1950年代の音楽シーンを彩ったトラディショナル・ポップの名曲「A Guy Is a Guy」は、軽快なリズムと親しみやすい歌詞で当時のリスナーを魅了しました。特にドリス・デイによる歌唱バージョンは、彼女の透明感のある歌声と相まって、時代を象徴するヒット作となりました。
Key Facts
- 作詞・作曲:オスカー・ブランド(Oscar Brand)
- 代表的な歌手:ドリス・デイ(1952年リリース)
- チャート実績:米ビルボード誌のベストセラーチャートで最高4位を記録
- 音楽的特徴:ワーグナーの「婚礼の合唱」やメンデルスゾーンの「結婚行進曲」を引用したパイプオルガンの演奏が特徴
- ルーツ:1719年のイギリスの楽曲「I Went to the Alehouse (A Knave Is a Knave)」に遡る
楽曲の歴史と意外なルーツ
この曲の起源は非常に古く、1719年にまで遡るイギリスの楽曲「I Went to the Alehouse (A Knave Is a Knave)」に基づいていると言われています。その後、第二次世界大戦中には、兵士たちの間で「A Gob Is a Slob」という、より奔放で卑俗な内容の替え歌として親しまれていました。
作詞・作曲を手掛けたオスカー・ブランドは、1940年代から50年代にかけて「Bawdy Songs and Backroom Ballads」というコレクションをリリースしており、その第2巻には前述の兵士たちの歌も収録されていました。しかし、1952年に発表された「A Guy Is a Guy」は、それらの過激な表現を抑え、大衆向けに洗練されたポップソングへと昇華されています。
ドリス・デイによる大ヒットと音楽的構成
1952年2月7日にレコーディングされ、コロンビア・レコード(カタログ番号39673)からリリースされたドリス・デイのバージョンは、世界的な成功を収めました。B面には「Who Who Who」という楽曲が収録されていました。
音楽的な仕掛けとして、クラシック音楽の有名なフレーズが取り入れられている点が見逃せません。曲中では、パイプオルガンの音色に乗せて、ワーグナーの「婚礼の合唱」とメンデルスゾーンの「結婚行進曲」が引用されており、楽曲にユーモアと華やかさを添えています。
チャート面では、1952年3月7日にビルボードのベストセラーチャートに登場し、19週間にわたってランクイン。最高位は4位となりましたが、ジュークボックスでの再生回数ランキングでは1位を記録したという説もあります。
世界的な展開と他のアーティストによるカバー
この楽曲はドリス・デイ以外にも多くのアーティストによって歌われました。1951年にはエラ・フィッツジェラルドがレコーディングしており、1952年5月にはオーストラリアの歌手ジューン・ミラーがレス・ウェルチ楽団と共にカバーしています。なお、オーストラリアのチャートではドリス・デイのバージョンが1位を獲得しました。
また、フランス語圏でも人気を博し、イヴェット・ジローによって「Un homme est un homme」というタイトルでフランス語版が制作されました。
楽曲概要まとめ
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 発表年 | 1952年 |
| ジャンル | トラディショナル・ポップ |
| 主なアーティスト | ドリス・デイ |
| レコードレーベル | Columbia |
| 曲の長さ | 2分40秒 |
| ビルボード最高位 | 4位(ベストセラーチャート) |
Frequently Asked Questions
「A Guy Is a Guy」の作詞・作曲者は誰ですか?
この楽曲は、オスカー・ブランド(Oscar Brand)によって書き下ろされました。
ドリス・デイのバージョンはどのくらいヒットしましたか?
米ビルボードのベストセラーチャートに19週間ランクインし、最高4位まで上昇しました。また、ジュークボックスのチャートでは1位を記録したとも伝えられています。
曲の中で引用されているクラシック音楽は何ですか?
パイプオルガンの演奏により、ワーグナーの「婚礼の合唱」とメンデルスゾーンの「結婚行進曲」の2曲が引用されています。
この曲にはどのようなルーツがあるのでしょうか?
1719年のイギリスの歌「I Went to the Alehouse (A Knave Is a Knave)」が原型とされており、第二次世界大戦中には兵士たちの間で「A Gob Is a Slob」という替え歌として歌われていた歴史があります。
ドリス・デイ以外の誰がこの曲を歌いましたか?
1951年にはエラ・フィッツジェラルドが、1952年にはジューン・ミラーがレコーディングしています。また、フランス語版としてイヴェット・ジローが「Un homme est un homme」を歌っています。
References
- "Oscar Brand - Bawdy Songs and Backroom Ballads Vol. 2". . 1956.
- (1973). Top Pop Records 1940-1955. Menomonee Falls, Wisconsin: Record Research.
- Lonergan, David (2004-01-28). Hit Records 1950-1975. Lanham, Maryland: Scarecrow Press. .