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It Takes Two共働き夫婦の葛藤と愛を描いた80年代米シットコム

🗓 2026年8月16日

1980年代初頭、アメリカのテレビ界では家族のあり方や夫婦の役割が変化し始めていました。そんな時代背景を反映して制作されたのが、ABCで放送されたシットコムIt Takes Twoです。本作は、キャリアを追求する夫婦が直面する現実的な悩みと、それを乗り越えようとする絆をユーモアたっぷりに描いた作品です。

Key Facts

  • 放送期間:1982年10月14日から1983年4月28日まで(全22話)
  • クリエイター:『Soap』や『Benson』を手掛けたスーザン・ハリス
  • 主演:リチャード・クレンナとパティ・デューク・アスティン
  • 舞台:シカゴの高級高層マンションに住むクイン一家
  • 特筆点:放送終了後、セットの一部が伝説的 sitcom『ゴールデンガールズ』に再利用された

物語の核心:キャリアと家庭のバランス

物語の中心となるのは、シカゴで外科医として働くサム・クインと、その妻モリーです。かつてのモリーは献身的な主婦でしたが、自己実現を求めて法科大学院へ進学し、地方検事補(assistant D.A.)としての道を歩み始めます。

夫婦ともに多忙な専門職となったことで、かつてのような穏やかな家庭生活は一変しました。サムは温かい食事や家事のサポートを懐かしみ、モリーは仕事の疲れから夜の夫婦生活にまで影響が出るほど多忙な日々を送ります。しかし、彼らは優れたコミュニケーション能力を持っており、対話と妥協を通じて、夫婦の情熱を取り戻そうと奮闘します。

また、興味深い変化として描かれたのが「政治的視点」のズレです。もともとリベラルな考えを持つサムに対し、検事としての経験を積んだモリーは次第に保守的で厳格な考えを持つようになります。この価値観の相違が家庭内での激しい議論を巻き起こしますが、サムの機知に富んだ温かい説得が、精神的に追い詰められたモリーを支える救いとなりました。

個性豊かな登場人物たち

クイン家の賑やかさを彩るのは、個性的な家族と友人たちです。高校生で快活な娘のリサ(ヘレン・ハント)と、ロックミュージシャンを志し独立したものの、都合よく親に頼る18歳の息子アンディ(アンソニー・エドワーズ)という、思春期の子どもたちが物語に活気を与えています。

さらに、モリーの母親である「ママ」の遠慮のない率直なコメントが笑いを誘い、サムの同僚であるウォルター・チャイケン医師や、モリーが関わる事件を裁くキャロライン・フィリップス判事などが、彼らの社会的な人間関係を広げています。

制作の舞台裏と音楽的演出

本作は、Witt/Thomas/Harris Productionsによって制作され、音楽面ではジョージ・アリソン・ティプトンが担当しました。主題歌「Where Love Spends the Night」は、ポール・ウィリアムズとクリスタル・ゲイルによるデュエット曲で、アコースティックギターを基調とした心地よい子守唄のような旋律が特徴です。放送期間中に、歌唱パートを一部変更した2つのバージョンが使用されました。

また、ゲスト出演にも注目が集まりました。特に第3話「Death Penalty」では、ベテラン女優キム・スタンリーが出演。死刑制度を巡るサムとモリーの激しい対立というシリアスなテーマを扱いながら、人間ドラマとしての深みを演出しました。

番組終了後の意外な遺産

わずか1シーズンで終了したものの、本作は珍しく地方局での再放送が行われました。また、出演者のパティ・デューク・アスティンは、後に女性大統領を主人公とした先駆的なドラマ『Hail to the Chief』に出演しています。

最も驚くべきは、セットの再利用です。クイン家のキッチンセットは、1985年に始まった大ヒット作『ゴールデンガールズ』のキッチンとしてそのまま転用されました。壁紙の色や窓の外の景色(シカゴのビル群からマイアミのヤシの木へ)などの細かな変更はありましたが、基本構造はそのまま7年間にわたって使用され続けました。

作品概要まとめ

『It Takes Two』基本データ
項目 詳細
原題 It Takes Two
制作国 アメリカ合衆国
放送局 ABC
エピソード数 22話
主な出演者 リチャード・クレンナ、パティ・デューク・アスティン
制作会社 Witt-Thomas-Harris Productions

Frequently Asked Questions

このドラマの主なテーマは何ですか?

専門職を持つ夫婦が、キャリアの追求と家庭生活の維持という、相反する課題にどう向き合い、妥協点を見つけるかという「ワークライフバランス」と「夫婦の絆」がメインテーマです。

もともとのタイトル案はありましたか?

はい。当初は『For Better or Worse』というタイトルで計画されていました。

『ゴールデンガールズ』との関係は何ですか?

直接的なストーリーの繋がりはありませんが、物理的なセット(キッチン)がそのまま再利用されたという制作上の繋がりがあります。

どのようなキャストが出演していましたか?

主演のリチャード・クレンナとパティ・デューク・アスティンのほか、若き日のヘレン・ハントやアンソニー・エドワーズが出演しており、後のスターたちが顔を揃えていました。

物語の中で夫婦の価値観が対立するシーンはありますか?

あります。特にモリーが検事として活動し始めたことで、リベラルなサムと保守的な考えに傾いたモリーの間で、政治的な議論や死刑制度への考え方の違いによる衝突が描かれています。

References

  1. David Marc, Robert J. Thompson (1995). Prime Time, Prime Movers. Syracuse University Press, 1992.  .
  2. Television/radio age, Volume 32. Television Editorial Corp., 1985.
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  4. Lina. "The TV Ratings Guide: 1982-83 Ratings History -- Soap Bubbles Rise, Several Veterans Part and NBC Renews Poorly Rated Masterpieces". Retrieved April 1, 2018.
  5. Vincent Terrace (1993). Television character and story facts. McFarland & Co., 1993.  .
  6. Vincent Terrace. Encyclopedia of Television. VNR AG, 1985.  .