バージニア鉄道エクスプレス(VRE):北バージニアとワシントンD.C.を結ぶ通勤鉄道
バージニア鉄道エクスプレス(Virginia Railway Express, VRE)は、アメリカ合衆国の北バージニア地域の主要都市と、首都ワシントンD.C.の中心地であるユニオン駅を繋ぐ重要な通勤鉄道サービスです。平日のラッシュアワーに特化して運行されており、地域の通勤者の足として不可欠な役割を担っています。
この鉄道システムは、主に2つの路線で構成されており、それぞれ異なる方向から首都圏へとアクセスを提供しています。2025年の年間利用者数は236万4,000人に達し、2026年第1四半期のデータでは平日1日あたり約8,500人が利用しています。

Key Facts
- 運行形態: 平日のラッシュアワーのみ運行する通勤専用鉄道。
- 主要路線: マナサス線とフレデリックスバーグ線の2路線を展開。
- ネットワーク: 全長約145km(90マイル)、計21の駅(通年運行19駅、季節運行1駅、計画中1駅)を保有。
- 運営体制: NVTC(北バージニア交通委員会)とPRTC(ポトマック地域交通委員会)が所有し、現在はKeolis社が契約に基づき運営。
- 接続性: ワシントン・メトロ、Amtrak、MARCなどの主要交通機関と連携。
路線の詳細とネットワーク
VREは、目的地であるワシントン・ユニオン駅に向かって、2つの異なるルートを運行しています。
マナサス線(Manassas Line)
ブリストウのブロードラン駅から出発し、マナサスやバークセンターを経由してワシントンD.C.へ向かいます。地域イベント時にのみ利用可能なクリフトン駅を含む、多様な停車駅を備えています。
フレデリックスバーグ線(Fredericksburg Line)
スポットシルバニア駅から運行を開始し、フレデリックスバーグやクアンティコ、ウッドブリッジなどを経由して首都圏へ接続します。2015年にはスポットシルバニア駅が開業し、サービスの範囲が拡大しました。

運行の歴史と管理体制
VREの構想は1988年にNVTCとPRTCによる運営委員会の設立から始まりました。資金調達は、居住地域の利用者数(90%)と人口(10%)に基づいた独自の算定式によって決定されています。1992年6月にマナサス線、同年7月にフレデリックスバーグ線がそれぞれ運行を開始しました。
運営面では、当初はAmtrakが担当していましたが、2010年7月からはKeolis社に運営およびメンテナンス契約が委託されました。この契約はその後も更新され、2025年6月まで同社によるサービス提供が予定されています。また、2026年6月にはアレクサンドリアにある旧貨物操車場(Seminary Yard)を取得し、インフラの強化を図っています。
車両設備と技術仕様
VREでは、時代に合わせて車両の近代化を進めてきました。初期にはEMD製のディーゼル機関車やMafersa製の客車、MBTAから譲り受けたBudd製レールディーゼル車を導入していました。
その後、2000年代に入るとKawasaki製のバイレベル車や、シカゴのMetraから導入したPullman-Standard製のギャラリー車(2階建て客車)を運用。現在は、2006年から2017年にかけて導入されたSumitomoおよびNippon Sharyo製の最新ギャラリー車が主力となっています。
機関車については、2010年から導入されたMPI MP36PH-3Cが現在も現役で稼働しており、今後5年以内にオーバーホールが計画されています。

サービス概要まとめ
| 項目 | 詳細内容 |
|---|---|
| 所有者 | NVTC および PRTC |
| 運行事業者 | Keolis(契約による) |
| 路線数 | 2路線(マナサス線、フレデリックスバーグ線) |
| 軌間 | 標準軌 (1,435 mm) |
| 総延長 | 約145 km (90 mi) |
| 主要接続先 | Washington Metro, Amtrak, MARC |
Frequently Asked Questions
VREはいつでも利用できますか?
いいえ。VREは通勤専用の鉄道であるため、運行は平日のラッシュアワーの時間帯に限定されています。
どのような車両が使用されていますか?
現在は主にSumitomoおよびNippon Sharyo製のギャラリー車(2階建て客車)と、MPI MP36PH-3Cディーゼル機関車が使用されています。
どの都市からワシントンD.C.へ行けますか?
マナサス線ではブロードラン方面から、フレデリックスバーグ線ではスポットシルバニア方面からのアクセスが可能です。
運営は誰が行っているのでしょうか?
所有はNVTCとPRTCという2つの交通委員会が行っていますが、実際の運行およびメンテナンス業務は契約に基づきKeolis社が担当しています。
駅のバリアフリー対応はどうなっていますか?
VREのすべての駅はアクセシブル(バリアフリー対応)となっており、どなたでも利用可能です。
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