コスモス197号:ソ連の機密技術開発を担ったDS-U2-V衛星
1960年代の宇宙開発競争において、旧ソビエト連邦は数多くの衛星を打ち上げ、多様な技術実証を行っていました。その一翼を担ったのが、1967年末に軌道投入されたコスモス197号(Kosmos 197)です。この衛星は、ドニエプロペトロフスク・スプートニク計画の一環として開発され、当時のソ連軍にとって極めて重要な機密技術の実験を目的として運用されました。
主要スペックと基本データ
コスモス197号は、ユージュノエ設計局によって製造された「DS-U2-V」型衛星の3番目の機体です。打ち上げ時の質量は325kgに及び、当時の技術水準における標準的な技術実証衛星としての構成を持っていました。
| 項目 | 詳細内容 |
|---|---|
| 衛星タイプ | DS-U2-V |
| 製造元 | ユージュノエ設計局 |
| 打ち上げ日 | 1967年12月26日 |
| 打ち上げロケット | Kosmos-2I 63SM |
| 運用期間 | 34日間 |
| 軌道投入地点 | カプスチン・ヤール(サイト86/4) |
打ち上げから軌道投入までの経緯
1967年12月26日、GMT(グリニッジ標準時)09時01分59秒、カプスチン・ヤールの第86/4サイトからKosmos-2I 63SMロケットによって打ち上げられました。ミッションは成功し、衛星は計画通りに低地球軌道(LEO:地球に近い高度を周回する軌道)へと投入されました。
軌道投入後、この衛星には「コスモス197」という名称が与えられたほか、国際的な識別番号として「1967-126A」、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)のカタログ番号では「03079」として登録されました。
軌道特性とミッションの終焉
コスモス197号は、地球を約91.5分で一周する周期で運用されていました。軌道傾斜角は48.5度であり、近地点(地球に最も近づく点)の高度は217km、遠地点(最も遠ざかる点)の高度は486kmという楕円軌道を描いていました。
この衛星の運用期間は短く、打ち上げから約1ヶ月後の1968年1月30日に軌道を離脱し、大気圏に再突入して消滅しました。全34日間のミッションを通じて、ソ連軍が求める機密性の高い技術開発実験が遂行されたと考えられています。
Key Facts
- 機密ミッション:ソ連軍のための機密技術開発実験を目的として運用された。
- 機体系統:DS-U2-Vシリーズの全4機のうち、3番目に打ち上げられた個体である。
- 短期間の運用:1967年12月26日の打ち上げから1968年1月30日の落下まで、わずか34日間のみ活動した。
- 設計・製造:ウクライナのユージュノエ設計局が開発を担当した。
Frequently Asked Questions
コスモス197号の主な目的は何でしたか?
ソビエト連邦の軍事目的における機密技術の開発および実験を行うために運用されました。
どのロケットを使用して打ち上げられましたか?
Kosmos-2I 63SMというキャリアロケットが使用されました。
衛星の寿命はどのくらいでしたか?
打ち上げから大気圏再突入まで、合計で34日間の運用期間でした。
DS-U2-Vとはどのような衛星ですか?
ユージュノエ設計局が製造した衛星シリーズであり、コスモス197号はそのシリーズの中で3番目に打ち上げられた機体です。
打ち上げ場所はどこでしたか?
カプスチン・ヤールのサイト86/4から打ち上げられました。