La Moneda pictured on September 11, 1973 after being bombed
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ラ・モネダ宮殿チリ大統領府サンティアゴ新古典主義建築ホアキン・トエスカ

ラ・モネダ宮殿チリの歴史と権威を象徴する新古典主義の傑作

🗓 2026年8月12日

チリの首都サンティアゴの中心部に位置するラ・モネダ宮殿(Palacio de La Moneda)は、単なる政府機関の建物ではなく、この国の激動の歴史を物語る象徴的な建造物です。現在はチリ共和国大統領の執務室として、また内務大臣や大統領府事務局などの重要ポストの拠点として機能しています。

市街地のシビック・ディストリクトに位置し、北をモネダ通り、南をアラメダ通りに囲まれたこの宮殿は、その荘厳な外観で訪れる人々を圧倒します。

Main facade of the Palacio de La Moneda

主要な事実(Key Facts)

  • 用途: チリ共和国大統領府および政府主要閣僚の執務室。
  • 建築様式: ラテンアメリカで唯一の純粋なイタリアン・新古典主義様式。
  • 建設期間: 1784年に着工し、1805年に完成。
  • 元来の目的: スペイン植民地時代の造幣局(Mint House)として建設。
  • 設計者: イタリア人建築家ホアキン・トエスカ。

建築の美学と構造

ラ・モネダ宮殿は、ローマ・ドリス式の要素を取り入れた新古典主義(古代ギリシャやローマの建築様式を復興させたスタイル)の純粋な例として知られています。水平線を強調した長方形の構成は、国家の安定と強固な権威を視覚的に表現しています。

建設には、チリ国内各地から集められた最高級の素材が使用されました。ポルパイコ産の石灰岩、マイポ川の砂、サン・クリストバル山やセロ・ブランコ産の石材、さらにはバルディビア産のオークやサイプレス材、スペイン・ビスカヤ産の金属製品などが投入され、壁の厚さは1メートルを超える堅牢な造りとなっています。

La Moneda Palace in 1872, as pictured by Recaredo Santos Tornero in Chile Ilustrado

内部は複数のパティオ(中庭)を中心に構成されており、エントランスホールとなる「大砲の中庭(Patio de los Cañones)」、屋根付きの中庭、そして大統領の公式行事に使用される「オレンジの中庭(Patio de los Naranjos)」の3つが特徴的です。

造幣局から大統領府への変遷

もともとこの建物は、1814年から1929年まで貨幣を製造する造幣局として機能していました。しかし、1845年のマヌエル・ブルネス大統領時代に政府の拠点および大統領の公邸へと転用されました。その後、1930年には宮殿の正面に「憲法広場(Plaza de la Constitución)」が整備され、政治の中心地としての景観が整えられました。

Military parade in front of the Palacio de La Moneda in 1944

20世紀に入ると、さらなる拡張が行われました。1929年には、サンティアゴのメインストリートであるアラメダ通りに面したファサード(正面外観)を設けるため、元の設計を忠実に再現した3階建ての別館が追加されました。

激動の歴史と再生

ラ・モネダ宮殿の歴史の中で最も悲劇的な出来事は、1973年9月11日の軍事クーデターです。チリ空軍による激しい攻撃を受け、宮殿は甚大な被害を被りました。この日、サルバドール・アジェンデ大統領は宮殿内で自ら命を絶ちました。

La Moneda pictured on September 11, 1973 after being bombed

1981年までに修復作業が完了しましたが、当時の惨禍を忘れないために一部の弾痕が意図的に保存されています。また、この修復期間中、アウグスト・ピノチェト独裁者が攻撃時に脱出できるよう、広場地下に「バンカー」と呼ばれる地下オフィス複合施設が建設されました。

その後、エドゥアルド・フレイ・ルイス=タグレ大統領時代に外壁が白く塗り替えられ、リカルド・ラゴス大統領時代には中庭が一般に開放されました。特に、大統領が一般市民として出入りするために使われてきた「モランデ80」の門が再開通したことは、民主主義への回帰という強い象徴的な意味を持っています。

現代のラ・モネダと文化施設

2010年の独立200周年を記念して、宮殿の南側に「市民広場(Plaza de la Ciudadanía)」が整備されました。この広場は現代的な都市設計の傑作と評されており、地下にはチリの文化や歴史を展示する「ラ・モネダ文化センター」が併設されています。

また、観光客に人気の高いのが、伝統的な衛兵交代式です。1850年代から続くこの儀式は、馬上の騎兵隊や軍楽隊による華やかなパレードで構成され、約30分にわたって行われます。

Changing of the Guard

宮殿の概要まとめ

ラ・モネダ宮殿の基本データ
項目 詳細
建築様式 新古典主義(イタリアン・スタイル)
設計者 ホアキン・トエスカ(後任:アグスティン・カバジェロ)
建設期間 1784年 〜 1805年
主な素材 石灰岩、砂、オーク、サイプレス、スペイン製金属
主要施設 大統領執務室、閣僚室、文化センター(地下)

Frequently Asked Questions

ラ・モネダ宮殿は一般に見学できますか?

はい、リカルド・ラゴス大統領の時代以降、特定の時間帯に内部の中庭などが一般に公開されています。また、地下の文化センターは常設の展示施設として利用可能です。

衛兵交代式はいつ見ることができますか?

交代式は2日おきに開催されます(奇数月は奇数日、偶数月は偶数日)。時間は平日は午前10時、週末は午前11時から行われます。

なぜ「ラ・モネダ」と呼ばれているのですか?

「La Moneda」はスペイン語で「造幣局」を意味します。もともとこの建物がチリの貨幣を製造する施設として建設されたため、その名がそのまま定着しました。

建物に弾痕が残っているのはなぜですか?

1973年の軍事クーデター時に受けた攻撃の跡です。歴史的な教訓として、また当時の出来事を記憶にとどめるために、あえて修復せずに保存されています。

「モランデ80」の門にはどのような意味がありますか?

この門は、大統領が儀礼的な手続きを省き、一人の市民として宮殿に出入りするための特別な入り口です。また、クーデター後にアジェンデ大統領の遺体が運び出された場所でもあり、深い政治的・感情的な象徴性を持っています。

References

  1. Andrew Benson; Melissa Graham (2009). The Rough Guide to Chile. Penguin. p. 94.  . Retrieved 10 December 2011.
  2. "www.letsgochile.com: La Moneda Palace". Archived from the original on 2019-01-25. Retrieved 2012-07-25.
  3. "Palacio de La Moneda". Plataforma Arquitectura. 3 July 2018. Retrieved 18 February 2021.
  4. Changing of the Guard
  5. Palacio de la Moneda UNESCO website, retrieved 2 February 2013.
  6. Rodríguez, Hernán (1983). Palacio de la Moneda (in Spanish). Santiago: Dibam.
  7. Palacio de la Moneda Archived 2017-05-13 at the ARQHYS.com Architecture and Construction team, ARQHYS.com, retrieved 4 February 2013.
  8. Centro Cultural Palacio La Moneda – Plaza de la Ciudadanía/Undurraga Devés Arquitectos David Basulto, Plataforma Arquitectura, retrieved 2 February 2013.
  9. Palacio La Moneda Cultural Center will exhibit Latin American gold and silver artwork[] ThisisChile.cl, 31 May 2010, retrieved 4 February 2013.

📸 フォトギャラリー

La Moneda pictured on September 11, 1973 after being bombed
La Moneda Palace in 1872, as pictured by Recaredo Santos Tornero in Chile Ilustrado
Military parade in front of the Palacio de La Moneda in 1944
Main facade of the Palacio de La Moneda
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