Fluorescein aqueous solutions, diluted from 10000 to 1 part per million in intervals of ten-fold dilution. At 10000 ppm the solution is a deep red colour. As the concentration decreases, the colour becomes greenish-orange, then a vibrant yellowish-green, with the final 1 ppm sample a very pale yellowish-green.
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ppmppbppt無次元量質量分率

パーツパー表記(ppm/ppb/ppt)の定義と科学的な活用法

🗓 2026年8月11日

科学やエンジニアリングの分野では、極めて微量な成分やわずかな変化を表現するために「パーツパー表記(parts-per notation)」という擬似単位が頻繁に用いられます。これは、全体の量に対して特定の成分がどれだけの割合で含まれているかを示す無次元量(単位を持たない純粋な数値)の一種です。

例えば、水中の汚染物質の濃度や、金属材料の熱膨張率、計測機器の精度などを記述する際に、単純な小数表記では桁数が多くなりすぎて煩雑になるため、これらの表記が非常に便利に機能します。

Visualisation of 1%, 1‰, 1‱, 1 pcm and 1 ppm as fractions of the large block (larger version)

Key Facts

  • 無次元量である: 単位同士で割り算を行うため、最終的な数値に単位は残りません。
  • 代表的な指標: ppm(100万分の1)、ppb(10億分の1)、ppt(1兆分の1)などが一般的です。
  • SI単位系ではない: 国際単位系(SI)の正式な一部ではなく、文脈によって意味が異なる場合があります。
  • 曖昧さのリスク: 「質量」ベースか「モル数」ベースかによって数値が変わるため、厳密な定義が必要です。

パーツパー表記の種類とスケール

パーツパー表記は、分母となる数値によって名称と記号が使い分けられます。日常的に使われるパーセント(%)も、広義にはこの表記体系の一部です。

パーツパー表記の定義一覧
名称 記号 分率(1/x) 指数表記 具体例(時間への換算)
パーセント % 1/100 10-2 1日の中の約14分
パーミル 1/1,000 10-3 1日の中の約90秒
パーミリアド 1/10,000 10-4 1日の中の約9秒
パーセントミル pcm 1/100,000 10-5 1年の中の約5分
パーツパーミリオン ppm 1/1,000,000 10-6 1年の中の約32秒
パーツパービリオン ppb 1/1,000,000,000 10-9 1世紀の中の約3秒
パーツパートリリオン ppt 1/1,000,000,000,000 10-12 100万年の中の約30秒
パーツパークアドリリオン ppq 1/1,000,000,000,000,000 10-15 地球の年齢の中の約2.5分

分野別の具体的な活用事例

化学における濃度表現

化学では、希薄溶液中の溶質濃度を示すために多用されます。特に水溶液の場合、水の密度を 1.00 g/mL と仮定することで、「1 ppm = 1 mg/L」や「1 ppb = 1 μg/L」として簡便に計算されることが一般的です。

Fluorescein aqueous solutions, diluted from 10000 to 1 part per million in intervals of ten-fold dilution. At 10000 ppm the solution is a deep red colour. As the concentration decreases, the colour becomes greenish-orange, then a vibrant yellowish-green, with the final 1 ppm sample a very pale yellowish-green.

物理学・エンジニアリングにおける精度と変化

物理的な特性や計測の不確かさを表す際にも利用されます。例えば、ある合金の熱膨張係数が「1.2 ppm/°C」であれば、温度が1度上がるごとに1メートルあたり1.2マイクロメートルの長さが変化することを意味します。また、レーザー距離計の精度が「1 ppm」である場合、1kmの測定につき1mmの誤差が生じる計算になります。

核磁気共鳴(NMR)分光法

NMRにおける「化学シフト」はppmで表記されます。これは測定周波数と基準周波数の差を比率で示したものであり、装置の磁場強度に依存しない共通の数値として扱うことができます。

表記上の注意点と批判的視点

非常に便利なパーツパー表記ですが、国際度量衡局(BIPM)などの標準化団体からは、いくつかの問題点が指摘されています。

定義の曖昧さ

最大の懸念は、それが質量分率(weight fraction)、モル分率(mole fraction)、あるいは体積分率(volume fraction)のどれを指しているかが明記されないことが多い点です。特に気体を扱う場合、物質の分子量によって質量ベースとモルベースの数値は大きく異なります。これを区別するために、ppmV(体積)やppmw(質量)といった接尾辞が使われることがあります。

言語による数値の乖離

「billion(ビリオン)」や「trillion(トリリオン)」という単語が指す数値は、国や言語(ロングスケールとショートスケール)によって異なる場合があります。このため、BIPMは誤解を避けるためにppbやpptの使用を控えるよう推奨しています。

SI単位系への準拠

厳密なSI準拠の表記では、ppmなどの代わりに「mg/kg」や「μmol/mol」のように、単位を明記して比率を示すことが推奨されます。これにより、無次元量であることを維持しつつ、物理的な意味を明確に伝えることが可能です。

Frequently Asked Questions

ppmとppbの具体的な違いは何ですか?

ppmは「100万分の1」、ppbは「10億分の1」を意味します。つまり、1 ppmは1,000 ppbに相当し、ppbの方がより微量な濃度や変化を表す際に使用されます。

なぜppmは「単位」ではなく「無次元量」なのですか?

ppmは「ある量」を「同じ種類の別の量」で割った比率だからです。例えば「1mg / 1kg」という計算では、質量単位(g)同士が打ち消し合うため、結果として単位のない純粋な数値だけが残ります。

pptという表記にはどのようなリスクがありますか?

一般的にpptは「parts per trillion(1兆分の1)」を指しますが、海洋学などの一部の分野では「parts per thousand(1,000分の1)」として使われることがあります。文脈を確認し、定義を明確にすることが重要です。

SI単位系でppmを正しく書き換えるにはどうすればいいですか?

質量分率であれば「mg/kg」、体積分率であれば「μL/L」のように、分子と分母に同じ次元の単位を組み合わせて表記することで、SI準拠の明確な表現になります。

「uno」という単位について聞いたことがありますが、使えますか?

IUPAPが1999年に無次元量の「1」を表す単位として「uno (U)」を提案しましたが、国際的な支持を得られず、現在はどの標準化団体にも採用されていません。実用的な利用は推奨されません。

References

  1. This is a simplified explanation. Laser rangefinders typically have a measurement "granularity" of one to ten millimeters; thus, the complete specification for distance measurement accuracy might read as follows: "Accuracy ±(1 mm + 1 ppm)". Consequently, a distance measurement of only a few meters would still have an accuracy of ±1 mm in this example.
  2. In the particular case of coefficient of thermal expansion, the change to inches (one of the ) is typically also accompanied by a change to . Since a Fahrenheit-sized interval of temperature is only ⁠ 5 /9⁠ that of a Celsius-sized interval, the value is typically expressed as 10.4 (μ/)/°F rather than 18.7 (μ/)/°C.

📸 フォトギャラリー

Fluorescein aqueous solutions, diluted from 10000 to 1 part per million in intervals of ten-fold dilution. At 10000 ppm the solution is a deep red colour. As the concentration decreases, the colour becomes greenish-orange, then a vibrant yellowish-green, with the final 1 ppm sample a very pale yellowish-green.
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