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ラ・ガリタ・カルデラ超巨大火山フィッシュキャニオン凝灰岩コロラド州サンファン山脈

ラ・ガリタ・カルデラ:地球史上最大級の超巨大噴火の痕跡

🗓 2026年8月10日

アメリカ合衆国コロラド州南西部のサンファン山脈、クリードの町周辺には、かつて地球を震撼させた巨大な火山の跡が存在します。それがラ・ガリタ・カルデラです。現在は活動を停止した死火山となっていますが、ここから発生した噴火は、地球の歴史においても最大規模の火山活動の一つとして知られています。

Key Facts

  • 噴火規模:火山爆発指数(VEI)は最高ランクの「8」に相当。
  • 放出量:約5,000立方キロメートルの火山物質(フィッシュキャニオン凝灰岩)を放出。
  • エネルギー:人類史上最大の爆弾「ツァーリ・ボンバ」の約5,000倍のエネルギーを放出したと推定。
  • 形状:約35km × 75kmの楕円形をした巨大な陥没地(カルデラ)。
  • 時期:約2,800万年前(漸新世)に最大規模の噴火が発生。

超巨大噴火の衝撃と規模

ラ・ガリタ・カルデラを形成した噴火は、新生代において3番目に大きな規模であったと考えられています。このとき放出されたフィッシュキャニオン凝灰岩(火砕流堆積物)は、少なくとも28,000平方キロメートルという広大な範囲を覆い、その平均的な厚さは約100メートルに達しました。

このエネルギーの凄まじさは、現代の火山と比較するとより明確になります。例えば、1980年のセントヘレンズ山噴火の放出量は約1立方キロメートルでしたが、ラ・ガリタのそれは約5,000立方キロメートルと、桁違いの規模でした。また、6,600万年前の白亜紀・古第三紀境界の大量絶滅を引き起こした小惑星衝突(TNT換算で100テラトン)と比較すると、その威力は約420分の1程度ですが、地球上の火山活動としては比類なき衝撃であったと言えます。

地質学的特徴と構成

このカルデラを構成する主な岩石はデイサイトです。デイサイトとは、二酸化ケイ素(シリカ)を多く含む火山岩で、粘性が高く爆発的な噴火を引き起こしやすい性質を持っています。フィッシュキャニオン凝灰岩は、その膨大な量にもかかわらず、岩石学的な組成が均一な単一の冷却ユニットを形成しているのが特徴です。

また、カルデラ内部には、玄武岩(低シリカ)とデイサイト(高シリカ)の中間的な性質を持つ安山岩の溶岩流も広く分布しています。さらに、フィッシュキャニオン凝灰岩の噴火直前には、パゴサピーク・デイサイトと呼ばれる特異な岩石層が形成されました。これは溶岩のような性質と溶結凝灰岩のような性質を併せ持っており、低エネルギーの火砕噴火によって約200〜300立方キロメートルの体積で堆積したと考えられています。

カルデラの構造と特定までの道のり

ラ・ガリタ・カルデラは、縦横それぞれ約35kmおよび75kmという巨大な楕円形をしています。しかし、そのあまりの大きさと、長い年月をかけた浸食の影響により、科学者がその正確な全貌とサイズを特定するまでに30年以上もの時間を要しました。

ラ・ガリタ・カルデラの概要まとめ

ラ・ガリタ・カルデラの主要データ
項目 詳細
所在地 アメリカ合衆国コロラド州ミネラル郡(サンファン山脈)
最大噴火時期 約2,801万年前(±0.04万年)
噴出物の体積 約5,000 km³
主要岩石 デイサイト、安山岩
カルデラサイズ 約35 km × 75 km
現在の状態 死火山(活動停止)

Frequently Asked Questions

ラ・ガリタ・カルデラは現在も活動していますか?

いいえ、現在は死火山(extinct volcano)とされており、活動は停止しています。

「フィッシュキャニオン凝灰岩」とは何ですか?

ラ・ガリタ・カルデラの超巨大噴火によって放出された、デイサイト質の火砕流堆積物のことです。非常に広範囲にわたり、厚い層を形成しています。

この噴火はどのくらい強力だったのでしょうか?

人類が作った最大の爆弾であるツァーリ・ボンバの約5,000倍のエネルギーを持っていたと推定されており、地球史上でも指折りの強力なスーパーボルケーノイベントの一つです。

カルデラの形に特徴はありますか?

はい。正円ではなく、約35km × 75kmという細長い楕円形(oblong)をしているのが特徴です。これは爆発的な起源を持つ多くのカルデラに見られる傾向です。

パゴサピーク・デイサイトとはどのような岩石ですか?

フィッシュキャニオン凝灰岩の噴火直前に形成された岩石で、溶岩のような高い粘性と、火砕流のような堆積特性の両方を併せ持つ非常に珍しいユニットです。

References

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