World Spider Catalog (WSC) が支えるクモ類分類学の最前線
地球上に生息する多種多様なクモたちの情報を一元管理し、世界中の研究者に提供しているのがWorld Spider Catalog (WSC)です。このオンラインデータベースは、単なるリストではなく、クモの分類学(生物をグループ分けし、命名する学問)における不可欠なインフラストラクチャとして機能しています。
Key Facts
- 目的: 全ての承認済み科、属、種のリスト化と関連文献へのアクセス提供。
- 運営主体: ベルン自然史博物館(スイス)。
- 規模: 2026年1月10日時点で53,656種を収録。
- 更新頻度: 1日平均3種の新種が追加されるペースで更新。
- 特筆点: 定期的に更新されるオンラインリストを持つ分類群の中で、クモは最大規模を誇る。
WSCの歩みと進化
WSCの歴史は2000年に始まりました。当初はアメリカ自然史博物館のノーマン・I・プラトニック氏によって、一連のウェブページとして公開されました。その後、2014年にプラトニック氏が退職したことを機に、運営はベルン自然史博物館へと引き継がれました。
運営主体の変更に伴い、2015年1月には従来の形式からリレーショナルデータベース(データを表形式で管理し、効率的に検索・抽出できる仕組み)へと移行しました。これにより、膨大な分類データの検索性が飛躍的に向上し、現代的な研究ツールへと進化を遂げたのです。
分類学における重要性と影響力
クモ目(Araneae)は、全生物の目の中で種数が7番目に多いグループです。これほど膨大な種数を抱える分類群において、常に最新の状態に保たれた包括的なリソースが存在することは、学術的に極めて大きな意味を持ちます。
WSCは、厳格な学術研究を促進し、研究者の生産性を高める「網羅的なリソース」であると高く評価されています。世界中の専門家がこのデータベースを参照することで、新種の記載や既存種の再定義がより正確かつ迅速に行われています。
| 項目 | 詳細内容 |
|---|---|
| サイト種別 | オンラインデータベース |
| 利用可能言語 | 英語 |
| 管理機関 | ベルン自然史博物館 (Naturhistorisches Museum Bern) |
| URL | wsc.nmbe.ch |
| 運用開始 | 2000年6月(テキストページ)、2015年1月(データベース化) |
Frequently Asked Questions
World Spider Catalogとは具体的にどのようなサイトですか?
世界中のクモの分類情報を集約した検索可能なデータベースです。認められている全ての科、属、種をリストアップしており、それぞれの根拠となる分類学的な文献へのアクセスも提供しています。
現在、どれくらいの種類のクモが登録されていますか?
2026年1月10日のデータによれば、53,656種が登録されています。日々新しい種が発見されており、平均して1日に3種ほどのペースで更新が続いています。
誰がこのデータベースを運営しているのですか?
現在はスイスのベルン自然史博物館が運営を担っています。2000年の創設時はアメリカ自然史博物館のノーマン・I・プラトニック氏によって構築されました。
なぜこのデータベースが重要視されているのですか?
クモは非常に種数が多い生物群ですが、WSCがあることで、定期的に更新される最大規模のオンライン分類リストを持つことになりました。これにより、世界中の研究者が正確なデータに基づいた効率的な研究を行えるようになっています。