写真の世界において、フィルムのサイズや形状を統一することは、カメラメーカーとフィルム製造者の互換性を保つために不可欠です。その中心的な役割を担っているのがISO 732という国際規格です。この規格は、主に「中判フィルム」と呼ばれる中フォーマットのロールフィルムに関する寸法や仕様を定義しています。
もともとこれらのフィルム形式や名称は、規格化される以前にコダック社によって開発されました。その後、業界の標準としてISOによって正式に定義されるに至ったという歴史があります。
Key Facts
- ISO 732は中判写真フィルムの寸法、バッキングペーパー、スプールを規定する国際規格である。
- 120、220、620フィルムは同じ幅を共有しているが、127フィルムはそれらより幅が狭い。
- 時代の変化に伴い、127や620といった旧式フィルムの仕様は規格から削除された。
- 最新の版では、現像済みフィルムの識別に関するISO 1048の内容が統合されている。
ISO 732規格の変遷と歴史
ISO 732は、時代のニーズに合わせて何度か改訂が行われてきました。それぞれの版で、どのフィルム形式をサポートするかが変更されています。
第2版(1982年)から第3版(1991年)へ
1982年の第2版では、127、120、620という3種類のロールフィルムの寸法が詳細に規定されていました。しかし、1991年の第3版になると、写真業界でほとんど使われなくなった127および620フィルムの仕様が削除されました。代わりに、新しく220ロールフィルムの仕様が追加されました。
最新の規格(2000年版)
2000年に発行された現在の版では、以前に独立していたISO 1048(露光済みロールフィルムの識別に関する規格)が統合されました。これにより、フィルムの物理的な寸法だけでなく、管理上の識別方法までが一つの規格にまとめられています。
中判フィルムの形式と特徴
中判フィルムは、その幅によっていくつかのグループに分けられます。特に120、220、620の3種類は、フィルム自体の幅が共通しているため、密接に関連したフォーマットと言えます。一方で、127フィルムはこれらよりも幅が狭く、異なる設計となっています。
| フィルム形式 | 幅の特性 | 規格上のステータス |
|---|---|---|
| 120 / 220 / 620 | 共通の幅 | 120/220は継続、620は削除 |
| 127 | 狭い幅 | 規格から削除(旧式) |
Frequently Asked Questions
ISO 732とはどのような規格ですか?
中判写真フィルムのロール寸法、およびそれを保持するスプールやバッキングペーパー(裏紙)のサイズを定めた国際標準規格です。
120、220、620フィルムに共通点はありますか?
はい、これら3つのフォーマットはフィルムの幅が同じであるという共通点を持っています。
なぜ127や620フィルムは規格から外れたのですか?
写真業界においてこれらの形式が時代遅れとなり、実用的な需要がほとんどなくなったため、1991年の改訂で仕様から除外されました。
最新のISO 732にはどのような内容が含まれていますか?
フィルムの寸法規定に加え、以前のISO 1048で定められていた「露光済みフィルムの識別方法」に関する仕様が統合されています。
これらのフィルム形式は誰が作ったものですか?
ISOによる標準化が行われる前に、コダック社によって開発されました。