SOFIA was an infrared telescope in an aircraft, allowing high altitude observations
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赤外線望遠鏡天文学電磁スペクトルジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡ボロメータ

赤外線望遠鏡の仕組みと進化宇宙の不可視な光を捉える技術

🗓 2026年8月11日

宇宙に存在する、絶対零度以上の温度を持つあらゆる天体は、電磁波というエネルギーを放射しています。私たちが目で捉えることができる「可視光」以外にも、宇宙にはガンマ線やX線、紫外線、そして赤外線といった多様な波長の光が溢れています。赤外線望遠鏡は、この目に見えない赤外線領域を検知することで、可視光では捉えきれない宇宙の深淵を明らかにする重要なツールです。

Key Facts

  • 赤外線の検知:可視光よりも波長が長い赤外線を捉え、低温の天体や塵に隠れた天体を観測する。
  • 冷却の重要性:検出器自体の熱によるノイズを防ぐため、極低温まで冷却する必要がある。
  • 観測場所の多様性:地上、航空機、宇宙空間の3つの形態で運用される。
  • 大気の影響:地上の水蒸気が赤外線を吸収するため、高地や宇宙空間での観測が有利となる。

赤外線観測を可能にした技術的歩み

赤外線望遠鏡の誕生までには、熱を電気的に測定する技術の進化がありました。1800年にウィリアム・ハーシェルが赤外線を発見して以来、研究は加速しました。1878年にはサミュエル・ピアポイント・ラングリーが、微小な温度変化を検知できる高感度計であるボロメータを開発し、同時期にトーマス・エジソンもタシメーターを用いて太陽コロナの熱を測定しました。

20世紀に入ると、検出技術はさらに高度化します。1950年代には液体窒素で冷却した硫化鉛検出器が導入され、1959年から1961年にかけてハロルド・ジョンソンが近赤外線光度計を開発したことで、数千もの恒星の測定が可能となりました。そして1961年、フランク・ロウが液体ヘリウムで冷却するゲルマニウム・ボロメータを発明したことが、現代の赤外線望遠鏡へと繋がる決定的な転換点となりました。

観測プラットフォームの変遷と特徴

赤外線望遠鏡は、その設置場所によって観測効率と目的が異なります。

地上望遠鏡

初期の赤外線観測は地上から始まりました。しかし、地球の大気中に含まれる水蒸気が赤外線を吸収してしまうため、視認性を高めるために乾燥した気候の高山地帯に設置されるのが一般的です。

航空機および気球による観測

大気の影響を減らすため、1960年代には気球を用いて高度約40kmまで望遠鏡を上昇させる試みがなされました。その後、ロケットや航空機への搭載が進み、カイパー航空天文台(KAO)などが運用されました。2010年には、NASAとドイツ航空宇宙センターの共同プロジェクトにより、ボーイング747に17トンの望遠鏡を搭載したSOFIA(成層圏赤外線天文台)が運用され、成層圏からの高精度な観測を実現しました。

SOFIA was an infrared telescope in an aircraft, allowing high altitude observations

宇宙望遠鏡

大気による干渉を完全に排除できるのが宇宙望遠鏡です。1983年に打ち上げられた赤外線天文衛星(IRAS)は、天の川銀河の中心部や他の銀河に関する貴重なデータをもたらしました。そして現在、太陽光発電で駆動するジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)が、かつてない解像度で宇宙の初期姿を捉えています。

ภาพประกอบบทความ

赤外線望遠鏡の性能比較

可視光の波長が約0.4μmから0.7μmであるのに対し、赤外線天文学では0.75μmから1000μm(1mm)という非常に広い範囲をカバーします。

主要な赤外線宇宙望遠鏡の仕様
望遠鏡名 打ち上げ年 観測波長範囲
IRAS 1983年 5–100 μm
ISO 1996年 2.5–240 μm
スピッツァー 2003年 3–180 μm
あかり (Akari) 2006年 2–200 μm
ハーシェル 2009年 55–672 μm
WISE 2010年 3–25 μm
JWST 2021年 0.6–28.5 μm

Frequently Asked Questions

なぜ赤外線望遠鏡は冷却する必要があるのですか?

赤外線は「熱」として感知されるため、望遠鏡自体の温度が高いと、装置から出る熱放射がノイズとなり、微弱な天体からの信号をかき消してしまうからです。そのため、液体ヘリウムなどの冷却材を用いて極低温に保つ必要があります。

地上望遠鏡と宇宙望遠鏡の最大の違いは何ですか?

最大の違いは地球の大気の影響です。地上の望遠鏡は水蒸気によって赤外線が吸収されてしまいますが、宇宙望遠鏡は真空状態で観測するため、あらゆる波長の赤外線をクリアに捉えることができます。

赤外線望遠鏡で何が見えるようになるのですか?

可視光では遮られて見えない宇宙塵(ガスや塵の雲)を透過して、その内部で誕生している星や、非常に低温で光が弱い天体、あるいは遠方すぎて赤方偏移した古い銀河などを観測できます。

SOFIAのような航空機望遠鏡のメリットは何ですか?

宇宙望遠鏡ほどの完全な真空ではありませんが、地上の大部分の水蒸気層を突破して成層圏で観測できるため、地上よりも遥かに高い精度で観測でき、かつ宇宙望遠鏡とは異なりメンテナンスや機器の更新が容易であるという利点があります。

References

  1. SPACE OBSERVATORY TO STUDY THE FAR, THE COLD AND THE DUSTY, NASA press kit, 2003
  2. Timeline Archived 2010-06-18 at the Caltech
  3. "Ask An Infrared Astronomer: Infrared Telescopes". coolcosmos.ipac.caltech.edu. Archived from the original on 2003-11-25.
  4. Hamilton, J. (2010, July 2) NASA's flying telescope sees early success. National Public Radio. Retrieved from https://www.npr.org/2010/07/02/128015118/nasas-flying-telescope-sees-early-success
  5. "NASA launches infrared telescope to scan entire sky". www.cnn.com. Retrieved 2023-11-14.
  6. JPL: Herschel Space Observatory: Related Missions

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