1970年代のテレビアニメーション界に鮮烈な印象を残した『The New Scooby-Doo Movies』は、世界的に人気のミステリーコメディ『スクービー・ドゥー』シリーズの第2作目です。1972年から1973年にかけてCBSで放送された本作は、シリーズで唯一「1時間枠」という贅沢な構成で制作されました。
前作『スクービー・ドゥー!どこまで行く?』のフォーマットを大幅に拡張し、物語のスケールを広げただけでなく、当時の文化的なトレンドを反映した斬新な仕掛けを導入したことで、多くの視聴者を魅了しました。
Key Facts
- 放送期間:1972年9月9日から1973年10月27日まで。
- 作品構成:全2シーズン、計24エピソードを制作。
- 最大の特徴:毎回異なる実在のセレブリティや他作品のキャラクターがゲストとして登場。
- 制作会社:アニメーションの巨匠、ハンナ・バーベラ・プロダクションが担当。
- 放送形式:シリーズ唯一の1時間スペシャル形式を採用。
革新的なゲストシステムと豪華な共演
本作の最大の魅力は、エピソードごとに交代で登場するゲストスター枠にあります。ミステリー株式会社(Mystery, Inc.)のメンバーと共に謎解きに挑むゲストには、当時のトップスターたちが名を連ねていました。
ドン・ノッツやディック・ヴァン・ダイク、ソニー&シェールといった実在の有名人が自ら声を当てたほか、三人組(The Three Stooges)やローレル&ハーディのように、故人や引退したスターを模倣した声優が演じるケースもありました。また、ハンナ・バーベラ制作の他作品とのクロスオーバーも頻繁に行われ、バットマン&ロビンやアダムスファミリー、ハーレム・グローブトロッターズなどが登場し、アニメーションの枠を超えた豪華な共演が実現しました。
制作の舞台裏と放送の変遷
制作面では、シーズン1はロサンゼルスのメインスタジオで、シーズン2はオーストラリアに新設されたスタジオでアニメーションが制作されました。また、当時のコメディ番組の定番であった「ラフトラック(録音された笑い声)」が挿入されていたことも、時代背景を象徴しています。
CBSでの放送終了後、1980年代のシンジケーション(再放送権販売)の際には、1時間の作品が30分×2パートに分割されて放送されました。その後、1990年代にはUSAネットワークや、カートゥーン ネットワーク、ブーメランといったTurner系のチャンネルで再び放送され、世代を超えて親しまれることとなりました。
作品概要まとめ
| 項目 | 詳細内容 |
|---|---|
| ジャンル | コメディ / ミステリー / アドベンチャー |
| クリエイター | ジョー・ルビー、ケン・スピアーズ |
| 監督・プロデューサー | ウィリアム・ハンナ、ジョセフ・バーベラ |
| 主要声優 | ドン・メシック、ケイシー・カセム、フランク・ウェルカー、ヘザー・ノース、ニコル・ジャフェ |
| 音楽 | ホイト・カーティン |
| 放送局 | CBS(アメリカ合衆国) |
ホームメディアにおける権利の課題
本作のDVD化には、ゲスト出演者が多かったがゆえの困難が伴いました。2005年にリリースされたDVDセットでは、一部のゲストスターとの権利交渉がまとまらなかったため、全24話ではなく厳選された15話のみを収録した『The Best of the New Scooby-Doo Movies』として発売されました。この際、オープニング映像からも権利関係のあるキャラクターの画像が削除されるという措置が取られました。
その後、2019年の50周年記念に合わせて、未収録だったエピソードを含む「ほぼ完全版」がリリースされましたが、アダムスファミリーが登場するエピソード「Wednesday is Missing」は、依然として北米のDVD等では未発売のままとなっています。
Frequently Asked Questions
このシリーズの最大の特徴は何ですか?
毎回異なる実在の有名人や、他のアニメキャラクターがゲストとして参加し、スクービーと仲間たちと一緒に事件を解決する点です。
なぜDVDには全エピソードが収録されていなかったのですか?
出演したゲストスターや権利所有者との間で、再配信に関する合意を得ることが困難なエピソードがあったためです。
放送時間は他のスクービー・ドゥー作品とどう違いますか?
多くのシリーズが30分枠であるのに対し、本作はシリーズで唯一、1時間枠(実質42〜43分)で放送されました。
ベルマの声優について何か特別な点がありますか?
ニコル・ジャフェがレギュラーとしてベルマの声を担当した最後のシリーズとなりました。彼女はその後、結婚に伴い俳優業を引退しました。
後年に似たコンセプトの作品は作られましたか?
はい。2019年に放送が開始された『Scooby-Doo and Guess Who?』が、ゲストを招くという本作のコンセプトを現代に蘇らせた作品となっています。
References
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