コスモス196号:太陽活動と上層大気を調査したソ連の科学衛星
1960年代、宇宙開発競争の真っ只中にあったソビエト連邦は、地球を取り巻く環境の解明に注力していました。その一環として打ち上げられたのが、コスモス196(Kosmos 196)です。この衛星は、太陽の活動が地球の上層大気にどのような影響を及ぼすかを詳細に分析することを目的とした科学ミッションを担っていました。
コスモス196は、ドニエプロペトロフスク・スプートニク計画に基づいて開発された「DS-U1-G」という形式の衛星であり、同型機としては2機目の運用となりました。設計と製造は、当時のソ連の主要な宇宙開発拠点であったユジノエ設計局が担当しました。
Key Facts
- ミッション目的:太陽活動が地球上層大気に与える影響の調査
- 打ち上げ日:1967年12月19日
- 機体重量:352 kg
- 運用期間:約201日間(1968年7月7日に大気圏再突入)
- 開発元:ユジノエ設計局(Yuzhnoye Design Office)
打ち上げと軌道投入のプロセス
コスモス196の旅は、カプースチン・ヤールの第86/1発射場から始まりました。1967年12月19日、GMT(グリニッジ標準時)06時30分07秒に、コスモス 63S1ロケットによって宇宙へと送り出されました。
打ち上げは成功し、衛星は計画通りに低地球軌道(LEO)へと投入されました。低地球軌道とは、一般的に高度2,000km以下の地球に近い軌道のことです。軌道投入後、この衛星には「コスモス196」という名称が与えられ、国際的な識別番号として「1967-125A」、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)のカタログ番号として「03074」が割り当てられました。
技術仕様と運用の詳細
機体は重量352kgのコンパクトな設計でありながら、高度な科学観測を可能にする構成となっていました。コスモス196が周回した軌道は、地球に近い地点(近地点)が223km、最も遠い地点(遠地点)が860kmという楕円形状でした。
軌道傾斜角は49.0度に設定され、地球を一周する周期はわずか95.5分という高速な巡航を繰り返しました。これにより、地球のさまざまな領域における上層大気のデータを効率的に収集することができました。
| 項目 | 詳細内容 |
|---|---|
| 衛星形式 | DS-U1-G |
| 打ち上げ質量 | 352 kg |
| 近地点高度 | 223 km |
| 遠地点高度 | 860 km |
| 軌道周期 | 95.5 分 |
| 軌道傾斜角 | 49.0° |
ミッションの終焉
コスモス196は、打ち上げから約2ヶ月後の1968年2月7日にその運用任務を完了しました。その後も軌道上に留まっていましたが、徐々に高度を下げ、最終的に1968年7月7日に大気圏へ再突入し、燃え尽きたことでその役割を完全に終えました。打ち上げから消滅まで、合計で201日間の宇宙滞在となりました。
Frequently Asked Questions
コスモス196の主な目的は何でしたか?
太陽の活動が地球の上層大気にどのような影響を与えるかを研究し、データを収集することが主な目的でした。
この衛星はどこで製造されましたか?
ソ連のユジノエ設計局(Yuzhnoye Design Office)によって製造されました。
打ち上げに使用されたロケットは何ですか?
コスモス 63S1というキャリアロケットが使用されました。
運用期間はどのくらいでしたか?
1967年12月19日の打ち上げから、1968年7月7日の大気圏再突入まで、合わせて201日間でした。
DS-U1-Gとは何ですか?
コスモス196が採用していた衛星の形式(タイプ)の名称です。同形式の衛星としては、コスモス108に次いで2番目に打ち上げられました。