オールバニのノース・パール通り251番地(251 North Pearl St)にある新施設で公演を行っています。
どのような作品を上演していますか?
古典的な演劇から現代劇まで幅広く、特に世界初演作品の制作に力を入れています。地域社会とのつながりを重視した、意味のある演劇体験の提供を目指しています。
今後のリーダーシップ体制はどうなりますか?
長年芸術監督を務めたマギー・マンシネリ=ケーヒルが退任し、2025年9月からはアディロンダック・シアター・フェスティバルの芸術監督であるミリアム・ワイスフェルドが就任する予定です。
References
- "Who We Are". League of Resident Theatres. Retrieved 15 March 2023.
- "Artistic Leadership". Capital Repertory Theatre. 25 October 2018. Retrieved 15 March 2023.
- Wright, Peg Churchill (April 14, 1979). "Albany Resident Theater Considered". The Daily Gazette. Retrieved 2 May 2023.
- "Lexington Curtain to Rise June 13". Schenectady Gazette. May 14, 1979.
- Gray, James R (April 19, 1979). "Capital Rep to convert building for new troupe". The Knickerbocker News.
- LeBrun, Fred (April 19, 1979). "Professional acting company will move to Albany". Albany Times Union.
- "LCT Seeks New Home". Stamford Mirror Recorder. October 29, 1980.
- Gray, James R. (March 24, 1980). "'Tavern' offers joyous toast to new Capital Rep". The Knickerbocker News.
- Gray, James R. (March 14, 1980). "New professional troupe starts its climb with debut at The Egg". The Knickerbocker News.
- de Lisle, Doug (July 29, 1980). "Opening set for company's season". No. The Times Record.
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