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Wipro植物油メーカーから世界的なITサービス巨人に至る変遷

🗓 2026年8月6日

インドのベンガルールに本拠を置くWiproウィプロは、現在では世界的に知られるITコンサルティングおよびアウトソーシングのリーダーです。しかし、その始まりは現在のハイテク事業とは全く異なる分野にありました。1945年の創業以来、時代の変化を鋭く捉えた事業転換を繰り返し、グローバルなテクノロジー企業へと成長を遂げた軌跡は、ビジネスにおける適応力の象徴と言えます。

Key Facts

  • 創業: 1945年12月29日(創業者はMH Hasham Premji)
  • 主要事業: ITサービス、コンサルティング、アウトソーシング
  • 市場地位: インドのNIFTY 50構成銘柄であり、NYSE(ニューヨーク証券取引所)にも上場
  • 規模: 従業員数24万人超(2025年12月時点)、世界各地に展開
  • 主要株主: アジム・プレムジ(72.67%を保有)

事業の原点と劇的な転換

Wiproの歴史は、1945年に「Western India Vegetable Products Limited」としてスタートしました。当初は植物油などの製品を扱う企業でしたが、1980年代に入ると、コンピューターハードウェアおよびソフトウェアの潜在的な市場価値に着目し、大きな方向転換を図ります。

1981年には、Intel 8086チップを搭載したインド初のミニコンピューターを開発し、技術力の基盤を築きました。その後、1984年には表計算ソフトやワードプロセッサなどのソフトウェア開発に着手し、1990年からはオフショア開発(海外からの受託開発)へと軸足を移すことで、世界市場への道を切り拓きました。

高度な計算技術への挑戦

同社は単なる受託開発に留まらず、スーパーコンピューターの開発にも注力しました。2007年には「Wipro Supernova」シリーズを導入し、2011年にはインド宇宙研究機関(ISRO)と共同で、当時のインド最速スーパーコンピューター「SAGA-220」を開発し、ヴィクラム・サラバイ宇宙センターに導入するなど、国家レベルのプロジェクトにも貢献しています。

グローバル展開と戦略的買収

Wiproは、自社開発だけでなく積極的なM&A(合併・買収)を通じて、サービス領域の拡大と地理的な展開を加速させてきました。特にクラウドサービス、サイバーセキュリティ、デザインコンサルティングなどの専門分野を持つ企業を世界各地で買収しています。

主要な買収事例(抜粋)
買収年 企業名 専門分野 買収額
2015 Designit デンマーク デザインコンサルティング 8,500万ユーロ
2016 Appirio アメリカ クラウドサービス 5億ドル
2021 Capco アメリカ テクノロジー管理コンサル 14.5億ドル
2022 Rizing アメリカ SAPコンサルティング 5.4億ドル

企業規模と財務状況

Wiproは、インド国内のボンベイ証券取引所(BSE)や国立証券取引所(NSE)に加え、2000年からはニューヨーク証券取引所(NYSE)にも上場しており、国際的な資本市場での信頼を得ています。

2026年の財務データ(予測/報告値)によると、収益は96,497クロール(約100億米ドル)、純利益は13,265クロール(約14億米ドル)に達しており、総資産は141,407クロール(約150億米ドル)という強固な財務基盤を誇ります。

組織運営と直面した課題

多様性を重視する同社は、146の国籍を持つ従業員を擁しており、女性比率も約36.6%(2024年3月時点)と、業界内でのダイバーシティ推進に取り組んでいます。経営陣は、長年同社を率いたアジム・プレムジ氏から、現在はリシャド・プレムジ執行会長とスリニ・パリアCEOへと引き継がれています。

一方で、成長の過程でいくつかの困難にも直面しました。2009年には若手社員による400万ドルの横領事件が発生し、米証券取引委員会(SEC)から内部統制の不備を指摘され、2016年に500万ドルの制裁金を支払って解決しています。また、米国での雇用差別に関する集団訴訟や、新卒採用者の給与提示額の削減を巡る批判など、ガバナンスや人事面での課題も浮き彫りとなりました。

Frequently Asked Questions

Wiproはもともとどのような会社でしたか?

1945年の創業時は「Western India Vegetable Products Limited」という名称で、主に植物油などの製品を製造・販売する企業でした。

IT業界への転換はいつ頃に行われましたか?

1980年代にコンピューターハードウェアとソフトウェアの可能性に着目し、Wipro Infotechなどの子会社を設立したことでIT分野への参入を果たしました。

Wiproの主なサービス内容は何ですか?

主にITコンサルティング、アウトソーシング、クラウドサービス、および企業のデジタル変革を支援するテクノロジーソリューションを提供しています。

どのような市場に上場していますか?

インドのBSE(ボンベイ証券取引所)とNSE(国立証券取引所)に加え、米国ではNYSE(ニューヨーク証券取引所)に上場しています。

現在の経営体制はどうなっていますか?

リシャド・プレムジ氏が執行会長(Executive Chairman)を務め、スリニ・パリア氏がCEOとして事業を牽引しています。

References

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  2. "Wipro's headcount increases by 6,529 employees in Q3FY26". Moneycontrol. 10 March 2026. Retrieved 25 July 2025.
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