古生物学会(PalAss)の活動と役割:化石研究の振興と教育への貢献
地球の歴史を紐解く古生物学(化石を通じて過去の生物を研究する学問)の発展には、研究者同士の連携と知識の共有が不可欠です。英国を拠点とする「古生物学会(The Palaeontological Association)」、通称PalAssは、1957年の設立以来、この分野の学術的向上と社会への普及を牽引してきた登録チャリティ団体です。
PalAssは、専門的な研究の促進だけでなく、科学アウトリーチ(専門知識を一般に広める活動)や教育活動にも力を入れており、その影響力は英国国内に留まらず国際的な広がりを持っています。現在は約1,200名の会員を擁し、フィル・ドノヒュー教授が会長、ジョー・ヘラウェル博士がエグゼクティブ・オフィサーを務めています。
Key Facts
- 設立年:1957年
- 法的地位:英国の登録チャリティ団体
- 主な目的:古生物学および関連科学の振興、教育、科学アウトリーチ
- 会員数:約1,200名
- 活動範囲:英国拠点だが、国際的な視野で活動
学術出版と知識の普及
PalAssは、最新の研究成果を世界に発信するため、複数の重要な出版物を手がけています。中心となるのは、学術誌である『Palaeontology』と、その後継誌として位置づけられる『Papers in Palaeontology』(旧『Special Papers in Palaeontology』)の2誌です。
また、年3回発行される「Palaeontology Newsletter」を通じてタイムリーな情報を共有しているほか、重要な古生物相を網羅した書籍シリーズ『Field Guides to Fossils』を出版し、研究者から愛好家まで幅広く活用できるリソースを提供しています。

功績を称える多様なアワード
古生物学への貢献を称え、次世代の育成を目的として、PalAssではキャリアステージや活動内容に応じた多彩な賞を授与しています。
主な賞のカテゴリー
- ラプワース・メダル(Lapworth Medal): 生涯を通じた卓越した業績を称える、学会最高位の賞。
- プレジデント・メダル(President's Medal): キャリア中盤の優れた研究者に贈られる賞。
- ホドソン賞(Hodson Award): キャリア初期の若手研究者による卓越した成果を評価する賞。
- メアリー・アニング賞(Mary Anning Award): 専門職としてではなく、古生物学に多大な貢献をした人物に贈られる賞。
- ガートルード・エルズ賞(Gertrude Elles Award): 高い質のパブリック・エンゲージメント(社会啓発活動)を評価する賞。
受賞者の実績まとめ
以下に、若手研究者の登竜門である「ホドソン賞」と、中堅研究者の功績を称える「プレジデント・メダル」の近年の受賞者の一部をまとめます。
| 年度 | ホドソン賞 受賞者 | プレジデント・メダル 受賞者 |
|---|---|---|
| 2023 | Rachel C.M. Warnock | Richard J. Butler |
| 2022 | Allison C. Daley | Zerina Johanson |
| 2021 | Russell J. Garwood | Anjali Goswami |
| 2020 | Erin E. Saupe | Xu Xing |
| 2019 | Silvia Danise | Mark D. Sutton |
Frequently Asked Questions
古生物学会(PalAss)とはどのような組織ですか?
1957年に設立された英国ベースの登録チャリティ団体で、古生物学およびその関連科学の研究促進、教育、そして一般への普及活動を目的としています。
どのような出版物を発行していますか?
主に学術誌『Palaeontology』と『Papers in Palaeontology』を発行しているほか、年3回のニュースレターや、化石のフィールドガイド書籍シリーズを展開しています。
専門家以外でも評価される賞はありますか?
はい。専門職として雇用されていない方による卓越した貢献を称える「メアリー・アニング賞」が設けられています。
若手研究者向けの支援や評価制度はありますか?
キャリア初期の優れた業績を称える「ホドソン賞」を授与しており、若手研究者のモチベーション向上と評価を支援しています。
学会の規模と運営体制はどうなっていますか?
約1,200名の会員が所属しており、現在はフィル・ドノヒュー教授が会長、ジョー・ヘラウェル博士がエグゼクティブ・オフィサーとして運営を担っています。