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Getting to Happyテリー・マクミランが描く大人の女性たちの再生と絆

🗓 2026年8月17日

人生の折り返し地点を過ぎ、予期せぬ喪失や絶望に直面したとき、人はどうやって再び前を向くことができるのでしょうか。テリー・マクミランによる小説Getting to Happy(2010年刊)は、そんな困難な状況にある年配の女性たちへ向けた、人生の「リセットボタン」を押すためのガイドのような物語です。

本作は、1992年に発表された名作『Waiting to Exhale』の続編であり、前作から15年後の世界を描いています。舞台をアリゾナ州フェニックスに移し、50代から60代前半を迎えた4人のアフリカ系アメリカ人女性たちが、それぞれの人生の荒波を乗り越え、真の幸福を模索する姿が綴られています。

Key Facts

  • 著者:テリー・マクミラン(Terry McMillan)
  • 出版日:2010年9月7日(Viking Press)
  • 設定:Waiting to Exhale』の15年後、アリゾナ州フェニックス
  • 主要人物:サバンナ、ロビン、バーナディーン、グロリアの4人の友人
  • テーマ:自己成長、女性同士の連帯(シスターフッド)、家族の絆、自立した幸福

4人の女性たちが直面した人生の試練

かつての親密さは影を潜め、それぞれの生活に追われていた4人の女性たち。しかし、彼女たちは再び人生の危機に直面し、自分自身を見つめ直すことになります。

サバンナ:理想の結婚の崩壊

キャリアを築き、「理想の夫」であるアイザックと結婚したサバンナでしたが、次第に夫婦の心の距離が開いていることに気づきます。夫の仕事への関心を失い、自身の生活を優先し始めた彼女はある日、アイザックが深刻なポルノ依存症であることを知ります。この衝撃的な事実は、彼女に離婚という決断を促しました。

ロビン:後回しにされた私生活

仕事と、個性の強い娘スパロウの育児に心血を注いできたロビンは、自身の恋愛や性的な充足を完全に後回しにしてきました。娘からその現状を指摘され、結婚への憧れを抱きつつも「もう遅すぎるのではないか」という不安に苛まれます。娘の助けでオンラインデートに挑戦しますが、現実は甘いものではありませんでした。

バーナディーン:裏切りと依存からの脱却

前夫ジョンと離婚して6年後、ジェームズという男性と再婚したバーナディーン。しかし、その結婚は残酷な嘘の上に成り立っていました。ジェームズには別の妻がおり、名前さえ偽名であったことが判明します。金銭的な損失と精神的なショックから、彼女は薬物依存に陥り、店を閉めることになりますが、皮肉にもかつての夫ジョンが彼女を支える存在となります。

グロリア:突然の喪失と家族の闇

夫マービンとの幸せな結婚生活を送り、サロン「オアシス」を成功させていたグロリアを、最悪の悲劇が襲います。結婚記念日に夫を亡くした彼女は、深い鬱状態に陥り、心身ともに衰弱してしまいます。さらに、義理の娘ニキダが犯罪に手を染め、不倫をしていたという衝撃的な事実までもが彼女を追い詰めます。

物語を貫く主要なテーマ

自己成長と内面的な強さ

本作の核心にあるのは、喪失を経て得られる自己成長です。結婚の終わりを受け入れたサバンナ、過去の価値観を見直したロビン、薬物に頼らず自らの過ちと向き合い喜びを取り戻そうとするバーナディーン、そして最愛の夫を失いながらも生き抜こうとするグロリア。彼女たちは皆、外部の状況ではなく、自分自身の内側から強さを取り戻していく過程を描いています。

シスターフッド(女性同士の絆)の重要性

かつては密接だった4人の関係も、年齢を重ね、生活環境が変わるにつれて疎遠になっていました。しかし、人生のどん底に落ちたとき、彼女たちは再び集い、互いに感情的なサポートを提供し合います。時には衝突しながらも、正直に、そして励まし合いながら絆を深める姿は、黒人女性同士の連帯(シスターフッド)がもたらす安心感と喜びを象徴しています。

男性への依存からの脱却と家族の再定義

物語には、裏切りや依存、経済的な負担など、男性からもたらされる失望が多く描かれています。しかし、著者はあえてこれらを描くことで、「幸福は男性に依存して得るものではなく、自分自身の内側から見つけるものである」というメッセージを伝えています。また、血縁を超えた助け合いや、予想外の人物(元夫など)との新たな関係構築を通じて、家族のあり方を再定義しています。

作品概要まとめ

『Getting to Happy』作品詳細
項目 詳細内容
原題 Getting to Happy
著者 テリー・マクミラン
ページ数 373ページ
ISBN 978-0670022045
前作 Waiting to Exhale (1992)
舞台 アメリカ合衆国 アリゾナ州フェニックス

Frequently Asked Questions

この小説は前作『Waiting to Exhale』を読んでいなくても楽しめますか?

はい、楽しめます。本作は続編であり、登場人物の設定などは前作に基づいています。しかし、物語自体は独立した人生の転換期を描いているため、単体でも十分に理解し、共感できる内容となっています。

物語の主な舞台はどこですか?

アメリカ合衆国のアリゾナ州フェニックスです。前作の設定から15年が経過し、舞台が変わったことで、キャラクターたちの新しい生活環境が描かれています。

どのような読者に推奨される本ですか?

人生の困難や喪失を経験し、再出発しようとしている方や、大人の女性同士の深い友情、自立した生き方に興味がある方に強く推奨されます。

物語の中で「幸福」はどう定義されていますか?

他者(特にパートナーとなる男性)に依存して得られるものではなく、自分自身の内面から湧き出る喜びや、信頼できる友人との絆、そして自己の成長を通じて見つけるものとして描かれています。

References

  1. "'Waiting to Exhale' gets a sequel". EW.com. Retrieved November 16, 2023.
  2. GETTING TO HAPPY. Kirkus Reviews.
  3. "Theses.cz – Vysokoškolské kvalifikační práce". theses.cz. Retrieved December 9, 2023.
  4. McKanic, Arlene (March 29, 2011). "Review of Getting to Happy by Terry McMillan". BookPage. Retrieved May 7, 2026.