ロンドン百科事典(The London Encyclopaedia)の歴史と構成

イギリスの首都、ロンドンの膨大な歴史と文化を網羅した権威あるリファレンス書が『ロンドン百科事典(The London Encyclopaedia)』です。グレーターロンドン全域を対象としたこの著作は、単なる都市ガイドを超え、都市の変遷を詳細に記録した歴史的資料として高く評価されています。

主要な事実(Key Facts)

  • 総ページ数:約1,100ページに及ぶ詳細な記述。
  • 収録内容:約5,000件の記事を掲載。
  • 索引の規模:一般索引と人物索引のそれぞれに約10,000件のエントリを収録。
  • 出版元:Macmillan(マクミラン)社。
  • 初版発行:1983年。

編纂の歩みと発展

本書は、古書商のベン・ワインレブと歴史家のクリストファー・ヒバートという、異なる専門性を持つ二人の情熱によって数年かけて編纂されました。1983年の初版刊行後も、時代の変化に合わせて内容が更新され、1993年と2008年に改訂版が出版されています。また、ペーパーバック版やブッククラブ向けのエディションも展開され、広く読者に届けられてきました。

デジタル時代への移行に伴い、2012年にはHeuristic-Media社によってアプリ版『London—A City Through Time』が開発されました。このアプリ化にあたっては、4,500件ものエントリを手作業でガイドマップ上に配置するという、極めて緻密な作業が行われたことが知られています。

知識の系譜:影響を与えた先行著作

『ロンドン百科事典』は、ゼロから作られたものではなく、過去の優れた都市調査や記録の積み重ねの上に成り立っています。特に以下の著作が重要な基礎となっています。

  • ジョン・ストウ『ロンドン調査(Survey of London)』(1598年):初期の都市記録の先駆け。
  • ピーター・カニンガム『ロンドン・ハンドブック(Handbook for London)』(1849年):実用的な都市案内。
  • ヘンリー・B・ウィートリー&ピーター・カニンガム『過去と現在のロンドン(London Past and Present)』(1891年):時代比較による都市分析。
  • 『ロンドン調査(The Survey of London)』:1894年にチャールズ・ロバート・アシュビーによって開始された多巻本。ロンドン郡評議会やグレーターロンドン評議会を経て、現在はイングリッシュ・ヘリテージが管理しています。

書籍概要まとめ

『ロンドン百科事典』基本データ
項目 詳細
編者 ベン・ワインレブ、クリストファー・ヒバート、ジュリア・キー、ジョン・キー
ジャンル リファレンス(百科事典)
言語 英語
初版発行年 1983年
発行国 イギリス

よくある質問(FAQ)

この百科事典はどの範囲をカバーしていますか?

イギリスの首都ロンドン、およびグレーターロンドン(大ロンドン)地域の全域を網羅しています。

誰がこの本を書き上げたのですか?

主に古書商のベン・ワインレブと歴史家のクリストファー・ヒバートによって編纂されました。後の版ではジュリア・キーやジョン・キーも編集に携わっています。

デジタル版は存在しますか?

はい。2012年にHeuristic-Media社から『London—A City Through Time』という名称のアプリとしてリリースされました。

どのような構成になっていますか?

約5,000の記事が収録されており、効率的に情報を探せるよう、一般索引と人物索引の2種類の索引(それぞれ約10,000エントリ)が備わっています。

どのような資料を基に作成されましたか?

16世紀のジョン・ストウによる調査や、19世紀のカニンガムらの著作、そして長期的なプロジェクトである『The Survey of London』などの先行文献を基盤としています。