Sand Serpent:ブッシュガーデンズを彩ったワイルドマウス・コースターの軌跡

かつてフロリダ州のブッシュガーデンズ・タンパベイで親しまれたSand Serpent(サンドサーペント)は、急激な方向転換と小気味よい落差が特徴の「ワイルドマウス」型ローラーコースターでした。このアトラクションは単に一つの場所で稼働していただけでなく、姉妹パークへの移設を経て、名前やテーマを何度も変えながら多くのゲストを魅了し続けました。

設計から運用、そして後継機への交代まで、このコースターが辿ったユニークな歴史と技術的な特徴を詳しく解説します。

Key Facts

  • メーカー:ドイツのMack Rides社製(設計:Werner Stengel)
  • 最大速度:時速約45km(28mph)
  • 最高到達点:約14メートル(45.9フィート)
  • 走行距離:約370メートル(1,213.9フィート)
  • 運用期間:1996年(ウィリアムズバーグ)〜2023年(タンパベイ)

変遷する名称と2つのパークでの歴史

このコースターの最大の特徴は、その長い旅路にあります。始まりは1996年、バージニア州のブッシュガーデンズ・ウィリアムズバーグでした。当初は1996年アトランタオリンピックの公式マスコットにちなんでWild Izzyと命名され、その後、ヨーロッパ風のテーマに合わせてWild Mausへと改称されました。

2003年にウィリアムズバーグでの運用を終えると、コースターはフロリダ州のタンパベイへと移設されます。2004年にCheetah Chaseとして再デビューし、かつての「Crazy Camel」というアトラクションがあった場所に設置されました。その後、パーク内に新設された「Cheetah Hunt」との混同を避けるため、2011年に現在のSand Serpentという名称に変更されました。

最終的に、2023年7月9日に惜しまれつつ閉園。その跡地には、新しいファミリー向けインバーテッド・コースター「Phoenix Rising」が2024年に誕生しています。

Sand Serpent during its run at Busch Gardens Williamsburg

コースの設計とライド体験

Sand Serpentは、Mack Rides社の「Wild Maus」モデルの中でも「Compact Mobile」と呼ばれる仕様を採用していました。最大の特徴は、急激な180度のターンが連続するレイアウトにあります。

走行ルートの詳細

ライドはステーションを出発後、まず高さ14メートルのチェーンリフトで上昇します。頂点に達すると急降下し、平行に配置された一連のヘアピンカーブへと突入します。その後、緩やかなカーブを経てから、再び急激な左ターンと小さな丘を繰り返すテクニカルな走行が続きます。最終的にブレーキ区間へと入り、ゆっくりとステーションに戻るまで、全行程は約2分間で完結します。

外観と車両の仕様

車両は1編成につき4名(2名×2列)が乗車する小型の形式でした。デザインも時代とともに変化しており、初期のウィリアムズバーグ時代は緑色のレールに黄色の支柱、オリンピックリングをイメージしたカラフルな車両でしたが、タンパベイでの最終形態では青いレールにオレンジ色の支柱、そして青・オレンジ・赤の単色車両へと変更されていました。

スペックまとめ

Sand Serpent 技術仕様一覧
項目 詳細
コースタイプ スチール製ワイルドマウス
最高速度 45 km/h
最高点 14.0 m
全長 370.0 m
所要時間 約1分50秒
設計者 Werner Stengel

ゲストからの評価

ウィリアムズバーグでの導入当時、このコースターは「見た目以上にスリリングである」と好意的に受け止められました。特に、ワイルドマウス特有の「ガクガクとした急旋回」や「クイックな落差」が、他の大型コースターとは異なる刺激をゲストに与えていました。一部の利用者からは、急カーブの際に膝に衝撃が来るほどの激しさがあるというユニークな感想も寄せられていました。

Frequently Asked Questions

Sand Serpentはどのような種類のコースターでしたか?

ドイツのMack Rides社が製造した「ワイルドマウス」と呼ばれるタイプで、急激な方向転換と小さな落差を繰り返すのが特徴のスチール製コースターです。

なぜ名称が何度も変更されたのですか?

移設に伴うテーマ変更や、パーク内の他のアトラクション(Cheetah Huntなど)との名前の重複による混乱を防ぐため、運営側によって名称が変更されました。

このコースターは現在も利用できますか?

いいえ。2023年7月9日に閉園しました。現在は後継のアトラクションである「Phoenix Rising」に置き換わっています。

もともとはどこで運行されていたのですか?

1996年から2003年まで、バージニア州のブッシュガーデンズ・ウィリアムズバーグで「Wild Izzy」および「Wild Maus」として運行されていました。

ライドの最大速度はどのくらいでしたか?

最大速度は時速約45km(28mph)で、激しい速度よりも急旋回のG(重力加速度)を楽しむ設計となっていました。