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Radical Reference社会正義を追求する司書と情報活動家のネットワーク

🗓 2026年8月6日

情報の提供は常に中立であるべきか、それとも特定の社会的目的を持つべきか。この問いに対し、実践的なアプローチで応えたのがRadical Reference(ラジカル・リファレンス)です。彼らは、図書館員や学生、情報活動家たちが集まった分散型のコレクティブ(共同体)であり、社会正義の実現を目指す人々へ専門的なリサーチ支援を提供しています。

彼らが支援の対象とする「パトロン(利用者)」は、社会運動に取り組むコミュニティや進歩的な団体、そして独立系のジャーナリストたちです。単なる情報の提供にとどまらず、教育や情報アクセスへの権利を保障することで、社会的な変革を後押ししています。

Key Facts

  • 設立:2004年、ニューヨーク市にて結成。
  • 目的:社会正義を追求する活動家や団体への専門的な情報リサーチ支援。
  • 体制:特定の拠点を持たない分散型かつ国際的なネットワーク。
  • 理念:情報アクセスには常に政治的な側面があると考え、あえて「中立」にこだわらない姿勢を重視。
  • 展開:世界各地に15以上のローカル・コレクティブが派生。

組織の誕生と初期の活動

Radical Referenceは、2004年にニューヨーク市で開催された共和党全国大会に際し、デモ参加者や活動家をサポートするために設立されました。ジェナ・フリードマン、チャック・マンソン、エレン・クヌートソン、クリス・カシアノヴィッツ、ジェームズ・R・ジェイコブス、シンジョン・ヨの6名によって立ち上げられたこのチームは、ボランティアの図書館員たちをコーディネートし、現場での情報提供を行いました。

当時の活動では、地図や法的情報、イベントリストをまとめた「レディ・リファレンス・キット(即時参照キット)」を配布。また、「Info Here」と書かれたシャツを着用した現場ボランティアが、自宅のコンピュータで複雑な調査を行う後方支援チームと連携するという、ハイブリッドなサポート体制を構築していました。

伝統的な司書業務とアクティビズムの融合

この活動は、従来の図書館員によるアウトリーチ(外部への働きかけ)や教育、そして現代的なアクティビズムを融合させた新しい形態のサービスであると評されています。一般的な図書館が掲げる「政治的中立」という概念を避け、情報の所有やアクセス権そのものが政治的な力を持つことを認めた上で活動しているのが特徴です。

その影響は広がり、地域ごとの「Radical Reference Collective」が15以上誕生しました。例えば、北テキサスのコレクティブは、2012年のアメリカ図書館協会(ALA)カンファレンスに合わせて、ヴィーガン対応のレストランや公共交通機関の情報をまとめた「ダラス代替ガイド」を作成し、地域社会に貢献しました。

多岐にわたるプロジェクト実績

彼らの活動は単なるリサーチ回答にとどまらず、多様な情報プロジェクトへと展開しています。

  • メディア・コミュニティ支援:2007年のNYCグラスルーツ・メディア・カンファレンスへのパートナー参加。
  • リソースの提供:2009年、ポートランドのBitch Magazine内に貸出図書館を設置。
  • 学術的アプローチ:2009年のACRL(大学・研究図書館協会)会議での非公式アンカンファレンスの主催や、2012年のボストンでの「クリティカル・ライブラリー・シンポジウム」の開催。
  • 現場での情報ステーション:マンハッタンの「Really Really Free Market」やミッドアトランティック・ラジカル・ブックフェアなどのイベントでの情報提供。
  • 出版活動:2014年、21世紀の監視社会を生き抜くためのガイドとなるジン(Zine)『We Are All Suspects』を出版。

運営体制と情報基盤

組織は中央集権的な管理をせず、メールやDrupalベースのウェブサイトを通じて国際的に連携しています。ウェブサイトは単なる広報手段ではなく、過去のリファレンス(参照)質問を蓄積したナレッジベースとしても機能しており、2006年から2013年にかけてはサイトを通じて直接的な質問への回答を行っていました。

Radical Reference 組織概要
項目 詳細
設立年 2004年
拠点 ニューヨーク市(発祥)、現在は分散型
主な構成員 図書館員、学生、情報活動家
主な支援対象 活動家、進歩的団体、独立系ジャーナリスト
主なツール ウェブサイト、メール、リファレンス・キット、ジン

Frequently Asked Questions

Radical Referenceとはどのような組織ですか?

図書館員や情報専門家、学生などが集まり、社会正義を追求する活動家や団体に対して、専門的なリサーチ支援や情報アクセスを提供する分散型のコレクティブです。

なぜ「中立」ではない姿勢を取っているのですか?

情報へのアクセス権そのものが政治的な意味を持つと考えているためです。あえて中立性を放棄し、社会的に意識の高いユーザーや抑圧された人々を支援することを優先しています。

具体的にどのような支援を行ってきたのでしょうか?

デモ参加者への法的情報の提供、ヴィーガンや公共交通機関を重視した地域ガイドの作成、監視社会への対策ガイドの出版など、活動家のニーズに合わせた実用的な情報提供を行っています。

誰でも参加したり利用したりできるのでしょうか?

彼らは分散型の国際的なネットワークであり、主にウェブサイトやメールを通じて連携しています。特に社会正義に関心を持つ活動家やジャーナリストを主な支援対象としています。

どのような方法で情報を伝えていますか?

ウェブサイトでのナレッジ共有のほか、現場での「情報ステーション」の設置、あるいは「ジン」と呼ばれる小冊子の出版など、デジタルとアナログの両面からアプローチしています。

References

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