Mohawk ironworkers on the Chrysler building, late-1920s
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モホーク族のスカイウォーカー北米の摩天楼を築いた鉄鋼労働者の歴史

🗓 2026年8月8日

北米の主要都市を見上げれば、そこには空を突き刺すような超高層ビルや、海をまたぐ巨大な橋がいくつも存在します。これらの象徴的な構造物の多くは、「スカイウォーカー」という愛称で知られるモホーク族の鉄鋼労働者たちの手によって築かれました。彼らは高度な技術と類まれなる勇気を持って、北米の都市景観を根本から変えた人々です。

主要な事実(Key Facts)

  • 歴史の始まり: 1880年代のセントローレンス川の橋梁建設から鉄鋼業への参入が始まった。
  • 文化的背景: モホーク文化における「身体的な勇気」と、共同体の利益のためにリスクを厭わない精神が、高所作業への適応を後押しした。
  • 広範な貢献: ニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコ、トロント、モントリオールなど、北米全土の主要都市で活動。
  • 象徴的建築物: エンパイアステートビル、ゴールデンゲートブリッジ、CNタワーなど、数多くのランドマークに携わった。
  • 法的権利: 1794年のジェイ条約に基づき、先住民の故郷をまたぐ国境を自由に移動できる権利が認められている。

鉄鋼業への参入と「スカイウォーカー」の誕生

モホーク族が鉄鋼建設の世界に足を踏み入れたのは1886年のことでした。カナダのセントローレンス川に架かる橋の建設現場に、地元のモホーク族の男性たちが未熟練労働者として雇われたのがきっかけです。しかし、彼らは建設の技術的な詳細に強い関心を示し、何より高所に対する恐怖心を持っていないことが判明しました。

この適応力と学習意欲から、彼らは専門的な技能訓練を受け、熟練した鉄鋼労働者へと成長しました。その仕事の質の高さと信頼性はすぐに評判となり、彼らは「ウォーキング・アイアン(walking iron)」と呼ばれる専門職として、北米各地の都市へと派遣されるようになりました。このように仕事のために都市へ移動することを、彼らは「ブーミング・アウト(booming out)」と呼んでいます。

北米の都市景観を形作った足跡

モホーク族の労働者たちは、アメリカとカナダの両国で数多くの歴史的建造物に携わりました。特にニューヨーク市では、1916年のヘルゲートブリッジ建設を皮切りに、ほぼすべての主要プロジェクトに彼らが関与したと言っても過言ではありません。

1920年代には、マンハッタンの摩天楼建設に従事する労働者が増え、ブルックリンには「リトル・コーナウォガ」と呼ばれる彼らのコミュニティが形成されました。1950年代には700人以上のモホーク族がこの地区に居住し、文化的な拠点となりました。

Mohawk ironworkers on the Chrysler building, late-1920s

地域別の主な貢献事例

  • ニューヨーク州: クライスラービル、エンパイアステートビル、ジョージ・ワシントン・ブリッジ、ワールドトレードセンター(旧・新両方)など。
  • カリフォルニア州: ゴールデンゲートブリッジ、サンフランシスコ・ベイブリッジ。
  • イリノイ州: シアーズタワー(シカゴ)。
  • カナダ(オンタリオ・ケベック・BC州): CNタワー(トロント)、ジャック・カルティエ橋(モントリオール)、ライオンズゲートブリッジ(バンクーバー)など。

また、彼らの貢献は単なる建設に留まりません。2001年の世界貿易センタービル崩落後、グラウンド・ゼロでの救助活動および新センターの再建にも多くのモホーク族が尽力しました。

社会的・法的評価とレガシー

モホーク族の鉄鋼労働への貢献は、公的にも高く評価されています。2015年には、アメリカ造幣局が彼らの「ハイアイアン(高所鉄鋼作業)」への貢献を称え、モホーク族の労働者をデザインした1ドル硬貨を発行しました。

また、法的な側面でも重要な先例があります。1927年の連邦裁判所での判決により、モホーク族は先住民の故郷が国境をまたいでいるため、カナダとアメリカの間を自由に往来できる権利が法的に認められました。これにより、彼らは国境に縛られることなく、北米全土の建設現場でその腕を振るうことができたのです。

地域 代表的な建築物・橋梁
ニューヨーク エンパイアステートビル、クライスラービル、ブルックリン橋、ワールドトレードセンター
サンフランシスコ ゴールデンゲートブリッジ、サンフランシスコ・ベイブリッジ
シカゴ シアーズタワー
トロント CNタワー
モントリオール ジャック・カルティエ橋、トゥール・テルス
バンクーバー ライオンズゲートブリッジ、フェアモントホテル

Frequently Asked Questions

なぜモホーク族は高所作業に適していたのですか?

モホーク文化において「身体的な勇気」が重視され、共同体のためにリスクを取るという倫理観が根付いていたことが、高所への恐怖心を克服し、危険な作業に従事する精神的な基盤となったと考えられています。

「スカイウォーカー」とはどういう意味ですか?

これは、超高層ビルの鉄骨の上を自在に歩き、建設作業を行うモホーク族の鉄鋼労働者たちに贈られた敬意を込めたニックネームです。

彼らが国境を自由に越えられたのはなぜですか?

1794年のジェイ条約に基づき、彼らの先祖伝来の土地が現在のカナダアメリカの国境をまたいでいたため、法的に自由な往来が認められていたからです。

「リトル・コーナウォガ」とは何ですか?

1920年代から1970年代にかけてニューヨークのブルックリンに存在した、モホーク族を中心とした先住民の居住区(エスニック・エンクレイブ)のことです。

現代でもモホーク族は建設業に携わっていますか?

はい。21世紀に入った現在でも、彼らは高層ビルや橋梁の建設現場で活動を続けています。

References

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  2. "Indigenous Brooklyn: Ironworking, Little Caughnawaga, and Kanien'kehá:ka Nationhood in the Twentieth Century". . Retrieved June 4, 2024.
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