Rosebud (1975):権力と陰謀が交錯する政治アクションスリラー

1975年に公開された映画『Rosebud』は、名匠オットー・プレミンガーが監督・製作を務めたアメリカのアクションスリラーです。ジョーン・ヘミングウェイとポール・ボネカレールによる同名の小説をベースに、監督の息子であるエリック・リー・プレミンガーが脚本を執筆しました。国際的な政治緊張と誘拐事件を軸に、権力者たちの葛藤と諜報戦を描いた作品です。

Key Facts

  • 監督・製作:オットー・プレミンガー
  • 主演:ピーター・オトゥール、リチャード・アッテンボロー、ピーター・ローフォード
  • 物語の核:CIAの秘密工作員が、テロ組織に誘拐された5人の富裕層の娘たちの救出に挑む。
  • 特筆点:若き日のキム・キャトラルやイザベル・ユペールが出演。
  • 評価:公開当時は批評家から厳しい評価を受け、映画史に残る大失敗作の一つとも称された。

緊迫のストーリー展開

物語の主人公は、ニュースウィーク誌の記者として活動しながら、裏ではCIA(アメリカ中央情報局)の秘密工作員を務めるラリー・マーティンです。彼はイスラエル諜報機関と協力し、世界各地を飛び回りながら困難な任務に当たります。

事件の発端は、ヨット「ローズバッド号」から、パレスチナ解放軍(反イスラエルテロ組織)によって5人の裕福な令嬢が誘拐されたことでした。マーティンは彼女たちの救出を目指しますが、同時に、権力と財力を持つ娘たちの父親たちの強い要望や圧力にも対処しなければなりません。物語は、世界的なテロネットワークの構築を目論む「黒い九月」の過激なリーダー、スロートの正体を暴き、彼を追い詰めていく過程を描きます。

Actors who played kidnap victims in a promotional image for the film. left to right: Debra Berger, Brigitte Ariel, Kim Cattrall, Isabelle Huppert and Lalla Ward.[2]

豪華キャストと制作の舞台裏

本作には、ピーター・オトゥールをはじめとする実力派俳優が集結しました。また、当時まだ無名だった若手女優たちの登竜門ともなっており、ティーンエイジャーだったキム・キャトラルはこの作品で映画デビューを果たしています。さらに、後に世界的な名声を得るイザベル・ユペールなどの出演も注目されます。

制作過程では紆余曲折もありました。当初はロバート・ミッチャムの主演が予定されていましたが、プレミンガー監督との意見の相違により降板しています。また、撮影途中でキャストの交代が行われたエピソードも残っています。

作品概要まとめ

『Rosebud』作品データ
項目 詳細
公開日 1975年3月24日
上映時間 126分
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
配給 ユナイテッド・アーティスツ

批評家による評価と反響

映画としての評価は非常に厳しく、多くの批評家から酷評されました。ニューヨーク・タイムズ紙のヴィンセント・キャンビーは、本作を「純粋なキャンプ(過剰で滑稽なもの)」と評し、サスペンス・メロドラマとしての完成度の低さを指摘しました。また、映画制作に関する著書を執筆したセオドア・ガーシュニーは、本作を「映画史上最大級の爆弾(大失敗作)」の一つとして挙げています。

Frequently Asked Questions

この映画の原作は何ですか?

ジョーン・ヘミングウェイとポール・ボネカレールが1974年に発表した同名の小説『Rosebud』に基づいています。

どのようなジャンルの映画ですか?

CIAの工作員やテロ組織、誘拐事件をテーマにしたアクション・政治スリラーです。

出演している有名な若手俳優は誰ですか?

映画デビュー作となったキム・キャトラルや、フランスの女優イザベル・ユペールが出演しています。

なぜ「大失敗作」と言われているのですか?

公開当時、脚本の構成や演出において批評家から非常に低い評価を受けたため、映画史における代表的な失敗作の一つとして言及されることがあります。

監督のオットー・プレミンガーはどのような人物ですか?

本作の監督・製作を務めた人物であり、息子であるエリック・リー・プレミンガーに脚本を任せるなど、家族で制作に関わりました。