2019年1月19日、チリのコキンボ地域を震源とする強力な地震が発生しました。現地時間午後10時32分に観測されたこの地震は、都市部への直接的な影響に加え、地質学的な観点からも注目される特徴を持っていました。本記事では、この地震の発生メカニズムから被害状況までを詳しく解説します。
Key Facts
- 発生日時: 2019年1月19日 22:32(現地時間)
- 規模: モーメントマグニチュード(Mw)6.7
- 震源地: コキンボの南南西約10km(北緯30.040°、西経71.382°)
- 震源の深さ: 約50.1km 〜 63.0km
- 最大震度: 修正メルカリ震度階級(MMI)VIII(激しい)
- 人的被害: 死者2名(心臓麻痺による)
地震の発生メカニズムと地質学的背景
チリは世界的に見ても地震活動が非常に活発な地域です。これは、海洋プレートであるナスカプレートが、大陸プレートである南米プレートの下に年間約70mmという速さで沈み込んでいるためです。
今回の地震は、一般的なプレート境界(2つのプレートが接する面)で発生したものではなく、沈み込んだナスカプレート内部で発生した「海洋プレート内地震」というタイプでした。特に南緯27度から33度のエリアでは、沈み込むプレートがほぼ水平に近い状態で推移しており、プレート間の機械的な結合力が強いことが特徴です。このような特殊な地質構造が、今回の地震の要因となりました。
被害状況と社会への影響
震源に近いコキンボやラ・セリーナでは、修正メルカリ震度階級で「VIII(激しい)」に相当する強い揺れが記録されました。この衝撃により、歴史的な街並みが残る中心部では180棟の家屋が倒壊し、約500棟の建物が中程度の被害を受けました。また、ラ・セリーナにある「メルセドの聖母大聖堂」でも軽微な損傷が確認されています。
インフラ面では深刻な停電が発生し、リマリ、ラ・セリーナ、コキンボの各都市で20万世帯以上が影響を受けました。人的被害については、直接的な倒壊によるものではなく、ショックによる心臓麻痺で2名の方が亡くなったことが報告されています。
また、本震の後には60回を超える余震が観測され、その最大規模はマグニチュード5.1に達しました。
地域別の揺れの強さ(修正メルカリ震度階級)
| 震度(MMI) | 主な該当地域 |
|---|---|
| VIII (Severe) | コキンボ、ラ・セリーナ |
| VII (Very strong) | アンダコロ、ビクニャ |
| VI (Strong) | フレイリナ、ウアスコ、バジェナール、コンバルバラ、イリャペル、ラ・イグエラ、モンテパトリア、オバジェ、プニタキ、リオ・ウルタード、サラマンカ、サパジャール |
| V (Moderate) | コピアポ、ティエラ・アマリージャ、バルパライソ、サンティアゴ、サン・ベルナルドなど多数 |
| IV (Light) | カルデラ、チャニャラル、ロス・ビロス、ランカグア、サン・フェルナンドなど |
| III (Weak) | アルガルロボ、カルタヘナ、サン・アントニオなど |
| II (Weak) | チンバロンゴ |
Frequently Asked Questions
この地震の震源はどこでしたか?
震源はチリのコキンボ地域の沖合で、コキンボ市街地の南南西約10kmの地点です。深さは50kmから63kmの間と推定されています。
どのような地質学的要因で発生しましたか?
ナスカプレートが南米プレートの下に沈み込む境界付近で発生しましたが、プレートの接地面ではなく、沈み込んだ後のナスカプレート内部で発生した地震です。
建物への被害はどの程度でしたか?
コキンボとラ・セリーナの歴史地区を中心に、180棟の家屋が完全に倒壊し、約500棟の建物が中程度の被害を受けました。また、大聖堂などの歴史的建造物にも軽微な損傷が出ました。
死傷者は出ましたか?
心臓麻痺により2名の方が亡くなったことが報告されています。
停電などのライフラインへの影響はありましたか?
はい。リマリ、ラ・セリーナ、コキンボの各都市において、20万世帯以上の家庭で停電が発生しました。
References
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