地球の地表に広く分布し、大陸地殻の大部分を構成しているのがグラニトイド(花崗岩類)と呼ばれる粗粒の火成岩グループです。一般的に「花崗岩」という言葉が使われることが多いですが、地質学的な定義において花崗岩はグラニトイドという大きなカテゴリーの中の一つの種類に過ぎません。
グラニトイドは、主に石英、斜長石、アルカリ長石という3つの鉱物グループで構成されています。これらの鉱物の含有比率によって、斜長石に富むトナライトから、アルカリ成分が多いサイエナイト、さらには石英が豊富なクォーツライトまで、多様な岩石へと分類されます。また、石英を含まず長石を主成分とするフェルドイド(沸石)を含む岩石も、定義上の条件を満たすためグラニトイドに含まれます。

Key Facts
- 広範な分布: 地球の露出した地表の多くを占め、大陸地殻の主要成分となっている。
- 主要構成鉱物: 石英、斜長石、アルカリ長石の3種が基本となる。
- 多様な分類: 化学組成、鉱物組成、定置深度、構造環境など複数の基準で分類される。
- 形成プロセス: 主に地殻の部分溶融(アナテクシス)によって生成される。
- 地質学的関係: 琉璃岩(リョライト)やデイサイトなどの火山岩と化学的に対応している。
グラニトイドの分類と名称
グラニトイドの分類は非常に複雑であり、単一のシステムですべての起源や組成、地学的環境を完全に説明することは困難です。そのため、研究者は目的に応じて以下のような異なるアプローチで分類を行っています。
- 地球化学的アプローチ: 化学成分の分析に基づく分類。
- モード組成: 実際に含まれる鉱物の割合に基づく分類。
- 定置深度: マグマが地下のどの深さで固まったかによる分類。
- テクトニクス: どのような地殻変動環境で形成されたかによる分類。
形成される環境とメカニズム
多くのグラニトイドは、造山運動によって大陸地殻が厚くなった場所で形成されます。具体的には、プレートの沈み込みによって生じる大陸弧や、大陸同士が衝突して地殻が圧縮される環境が代表的です。

マグマが生成される主な仕組みは、地殻が熱を受けて部分的に溶けるアナテクシス(部分溶融)です。この際、マントルから熱や物質が供給されることが一般的ですが、例外的に放射性元素の崩壊熱によって地殻が溶ける場合もあります。また、プレート境界ではないプレート内部のホットスポットなどの非造山帯(アノロジェニック環境)で形成されるケースや、マントルを直接の起源とする場合もあります。
これらの岩石は地下深くでゆっくりと冷えて固まる深成岩ですが、地表に噴出した火山岩(花崗岩に対するリョライト、サイエナイトに対するトラカイトなど)と化学組成が一致することがあります。しかし、火山岩は浸食されやすいため、地表には深成岩であるグラニトイドだけが残っているケースが多く見られます。
グラニトイドの特性まとめ
| 項目 | 詳細内容 |
|---|---|
| 主な構成鉱物 | 石英、斜長石、アルカリ長石 |
| 代表的な岩種 | 花崗岩、トナライト、サイエナイト、モンゾナイト |
| 主な生成要因 | 地殻の部分溶融(アナテクシス) |
| 主な発生環境 | 沈み込み帯(大陸弧)、大陸衝突帯、ホットスポット |
| 対応する火山岩 | リョライト、デイサイト、トラカイトなど |
Frequently Asked Questions
花崗岩とグラニトイドは何が違うのですか?
グラニトイドは、石英や長石を含む粗粒の火成岩全般を指す広義の用語です。一方、花崗岩はその中の特定の組成を持つ一種であり、すべての花崗岩はグラニトイドですが、すべてのグラニトイドが花崗岩であるわけではありません。
グラニトイドはどのようにして作られますか?
主に地殻が熱的な影響を受けて部分的に溶ける「アナテクシス」というプロセスで生成されます。この熱源には、マントルからの熱供給や、地殻内部の放射性元素による熱などが関わっています。
どのような場所でよく見られますか?
大陸地殻の多くを構成しているため世界中に分布していますが、特にプレートの沈み込みや大陸同士の衝突が起きた造山帯において、地殻が厚くなった場所で多く形成されます。
石英が含まれていない岩石もグラニトイドになりますか?
はい。グラニトイドの定義では、石英、斜長石、アルカリ長石の3つのグループのうち2つが含まれていればよいため、石英を含まず長石を主とするフェルドイド含有岩石も含まれます。
火山岩との関係はありますか?
あります。地下でゆっくり固まったグラニトイド(深成岩)と、地表に噴出した火山岩(噴出岩)では、冷却速度は異なりますが化学組成が同じ場合があります。例えば、花崗岩とリョライトは化学的に対応しています。
References
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